ケータイWatch　本日の一品

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形状多様化するUSBフラッシュメモリ「Mega Memory Watch」

どこから見てもごく普通のアナログウオッチに見える

　高速なUSB 2.0がもたらした画期的な周辺機器の1つとして挙げられるのが、安くなったメモリ素子とUSBインターフェイス技術を組み合わせた「USB接続のフラッシュメモリ」だ。多くの周辺機器メーカーがこの市場に参入し、今や256MBで1万円以下は当たり前、従来のフロッピーディスクに代わり、ひと昔前のハードディスクを越える容量を低価格で実現。今やUSB接続のフラッシュメモリは、外出先での大容量データのやり取りの定番メディアとなった。

　常に持ち歩くと便利な事が多いモノは、人間に親しみやすい形状に変化するものだ。USB接続の扇風機や読書ライト、カップウォーマーなどが登場するもっと前に出現すべきだった「腕時計型USBフラッシュメモリ」が遅すぎる登場を果たした。

　筆者もかなり以前から同様の商品を友人と研究していたが、ある程度規格の決められたUSBコネクタの収納処理をどうするか、という点にお金がかかりすぎるので、躊躇していたのが現実だった。この点、出荷されたMega Memory Watchは、見事にUSBコネクタをバンド部に隠し、従来の腕時計の既成イメージから大きく逸脱しない範囲で本気で仕上げている秀作だ。

　発売日にゲットしたMega Memory Watchを、筆者は常に使う可能性のあるデータを収録して活用している。まず、パソコンを持たずに出先のクライアントや友人宅、ネットカフェなどでその場にあるパソコンとネットワーク環境を借用して、自分のPOPメールを読むための「どこでもメール」。クライアント先でのプレゼンテーションにも自分のPCを持って行かず、現地で液晶プロジェクターに接続されたノートPCのUSBポートにMega Memory Watchを接続してプレゼンテーションを行なう。

　Mega Memory Watchの用途はそれだけではない。本体内部に機密データを暗号化するための暗号化ソフト「ED」が搭載されているため、大事な個人情報や、プライベートなデジタル写真、ここ一番で役に立ちそうなとっておきのレストラン情報、そして常に毎日辞める覚悟で頑張って働くための「退職願のドラフト」など、危険で自分のパソコンには入れておけない情報や、持ち歩いた方が便利なデータ集で一杯だ。しかし、これだけ多くのデータやソフトを入れても、意外にも128MBでまだまだ余裕がある。

　使い慣れたパソコンやPDAを持ち歩いて生産性を向上させることもユビキタス社会の第一歩だが、腕時計以外は何も持たない幸せなIT生活もユビキタス生活の知恵だろう。今や、出先のお客さんのオフィスや友人宅、ネットカフェにもパソコンは溢れている。手ぶらでそれらを活用しない手はないだろう。


ベルトクリップに怪しげな「USB」の3文字が見える	クリップをスライドさせるとUSBコネクターが露出する。秀作！


最新OSならHDとして自動認識。データ転送時に9時位置の小さな赤いLEDがチカチカするのが嬉しい！	筆者のMega Memory Watchの内部のディレクトリ。やはりソフトと厳選されたデータがなければただの腕時計だ

品名	店頭価格	発売元
Mega Memory Watch（128MB）	7,980円程度	秋葉原イケショップ

（ゼロ・ハリ）
2003/11/17 11:19

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