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大手キャリアの格安SIM? 2年縛りナシの「Y!mobile データSIM」
2016年9月14日 06:00
NTTドコモやauの回線を借り受けたMVNOが提供している、安さをウリにする“格安SIM”。そんなMVNOの格安SIMに真っ向から対抗するようなSIMカードが、大手キャリア(のサブブランド)のY!mobileから登場した。
8月1日にオープンしたY!mobile公式オンラインストア「Y!mobile Selection ヤフー店」。そのオープンにあわせてひっそりと販売を開始した「ワイモバイル SIMスターターキット」がそれだ。
このスターターキットは事務手数料相当が含まれた税込3240円のパッケージで、プランは契約時手続き時に複数から選べるが、目を引くのがY!mobileショップでは提供されていない「データSIMプラン」だ。このプランは月額980円で、毎月1GBまでのデータ通信ができる。ポイントは、大手キャリアのSIMだが2年縛りが存在しないこと。好きなタイミングで解約できるのだ。
そして、ヤフーの優待サービス「Yahoo!プレミアム」会員なら、毎月480円割引され、月額500円でずっと利用できるというキャンペーンが実施されている。Yahoo!プレミアム自体が月額462円(税抜)の有料サービスなので、あわせて月額962円(税抜)ということになるが、「ヤフオク!」などを利用するためにすでに加入しているユーザーには嬉しい特典だろう。
大手キャリアの回線で、格安SIM並みの料金、契約期間がなく気軽に利用しやすいということで、気になっていた「Y!mobile データSIM」。ちょうど先月末、ドコモのデータ容量を使いきってしまったこともあり、試しに契約してみた。
SIMサイズを選んで購入後、SIMパッケージが届く。契約手続きを行うと、SIMが利用できるようになる。契約はスマートフォンなどから、必要時事項を記入して本人確認書類をアップロードする。支払い用にクレジットカードの登録も必要だ。全て送信して10分ほどで、開通連絡が来た。
サブ端末として利用している、SIMロック解除済みのiPhoneで使ってみた。iPhoneでは、SIMを挿入しただけでは利用できなかったが、ワイモバイルの公式サイトから設定情報が入った「構成プロファイル」をインストールすることで、LTE通信が問題なく利用できた。電波の掴み方は、ソフトバンクのiPhoneを利用しているときと遜色ないようだ。
MVNOでは、昼休みや朝夕の通勤時間帯などに大量の通信が集中するので、どうしても遅くなってしまいがちだ。そこは大手キャリアの余裕(?)なのか、お昼時でも通勤時間帯でも、安定して通信できている印象だ。スピードテストアプリで何度かテストしてみたが、この記事を執筆している19時半の時点でも、ダウンロード速度で15~40Mbps程度で、安定して出ている。
このSIMのもっとも効果的な利用法は、デュアルSIM仕様のスマートフォンで、MVNOの格安SIMと組み合わせることだろう。普段はMVNOの大容量の回線を使って、どうしても速度が下がりがちなお昼時には、使用するSIMカードを切り替えて、Y!mobileのデータSIMで快適に通信する。こういう“いいとこ取り”な使い方ができるのも面白いSIMカードだと思う。