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広くて気持ち良過ぎのダブルディスプレイ
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。



■デジタル接続液晶ディスプレイ命!! な俺


パナソニック「CF-81シリーズ」
 俺の場合、最近ではデスクトップマシンっつーモンをあんまり使わない。ていうか専らノートパソコンばっかり。いやむしろ、何か特別な理由がない限り、デスクトップパソコンなんつーモンは使いたいと思わない。

 デスクトップ型はデカいとか排気音がうるさいとか細かな理由はイロイロあるが、一番大きな理由は“液晶ディスプレイをデジタル接続しにくい”から。逆に言えば、CRT(ブラウン管式)ディスプレイを使うのがイヤなのだ。

 CRTって、まずスゲぇデカい。邪魔なのだ。それから、フツーのCRTは、パソコンとアナログ接続される。パソコン内部でせっかくデジタル状態で流れているビデオ信号を、わざわざRAMDACを介してわざわざアナログ信号に変換してわざわざアナログ表示で見るというのが許せない。同時に、RAMDACの性能によって表示される映像の良し悪しがあったりする点も気持ちが悪い。

 その点、デジタル接続の液晶ディスプレイなら、VRAM上のイメージを論理的に正しく表示する。VRAM上の、ココに確実にこのドットがありますヨという情報を、嘘偽りなくそのままディスプレイ上にガシッと表示してくれるのが気持ちよい。アナログ接続みたいに、本来四角いドットが丸っこくなったり一色のドットにグラデーションがついちゃうとか、そーゆーコトもなくて気分爽快。まあ、液晶デジタル接続の液晶ディスプレイでも、コトと次第っていうかモノとコントローラによっては見かけ上だけでフルカラー表示しているとかいう“ゴマカシ”的な表示だったりもするが、やはりデジタル信号を1ドット1ドット非常に正確に表示しているという正直さ(?)を考えると、俺はどーしてもデジタル接続の液晶ディスプレイが好きなのである。

 で、現在のデスクトップマシンと液晶ディスプレイを考えると、ほとんどの場合がアナログ接続。マシン(ビデオカード)も液晶ディスプレイも、双方ともデジタル信号を扱っているのに、でもそのふたつを仲介するのがアナログ信号なのだ。なんで!? どうして!? そんなのオカシイよヘンだよ間違ってるよ!! そう思うのであった。

 でも、最近では、液晶デスクトップ型なんてのもあって、このタイプのデスクトップマシンは、液晶ディスプレイとデジタル接続されている。なので表示は実にキレイで気持ちよくてオッケー。液晶デスクトップマシンなら使いたいかもなーとか思ったりする。

 しかし、なーんか、多くの液晶デスクトップマシンの液晶画面はXGA表示止まりだったりする。1024×768ドット。まあ広いことは広いが、わりと平凡な広さ。ノートパソコンでチョイ高級なのを買えば、SXGA(1280×1024ドット)表示のがありまくる。なーんだじゃあノートパソコンでいいじゃん、とかいう感じで、結局ノート野郎になっている俺なのであった。



■ガーン!! そうかその手があったか!!

CF-81
「Panacom LC W」の液晶一体型PC「CF-81シリーズ」。SXGA(1280×1024ドット)サイズの液晶を2枚搭載したダブルディスプレイタイプ。SXGA表示×2枚で2560×1024ドット相当の画面が使用できる

 そんな俺なので、新しいマシンを買おうかなってコトを考えると、結局はデカい(というか表示画素数の多い)液晶を搭載したノートパソコンに目がいきがち。でも、SXGA表示を超える液晶を搭載したノートなんて数えるほどしかない。しかもかなり高いし……。

 とか思っていたら、松下からSXGA(1280×1024ドット)液晶を2枚も載っけちゃった液晶一体型PCのCF-81シリーズが発表された。CF-81シリーズことPanacom LC Wの詳細は、ニュースリリースや、あるいは公式の製品紹介ページを参照していただきたいが、今まで誰かが考えそうで誰も考えなかったよーな、実はちょいと最強に凄まったマシンが出てきたのダ!!

 Panacom LC Wは、要するに液晶ディスプレイをふたつ搭載した液晶デスクトップマシン。もっと表示画素数の多い液晶を搭載したノートとか液晶デスクトップとか出ねぇかなァとか思っていた俺だったか、なるほどそうか、そのテがありましたな!! と感じた。

 そうなのだ、広いデスクトップ画面を使いたいなら、マルチディスプレイにすりゃぁイイのである。だが、マルチディスプレイとなると、WindowsでもMacOSでも、ビデオカードを複数枚挿す必要がある。つまり、デジタル接続の液晶ディスプレイとはあーんまり関係ない方面での工夫であり、ほとんどの(マルチディスプレイ環境使用者の)場合、アナログ接続のディスプレイで組むシステムだろう。まあ、デジタル接続の液晶ディスプレイでも実現できるが、繋げられるディスプレイの種類がやたら限られることなどから、一般的なイメージではない。

 そう思い込んでいたので、デジタル接続液晶ディスプレイ命!! な俺の中では、マルチディスプレイ環境って選択肢はなかった。が!! 実際にそーゆー製品を出されると「なるほどッ!!」と頷くと同時にこのPanacom LC Wにグワッと興味が湧いてしまう!! どーなの実際!! どーなんですかソレは!! ええっ!? オイこら!! そのPanacom LC Wとかゆーのをわしに触らせれ~キャーッ!! とか騒いでいたら、松下さんがスコッと貸してくれたので、まずは大試用!!



■ダブルディスプレイで死ぬぜーッ!!


「Panacom LC W」の液晶一体型PC「CF-81シリーズ」。SXGA(1280×1024ドット)サイズの液晶を2枚搭載したダブルディスプレイタイプ。SXGA表示×2枚で2560×1024ドット相当の画面が使用できる
 Panacom LC Wは、全部で5機種ある。そのうち2機種が最初からディスプレイをふたつ搭載しているダブルディスプレイタイプ。あとの3機種がディスプレイがひとつのシングルディスプレイタイプだ。ちなみに、シングルディスプレイタイプでも、後から増設LCDキットを買えば、ダブルディスプレイタイプになる。なお、OSとしては、シングルディスプレイタイプならWindows 98か2000かNTから選べるが(なので3機種ですな)、ダブルディスプレイタイプだとWindows 98か2000の2種類になる(NTではマルチディスプレイ環境がサポートされないため)。俺がお借りしたのは、もちろん、ダブルディスプレイタイプだ。

 で、とにかく、このダブルディスプレイってのはどーなのよちょっとアータ気になってんですよあたしゃぁということで目を血走らせている俺は、おもむろにデジタル接続液晶ディスプレイで構成されたマルチディスプレイ環境ってのを試してみた。らっ!! あーもうダメ!! ヤメテー!! これすげーイイ!! ギョワーッ!! 死にそー!! ヤバっ!! くわッッッ!! そうだわかったよ俺はわかったんだよ理解したよアンダストゥッドなんだよ今すぐこのマシンを買……あれ!? なんかコレって業務用とかって書……ああっパナセンスだけで一般ユーザー向けに売ってくれるのかーッこれはもはやココで[バスケットに入れる]ボタンを押下するしかないのかークリックなのかーッ!? などと、いきなりコーフンしちまいました。すいません。久々に取り乱しております。

 ダブルディスプレイ、コレが思ったよりもずっと使いやすいのである。ていうか俺にとっては理想的。このSXGA表示×2すなわち2560×1024ドット相当の画面を使って快適かつおもしろおかしく仕事とかしたら最強に強まって凄まった原稿が書……ってコーフンの無限ループ原稿でインプレスのサイトのディスク容量を埋め尽くす前に、ザッとPanacom LC Wならではの表示機能などをご説明。

 まず、SXGA(1280×1024ドット)の画面を、横にふたつ並べたマルチディスプレイ環境を使える。前述のように、2560×1024ドットのデスクトップを使えるわけだ。物理的に画面がふたつあるので、表示の中央部は(ディスプレイのエッジによって)切れているように見えちゃうものの、Windows上ではつながっているデスクトップとして横広な感じで利用できる。ちなみに、液晶パネル自体のサイズは15.7型。かなりデカい部類になると思う。表示は非常に鮮やかで明るい。液晶パネルとしてはグレイトな部類に入る感じ。また、最大表示色は24ビットTrueColorの約1677万色。このあたりも抜け目のない仕様。


2枚の液晶は、上下左右に首を振ったり180度程度回転させることが可能。対面販売やプレゼンテーションなどに役立ちそうなギミックだ

 それから、2枚の液晶は上下左右に首を振ったり、あるいは180度程度回転させることも可能。具体的にはこんな感じ。これはプレゼンテーションなどで、片方の液晶をユーザーが使い、もう片方の液晶を対面にいる相手に見せられるようにした工夫だ。単に液晶面の向きを大きく変えられるだけでなく、ディスプレイアシストというユーティリティを使えば表示内容をいろいろとコントロールすることもできる。紹介ページにある表示の具体例を見ていただければ話は早いが、ふたつの画面に同じ内容を表示させたり、ひとつのアプリケーションのウィンドウをふたつの画面を使って全画面表示させたり、あるいは一方の画面内容・状況をもう一方の画面上に小さくウィンドウ表示させつつ使ったりできる。対面販売やプレゼンテーションに非常に便利そうなギミックだ。


液晶が2枚あることで、前後に倒れるか左右に傾きそうな感じがするが、本体の後ろ側をL字金具(付属品)で固定できるようになっているため、固定すればかなりカッチリとした安定感が得られる
 液晶が2枚あるってことで、ハードウェア的にはちょっと不格好かもしれない。ていうかこんなパソコン見たことナイって感じのスタイル。なーんか前後にグラッと倒れるか左右にコテッとコケちゃいそうなバランス。だが、実際は非常に安定しており、そーとー無理をしなければ倒れたりコケたりするってことはなさそう。本体後ろ側に転倒防止のL字金具(付属品)をネジ止めできるので、これを使えば転倒の心配はほぼなくなるだろう。液晶を支えるアーム部分もしっかりしていて安心感がある。

 てな感じで、いろいろと応用が利きそうな表示的ギミックもナイスなのだが、やはり何よりも、SXGAという十分に広い画面が、ふたつも使われているっていうか利用できる点が、ホントに快適。

 例えば俺の場合、ウェブサイトで資料を漁りながら原稿を書くってケースが多いのだが、そんな使い方にはドンピシャでハマる。単純なコトだが、左画面にテキストエディタを表示し、右画面にウェブブラウザを表示。エディタとブラウザでそれぞれ十分広くウィンドウを開いたり複数開いたりしていても、同時にそれぞれのウィンドウを見ながら原稿を書きまくれてしまう。もう最小化ボタンをクリックする必要はない。間違ってウィンドウを消したりアプリケーションを終了させたりする面倒もない。

 あるいは、画像処理。俺の場合はデジカメ画像を画像ブラウザで閲覧しつつ、その1枚をフォトショップで加工修正するなんてことをよくやる。この場合にもすげー便利で、例えば右画面のブラウザから左画面のフォトショップへ、目的の画像をドラッグ・ドロップして開いたりできまくり。加工中の画像と素材となる画像群を同時に見ながら作業ができるのは超ラクチンだし、思った以上に作業効率が上がる。2画面全部をフォトショップの表示だけに使ったりすると、これはこれで、なーんか狭いなぁって印象だったフォトショップウィンドウがヤケクソに広くなって超快適なのであった。

 他にも、エクセルで表を参照しながらワードで文書を書くとか、メールしながらウェブページ閲覧しながらPIM系ソフトを使うとか、あるいはソリティアやりながらマインスイーパもしつつエロ画像を表示してチャットをやるみたいなこともできて(やんねーよ>俺)、とにかくデスクトップが広いって素晴らしい!! ステキ!! チュ!!

 しかも、何度も繰り返すが、このダブルディスプレイはデジタル接続液晶!! 死ぬほどクッキリ!! 死ぬほどキレイ!! 広くて便利で鮮やかで快適で死ぬほどキレイな液晶がふたつも並んで死ぬぜーッ!! グはァッ(血)!! という感じなのであった。



■実務指向のPanacom LC W


 Panacom LC Wは、ダブルディスプレイだぜゴージャスだぜスゲぇゼ死ぬぜーってコト以外にも、けっこう便利そうな趣向やギミックがいくつか用意されている。例えば、サブノートパソコンとの手軽なファイル同期(10Base-TクロスケーブルとプレインストールのLAP LINKによって実現)や、わりと豊富なコネクタ類(レガシーなインターフェースもフォローされてるヨ!!)、本体リプレイス時には液晶をそのまま次の本体に引き継いで流用できる(つまり本体だけ買えばイイ)など、マジメにオフィスでの利用を考えた、現実的な仕様になっている。

 そんな中で特に「おっコレいいじゃん!!」と思ったのは、BISOレベルのパスワードロックがかけられる“プライベートキー”等によるセキュリティ機構。本体にはプライベートキーと呼ばれるICチップ型の物理キーが同梱されていて、例えばマシン起動時にこのキーを挿さないと起動できない設定にしたり、あるいは席を離れるときにキーを抜くとスクリーンセーバ画面(OS使用画面に戻すには再度キーを挿す)になる設定にするなど、複数人数の出入りする場で有効なセキュリティを確保できる。なお、プライベートキーの使い方は簡単で、導入時にいくつか設定をし、その後は本体のキースロットにプライベートキーを挿すだけ。また、ユーザーがマシンから離れると自動的にセキュリティロックをかけられるワイヤレスプライベートキー(オプション品)も用意されている。

 それから、基本的には業務用ってコトで、プレインストールソフト類が非常に少ない点も気持ちイイ。具体的にはPanacom LC Wの仕様表にあるとおり。なんか実務指向のストイックなマシンって感じで好感が持てるのであった。


 それにしてもとにかく!! 俺はもはやこのマシンを最強かつ猛烈に欲している!! このすげー広くて気持ち良過ぎのダブルディスプレイで、ぜひ仕事してぜひネットしてぜひ画像処理をしてぜひサウンド処理をしてぜひ動画もいじくっていきたいんだよアニキ!! ぜひに!! だからこれからぜひ気絶してぜひ[バスケットに入れる]ボタンを押してぜひクレジットカード番号を入力してぜひ注文してぜひいきたいんだよぜひ!! ていうかぜひ絶対にぜひだ(混乱中)!!

 でもなんかぜひぜひぜひって勢いでいきなり37万9800円(Windows 2000入りのダブルディスプレイタイプ熱望中だヨ!!)は高いような……。いや、待てよ、15.7型のSXGAのディスプレイが2枚付いてるのだコレには。まあ、1枚、安くて10万円くらいとしましょうや。10×2=20。液晶だけで20万円なり。そして、37.98-20=17.98。本体価格約18万円なり。むむむむ~。スペック的には、ちょい高めかなぁ!? だがしかし!! このハードウェアはオンリーワン!! 世の中にこんなのコレだけ!! デジタル接続でSXGA×2なんてマシンはこれしかねえ!! だからぜひにぜひ絶対にぜひしていき(気絶)!!

 あ、書き忘れたコトがあったので意識を取り戻しました。ひとつ残念なコトがあって、もしかしたらお借りしたのがβ機だからかもしれないのだが、Panacom LC Wの排熱用ファンの音、ちょいとノイジー。フツーの液晶デスクトップ機と比べると、ややうるさいような気がした。気になったのはその点だけであった。というわけで、再度ぜひこのマシンをぜひ絶対にぜ(気絶)!!





URL
  CF-81シリーズのニュースリリース
  http://www.matsushita.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn001219-1/jn001219-1.html
  Panacom LC W 製品情報
  http://www.panasonic.co.jp/pc/prod/dt/81/index.html

2001/02/06 00:00

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