てっぱんアプリ!

臨場感あふれる360度動画をより身近にする「dTV VR」

 スマホを、もっと楽しく快適に使うには、アプリを活用しよう。本コーナーでは、続々登場する旬なアプリの中から編集部が厳選した、スマホユーザー必携の“てっぱん”アプリをご紹介します!

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アプリ名: dTV VR
開発者: NTT DOCOMO
価格: 無料
対応OS: iOS 7.0 以降、Android 4.3 以上
カテゴリ: エンタメ
ダウンロード: iOS Android

 リコーのTHETA Sや最近ではサムスンのGear 360など、周囲360度の全天球映像を撮影できるカメラが身近な存在になってきた。しかし、それでも自分で面白い全天球映像を撮影するのは難しいし、そもそも360度(VR)動画というものがどういうものなのか知らない人も多いだろう。そこで紹介したいのが「dTV VR」。360度の映像コンテンツを今すぐに体験できる。

周囲360度に視界が広がるVR動画を視聴できる「dTV VR」

演者の姿を臨場感たっぷりに。普段見えないカメラの反対側も

 「dTV VR」は、NTTドコモが提供する360度動画コンテンツの視聴用アプリ。名前に「dTV」が入ってはいるが、同社の動画配信サービスであるdTVで提供している動画コンテンツとの関連は薄い。現在はミュージックビデオを中心に公開されていて、今後随時コンテンツが増える予定だ。

 試聴の方法は、サムネイル一覧のなかから選んで動画コンテンツを端末にダウンロードし、ローカルで再生するという手順。演者が目の前や左右、あるいは背後に立って歌をうたったり、踊ったりしているので、端末を横置きにして手に持ったまま、上下左右に端末を向けてその様子を眺める。上を向けば天井が、下を向けば床が見える、まさしく視界の360度に映像が広がっていることを体感できる。

出演者が隠れているのを、実際に見回して探す、というような仕掛けも
スマートフォンを下向きにしたり、ぐるっと180度後ろを向いたりすると、その方向が映し出される

単眼式、両眼式両方のVRゴーグルに対応

 映像の表示モードは2通り。1つは通常の動画と同じように映像を画面いっぱいに表示するモードで、これはスマートフォンをそのまま手に持って観るか、単眼式のVRゴーグルを使って観るのに最適な表示方法だ。もう1つは画面を左右2分割して、左目用と右目用の映像を表示するモード。両眼式のVRゴーグルを所有しているなら、左右分割した映像であれば。より映像に立体感や臨場感が出る。

 画面内に表示できるメニューからは、動画の一時停止、早送り・早戻し、動画一覧の表示など各種操作が行える。ただ、VRゴーグルを使って映像を観る場合、画面を操作することはほとんど不可能になってしまう。そのため、VRゴーグルごと頭や身体の向きを変え、画面中央の照準みたいなもので操作したいボタンを捉え続けることでタップ操作ができるようになっている。

設定画面で単眼式向けまたは両眼式向けの表示に切り替えられる
両眼式VRゴーグル用の分割映像
メニューの操作は、中央の照準をボタンに合わせてしばらくホールドするだけ

これからのコンテンツの充実に期待

 コンテンツはこれから順次追加されて充実し、360度動画がどんどん楽しく身近なものになっていくだろう。ただ、今のところは端末自体の性能がかなり高くないと音飛びが発生したり、映像がコマ送り状態になったりと、なかなかシビアなところもある。360度のVRコンテンツが多くのユーザーにとって楽しいものとして広がっていくには、まだもう少し時間がかかるのかもしれない。