みんなのケータイ

 先日、短い休暇を利用して上海に行ってきた。今回は、上海滞在中にNexus 5を使って感じたこと、発見したことなどを報告させていただこうと思う。

現在地付近の情報が自動で取得される「Google Now」は上海でも重宝

 滞在中に最も便利に思ったのは「Google Now」だ。現地の天気やら周辺情報などがすぐに表示される機能だが、今回は事前の計画を立てない、自由気ままな旅だったので、現地での行動を決めるうえで大変役に立った。日本向けのGoogle Nowでも、天気は「港区」「世田谷区」といった区分で表示されるが、上海でも同じように現在地に基づく細かい区分で表示された。手動で登録したわけではないが、宿泊したホテルの所在地も記憶され、外出先からの帰路もスムーズに検索することができた。

 中国ではインターネット利用に規制があり、TwitterやFacebookなどのほかに、Googleの一部サービスも利用できないと聞いていた。Googleマップの利便性には若干不安があったのだが、実際には、最新と思われる地図が表示され、非常に快適に利用できた。地下鉄など交通機関を含めた経路検索もでき、タクシーに乗るべきか、地下鉄に乗るべきかを迷ったときには所要時間を比べて選ぶことができた。タクシー乗車時にGoogleマップを起動すると、走行ルートと目的地までの所要時間が表示されるのだが、ちゃんと渋滞状況も反映されていた。こんなに世話になるとわかっていれば、Nexus 7を持って来るべきだったなぁ……。Nexus 7くらいの画面サイズだったら、タクシーの運転手さんに見せるだけで行き先を伝えられたのになぁ……と思ったりもした。

「Googleマップ」には地下鉄の路線も表示され、地下鉄利用の経路検索もできた
目的地までの所要時間は渋滞状況によって変化し、かなり正確な印象を受けた
中国語キーボードを使うには、「設定」→「言語と入力」での設定が必要

 Nexus 5には「Googleピンイン入力」という中国語キーボードがプリインストールされている。「ピンイン」とは中国語の発音表記のことなので、日本語のローマ字のようにアルファベットで中国語を入力するキーボードと思い込んでいたのだが、実際に使ってみると、ピンインに加えて、手書きでも、部首(だと思う)からでも入力できるようになっていた。筆者は中国語を学んだ経験があるので、簡単な中国語は読めるのだが、地名には発音がわからないものが多い。そんなときに、手書きで地名を入力して地図を検索できるのは非常にありがたかった。中国を訪問する人は、ぜひ使ってみていただきたい。

「Googleピンイン入力」は4つの入力方式から選べる
手書きでも入力できるので、地図を検索したいときに役に立った

 なお、Nexus 5にはSIMカードロックが施されていない。中国のSIMカードに挿して使うこともできたのだろうが、3泊4日という短い滞在だったので、ネット接続には日本の空港で借りたモバイルWi-Fiルーターを使った。中国では昨年12月から4G(TDD-LTE)のサービスが本格的に始まったようで、上海市内でも「4G」を掲げた広告を多く見かけた。筆者が借りたルーターは3Gだったが、Webや地図の検索には支障のない速度を得られた。上海では、すでにほとんどの人がスマートフォンを使っていたので、4Gの普及も早いのではないかと思う。次に訪れる際は、4Gが当たり前になっているかもしれない。

 TwitterやFacebookを利用するために、インターネットで調べた無料のVPNサービスも試してみた。筆者はVPNを使うこと自体が初体験だったのだが、マニュアルに従ってサーバーアドレスやID、パスワードを設定するだけでスムーズに接続でき、突然途切れるといったトラブルもなかった。一定時間操作しないと自動的に接続が切れるが、再度VPNの設定画面を開いて「接続」をタップするだけなので不便は感じなかった。でも、現地での情報を得るには、やはり中国版Twitterといわれる「微博(wieibo)」のほうが役に立った。先述の「Googleピンイン入力」で上海雑技団の劇場名や演目などを検索して、評判の良さそうなものを観に行ったのだが、これが大正解! 期待どおりに存分に楽しめた。上海馬戯城という劇場で上演している「ERA 時空の旅」という作品。オススメですよ!