みんなのケータイ

 「Nexus 6」を購入してからしばらくは、背面が透明で側面はラバー製の保護カバーを使用してきた。安心感という意味ではなかなかのものなのだが、本誌の「The クラッシュ!」の様子を見ても分かるように、近年、実際のクラッシュで最も問題になるのは、ディスプレイガラスを割ってしまうことだ。

 ボディの大型化により、手から滑り落としてしまう確率はますます高まっており、画面の面積の大型化により、落とした際の被害の大きさもひどくなっている気がする。個人的には、画面の保護フィルムに求める性能は、こと大型画面のスマートフォンにおいては、日常的な傷の防止よりも、(落下時の)破損の防止への期待のほうが大きい。もっとも、同コーナーに掲載された中には、保護フィルムごしにディスプレイが割れたというものもあり、保護できるかどうかはケースバイケースなのだが……。

 「Nexus 6」のディスプレイは約6インチ(5.96インチ)と、スマートフォンとしては現時点でもかなり大型の部類。先日発表された「Nexus 6P」(5.7インチ)よりも大きく、スマートフォンとしては同シリーズ最大級なのである。上記のような懸念も最大級(?)ということで、本体のスリムさは体感しながら画面だけは保護したいという観点から、保護カバーからディスプレイの保護フィルムに方針転換を図ることにした。

Deffの「High Grade Glass Screen Protector for Nexus 6」

 iPhone以外のアクセサリーというのは、旬を逃すと品薄だったり売り切れだったりと、在庫の面ではやや買いにくい傾向にある。一方、開発に時間のかかる商品は、端末の発売時には無いこともあり、探すタイミングが難しい部分でもある。

 今回購入したのは、ディーフ(Deff)の「High Grade Glass Screen Protector for Nexus 6」。旭硝子製ガラスプレートを使った、スクリーンプロテクターだ。ガラスなので、厚さは0.55mmと、フィルムタイプに比べると厚みは出てしまうが、硬度は9Hで、飛散防止や耐指紋コーティングなどの性能は万全。端面はラウンドエッジ加工が施され、手触りも滑らかだ。

 この製品のもうひとつの特徴は、「Nexus 6」のスピーカー部分2カ所と、照度センサー部分に設けた穴を、CNC切削で加工している点。綺麗で精密な丸い穴が開けられており、急造の保護フィルムといった印象は皆無だ。こうした丁寧な設計は、サードパーティの製品として、端末の発売からしばらく時間がたたないと実現が難しい点だろう。

ガラス製で端面は本体ディスプレイ同様のラウンド処理
スピーカーとセンサー部分は切削加工でガラスに穴が開けられている

貼り付けサービスで完璧な仕上がり

 利用する上でもうひとつ重要なポイントは、最初の貼り付けだ。筆者は、スマートフォンなどの保護フィルムの貼り付けサービスを行っていることを見越して、ヨドバシカメラで購入した。貼り付けサービス自体は、一部のビックカメラや、「UNiCASE」などスマートフォンアクセサリーの販売店で提供されている場合もある。

 ヨドバシカメラでは数年前から貼り付けサービス「保護フィルム貼りサービス」を提供しており、本誌でも2012年には「iPhone 5」で貼り付けサービスを利用したという記事が掲載されている。利用は簡単で、ヨドバシカメラで購入した保護フィルムとレシートを、クイック修理コーナー(新宿西口本店の場合)に持ち込むだけだ。持ち込んだ時にカウンターは混んでいなかったため、10分程度で作業は終了した。

 今回のディーフのNexus 6に対応した「High Grade Glass Screen Protector for Nexus 6」を持ち込んだ場合の料金は、「特殊フィルム貼り付け」として515円だった。この料金は、修理のみに使えるポイント「アフターサービスポイント」(2012年3月で新規の付与を終了)を利用することもできる。ヨドバシカメラのポイントカードを長い間使っている人で、修理をあまり依頼したことがない人なら、かなりの額が貯まっているのではないだろうか。かくいう筆者もアフターサービスポイントは1万ポイント以上貯まっており、貼り付け料金は全額ポイントで支払った。

 その仕上がりは、聞きしに勝るもの。上記の写真にもあるように、上下左右とも完璧に、ド真ん中に貼り付けられており、気泡やホコリはもちろん、位置の歪みも皆無。どんな道具でどうやって作業したのか、非常に興味をそそられるレベルだ(笑)。特に今回の保護ガラスは、マシン切削で精密に穴が開けられているため、正確に貼り付けられていると、サードパーティのアクセサリーであることが分からないレベルになる。ガラス製のスクリーンプロテクターのような単価の高い製品であればこそ、プロによる貼り付けサービスの併用も推奨したい。