アップデートが簡単になったiOS 5

2011年11月17日 06:00
(白根雅彦)

 10月にiOS 5が公開されたばかりだが、さっそくマイナーアップデートの「iOS 5.0.1」が公開された。バッテリー駆動時間に関する不具合対策など、バグフィクス中心のメンテナンスアップデートだ。

 iOSのアップデートは、これまではパソコンのiTunes経由で行っていたが、iOS 5ではパソコン経由の方法に加え、iOS端末単体でもアップデートが可能になっている。iOS 4以前からiOS 5へのアップデートは、パソコンが必須だったので、iOS 5.0.1が端末単体でアップデートできる初めてのバージョンというわけだ。

 単体でアップデートできるといっても、さすがにOSともなるとダウンロードするべきデータの容量が大きいので、Wi-Fiは必須となる。ただし端末単体でのアップデートは、差分ファイルのダウンロードで済むので、容量は約45MBとなっている。ちなみにパソコンのiTunes経由だと、約790MB、おそらくOSのイメージ全体をダウンロードする。

 ダウンロードが終わると、OSの書き込みが始まる。これは端末単体でもiTunes経由でもかかる時間に大差はなく、数分かかる。OSの書き込み中は通話はもちろん、あらゆる機能が使えなくなるので、時間に余裕がないときは行なうべきではないだろう。

 今回のバージョンアップでは、アップデートをしても、データが消えたりせず、アプリや音楽なども、アプリの中にあるデータも維持される。事前にバックアップをとる必要もなければ、バックアップから復元する必要もない。大量のデータを保存したくなるiPhoneでは、バックアップからの復元に時間がかかりがちなので、これはかなりありがたい。

 といっても、今後もこれだけ手軽にアップデートできるかはわからない。より大きな変更の伴うメジャーバージョンアップだと、差分ファイルも大きくなり、もっと時間がかかるかも知れない。場合によっては、データの消去も伴うかも知れない。しかし少なくとも、今回くらいのアップデートであれば、圧倒的に手軽になったのは確かだ。

 ただ肝心のiOS 5.0.1だが、バッテリー駆動時間に関する不具合が対策されたと言われているものの、あまり変わらない気もする。筆者はアップデート前もそれほど問題を感じていなかったので、いまもあまり困っていないのではあるが、しかし改善できるならば、引き続きアップデートの提供を期待したい。これでアップデート作業が面倒だったりすると、不満を感じるところだが、これだけ簡単だと、気軽で良いものである。