みんなのケータイ
ウェアラブルで変わったスマホライフ
【iPhone 5s】
白根雅彦
(2014/7/31 06:00)
「本日の一品」でレビューしたカシオ計算機の「STB-1000」のおかげで、筆者のスマホライフは大きく変わった。
STB-1000はiPhone上のアプリに入った通知を受信できる腕時計だ。電話もメールもLINEもYahoo!防災速報も、iPhoneが新着通知が届いた瞬間にSTB-1000がブルっと震えて教えてくれる。
「いろいろな新着情報をプッシュで受信できること」はスマホの大きな魅力のひとつだ。新着通知に気がつけないようでは、スマホの魅力は半減してしまう。かといって新着通知のためだけに四六時中スマホを手にし続けるわけにもいかない。
STB-1000を使うと、Bluetooth圏内にいれば新着通知に気がつかないと言うことがほどんどなくなる。おかげで、新着通知の有無を確かめるためだけにスマホを取り出すことがなくなった。ただそれだけだが、大きな変化だと実感できている。それまでいかにスマホに縛られていたか、ということの裏返しでもあるが、その部分だけでも解放されたことが非常に気持ちいい。
筆者にとって、スマホ自体が生活に不可欠なものになったように、ウェアラブルの通知デバイスも不可欠なものになっている。新着通知が気になり、しょっちゅうスマホを取り出すクセがある人は、是非とも通知デバイスを試して欲しい。
といっても、現時点で通知デバイスはあまり種類がない。iPhone(iOS)ではANCSというBluetooth通知デバイス向けの規格が仕様化されているので、通知デバイスが作りやすい環境が整っているのだが、それでも日本で使えるANCS対応の通知デバイスは皆無だ。
たとえば筆者が使っているSTB-1000は、アメリカで買ってきたもので、日本での発売は9月末と結構先だったりする。カシオ計算機の製品でANCSに対応しているのは、いまのところSTB-1000だけだ。
日本未発売だが、シチズンの「Proximity」も日本の技適証明を取っていて、日本で利用できる。高級感のあるデザインの製品だが、ANCSの一部機能しか使ってないので、通知デバイスとしては若干使いづらい。
海外では新興メーカーによる通知デバイスが多数登場しているが、その多くが日本の技適証明を取っていないので、日本で利用することはできない。
Androidはというと、ANCSのような規格は完全には仕様化されていないが、Googleがウェアラブルプラットフォーム「Android Wear」を提供していて、メーカー独自アプリを使う通知デバイスも登場している。しかし全ての通知を受けられるデバイスとなると、iOS同様に選択肢は少ない。
ウェアラブルデバイスは身につけるものなので、そのデザインはスマホ以上に重要だ。しかしどのメーカーも、まだウェアラブルデバイスを製品化し始めたばかりなので、いろいろなデザインを幅広くラインナップする、という段階には達していない。
筆者はファッションにこだわりがない方だが、それでももっと幅広いデザインから自分に合ったウェアラブルデバイスを選びたいし、できれば複数のデバイスを所持し、その日の外出先や気分、用途に応じて選べるようにしたい。
デザインで選べるくらいまで製品の種類が増えるためには、ウェアラブルデバイスが流行る必要があるわけだが、流行るためには、もっと幅広いデザインがラインナップされる必要もある。鶏と卵、どちらが先でも良いから、これから通知デバイス分野が盛り上がっていくことを期待したい。