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ワイヤレスマイクで音を撮る! ハンディカム「HDR-CX12」
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。


ソニーのHDR-CX12とECM-HW2

 ソニーのハンディカムHDR-CX12を買いまして。購入動機はスタパブログにもエントリしたが、映像をメモリに記録できることや、ワイヤレスマイクロホンECM-HW2が使えることなどが大きな後押し理由になった。


ソニーのハンディカム「HDR-CX12」。SD/HD動画撮影に対応する小型のビデオカメラで、映像の記録媒体はメモリースティックデュオのみ。2009年3月現在の実勢価格は7~8万円台あたり ソニーのワイヤレスマイクロホン「ECM-HW2」。レシーバーとマイク(トランスミッター)からなり、ハンディカムのアクティブインターフェースシューに装着する。2009年3月現在の実勢価格は1万6000円前後

 HDR-CX12(以下、CX12)は、去年の夏モデルとなるハンディカムですな。これが登場した当初、買うゼ!! とは思ったが金欠で。その後すっかり忘れ去り。そして今年になってビデオ機材一新を考えて中古で(6万円少々で)購入した。ら、コレがイイ感じであった。

 CX12を買うならコレも!! と買ったのがワイヤレスマイクロホンECM-HW2。マイクとカメラを無線(Bluetooth)で接続でき、マイクからの音をワイヤレスで記録できるというアクセサリーだ。コレもですね、使ってみたらけっこー感動したりなんかして。

 てなわけで、以降、CX12とECM-HW2の機能や使用感についてレポートしてみたい。


俺の場合は「買うならCX12しかない」

 発売されて半年以上経つCX12。AV Watchにはとっくに詳しい機能/画質レビューがあり、ネット上にも多々レビューがあったりする。

 ので、今さら細かい話はしないんですけど、俺的観点からは、今でも「買うならCX12しかないニャ~」と。てか、ほかに選択肢がないので実際にCX12を買ったんですけどネ。

 CX12である拙者的理由は、まずソニー製だから。既にCX12で使えるバッテリーや充電器、アクセサリ類を持っているので、てか、ソニー製ビデオカメラをメインで使ってきたゆえの“ソニー縛り”的な環境があるからだ。

 ソニー製ビデオカメラの中からCX12を選んだのは、ハイビジョン画質、メモリー記録式、拡張性の3つのポイントから。

 新たに買うビデオカメラとしてHD動画対応はモチロンだし、一応はSD動画も一応撮れたほーが便利。フラッシュメモリ安価時代なので、記録媒体の交換やPCへのファイル転送まで考えるとメモリー記録式でしょ、と。あと前述のECM-HW2を絶対使いたい=アクティブインターフェースシューは必須、てな感じ。

 現在、ソニー製ビデオカメラは15機種くらいあるが、そのうちハイビジョン画質対応は8機種。その中でメモリー記録式は4機種で、拡張性のあるもの(っていうかアクティブインターフェースシュー搭載機種)はCX12HDR-UX20のみ。結果、8cmDVDへの記録が必要ナイ拙者にはCX12で決定となった。


CX12のサイズは69×67×129mm。付属バッテリーNP-FH60を装着しての質量は約450g。拙者においては常時携帯楽勝のHD/SD動画両対応のハンディカムだ 記録媒体はメモリースティックデュオ/PROデュオ/PRO-HGデュオ。フラッシュメモリだと映像データのハンドリングがラクだし、本体も小型軽量でイイですな 拙者において超必要なのがこの拡張コネクタことアクティブインターフェースシュー。これにより後述のサイコーにイカシたワイヤレスマイクが使えるのだ

 さて、CX12を使ってみての雑感だが、日常的に使用して良いと感じる点が多々ある。

 目立つところでは顔認識機能によるAFやAEの自動調整が意外なほど実用的。起動速度は(QUICK ON機能を使わずとも)最速の部類である気がする。やっぱりレンズバリアが自動で開閉する機構はお手軽感が高い。携帯性もヒジョーに高く、この実機に触れた途端に手持ちの旧型HDDビデオカメラを全部処分した。

 ちょっとしたマニュアル系撮影機能が便利。例えば、レンズ部右下にあるダイヤルでWBシフト、AFシフト、明るさ調整、逆光補正を行えるので、どーしてもオート撮影だとイマイチになっちゃう状況でも、それなりに対処できる。

 拡張性に関しては、アクティブインターフェースシューがあるって程度であり、ヘッドホン端子もLANC端子もなくて残念。だが、このサイズ・携帯性でありつつ、後述のワイヤレスマイクロホンECM-HW2を始めとするアクティブインターフェースシュー対応アクセサリが使えるのは有り難い。

 難点もいくつか感じている。例えば、液晶画面は高精細で見やすいけどタッチパネルとしては小さいとか、メニュー操作には慣れているけど階層が深めでページも多くて少々使いにくいとか、細かなところでイロイロと。

 しかし、CX12には十分な携帯性があり、同時にある程度のマニュアル系の操作性や必要十分な拡張性があって、この価格帯で買えるんだから、まあ、いいか、みたいな。現状、細かいコト考えなければ十分満足できている拙者である。


ワイヤレスマイクロホンECM-HW2

 CX12については、「ここが最高にイイ!!」とかいうよりもむしろ「コレふつーに便利だし使えるよね」的な印象を抱いている俺。手軽にハイビジョン楽しむにはオススメてな感じ。だが、そこまででイイなら、より携帯性に優れている&外観もカワイらしい新型のHDR-CX120がいいかもしんない。

 がッ!! ワイヤレスマイクロホンECM-HW2が存在するゆえ、俺にはCX12しかないッ!! のであった。すなわち、ECM-HW2を使うにはハンディカム本体にアクティブインターフェースシューが搭載されている必要があるからだ。

 で、このECM-HW2がかなりナイスであり、もちろん実用性も高い。


レシーバー(四角いほう)とマイク(トランスミッター/棒状)で通信を行う。マイクで拾った音を無線でビデオカメラに送るのだ。マイクの収録可能領域は見通しで約100m レシーバーはビデオカメラ本体のアクティブインターフェースシューに装着し、電源もこのシューから取る 装着後、双方の電源ボタンを押せば自動的に無線接続が完了する。使用可能状態では青いランプが点灯する。マイクの電源は単四形乾電池(アルカリ/ニッケル水素)

レシーバーは約270度回転する。前面の丸い受信部をトランスミッターであるマイクの方向に向けて使う このように自由な角度で向きを変えられる カメラの真後ろに向けたり、後方左右に向けることもできる。自分にマイクを装着してクリアな声を録音するときとか、ですな

 ECM-HW2はレシーバーとマイク(トランスミッター)からなり、マイクが拾った音をレシーバーが装着されたカメラに送る。被写体となる人物がマイクを付け、これをカメラで撮影すると、被写体となる人物がカメラからけっこー離れていても、被写体の声や周辺の音が映像とともにクリアに記録できる。通信可能な距離、つまりマイクからの音声を収録できる距離は、障害物がない見通しの距離で約100mとなる。

 利用シーンとしては、例えば撮影者が陸上にいて被写体人物がボートに乗っているとか、遠くの演台で話す人を撮影とか、撮影者が車上で被写体が自転車とか、撮影者が地面で被写体が空中とかイロイロ。ズームで被写体を狙えるものの、声まではどーにも録りにくい/録れないという問題を解決してくれるワイヤレスマイクなのだ。

 なお、音質だが、人の声を録るなら十二分のクオリティがある。やや離れた人物の声が映像とともにバッチリ記録できまくる。シロートがビデオカメラで撮っている動画上の音声として考えると、十分に実用レベルのクリアさだと思う。実際の映像/音声サンプルはソニーの製品紹介ページで視聴できる。

 ちなみに、ECM-HW2はBluetoothにより無線接続される。が、説明書にはマイクやレシーバーをほかのBluetooth機器とペアリングすることはデキナイとなっている。デキればちょっとおもしろかったのにネ。


旧型となるワイヤレスマイクロホンECM-HW1。基本的な機能としては新型のECM-HW2とまあだいたい一緒ですな 旧型もやはりアクティブインターフェースシュー対応のハンディカムのみで使える 左が旧型、右が新型。トランスミッター(マイク)もレシーバーも、新型のほうがスリムになっている

 基本的な機能としてはECM-HW1もECM-HW2もだいたい同じだが、新型のECM-HW2のほーが性能も機能も実用性もずいぶん高まっている。

 例えば、旧型より新型のほーが少々小型であり、新型では音声の到達距離が見通し約100m(旧型は約30m)となり、それに何よりも、新型では被写体と撮影者の会話までサポートしている。

 旧型では、被写体の声が撮影者に届き、その音声は映像上に記録された。また、レシーバーにイヤホンなどを接続することマイクからの音をモニターできた。が、一方通行で、撮影者が被写体に話しかけるよーなコトはできなかった。

 しかし、新型では、撮影者と被写体がECM-HW2を通して話せる=ECM-HW2をトランシーバー(というかケータイ)的に使って会話しつつ撮影できるようになった。


トランスミッター(マイク)とレシーバーには、それぞれイヤホン端子がある。ここに付属のイヤホンを挿すと、撮影者と被写体が直接会話できる。イヤホンのボリューム調整も可能。なお、レシーバー側の会話用マイクはレシーバー本体上部にある トランスミッター(マイク)の裏面には、このようなクリップがある。これを使って衣服なんかに装着。トランスミッターを腕などに装着するためのバンドも付属する どの音声を動画上に記録するかを選択できる。SINGLE(被写体の声のみ)とMIX(被写体とカメラ側マイクが拾った音の両方)の2パターンから選べる

 映像上に記録される音声だが、レシーバーのモード切替で2パターンから選べる。モードは、マイクからの音(被写体の声など)のみを記録するSINGLEモードと、トランスミッター(マイク)の音とレシーバー側の音(カメラのマイクが拾う音)の両方を記録するMIXモードがある。

 この時点で既に「あんな状況で使える」「こんな状況にも便利」とか感じちゃった人は即買うのが吉かも。実際に実用的ってコトもあるが、こういうシステムをほかの機材で組もうとしたら大変だったり不可能だったりするし、無線マイクロホンでありかつ双方向会話ができる機材はこーゆー値段ではアリエナイと思われる。

 ただ、残念なのは、CX12側にヘッドホン出力端子がナイこと。撮影中の正確な音声モニターができないのだ。

 前述のMIXモードでは、マイク(トランスミッター)が拾った音と、カメラ内蔵マイクが拾った音がMIXされて映像上に記録される。また、マイク(トランスミッター)からの音は、レシーバーにつないだイヤホンで聞ける。

 しかし、カメラ内蔵マイクが拾った音をモニター方法は……室内ならCX12とテレビを接続すれば可能だと思われるが、屋外では考えにくい。例えば、レシーバー側にステレオヘッドホンをつなぐとMIXされた音がモニターできる、とかだったら、ECM-HW2の価値&実用性が倍増するなぁと思った次第である。

 あと、もしかしたら気にする人がいるかもしれないリップシンク。口の動きと声の出方のタイムラグ/ズレですな。何度か試してみたが、無線機器だけにタイムラグが一瞬見え隠れすることはある。

 が、多くのケースでトランスミッター(マイク)側では環境音を含むイロイロな音が記録される。厳密には映像より音声が遅れるというタイムラグがあるハズだが、そのズレが気になったり、違和感を感じたことはほぼない。

 てなわけで、アクティブインターフェースシュー搭載ハンディカムを使っている人にとっては、やはり買い度の高いアイテムなんじゃないかと思う。ぶっちゃけ、被写体の声がシッカリと記録されるだけで、非常に見やすいし魅力的な映像となり、より保存に値するものになったりも。特に子供や家族、友人などの人物を撮影が多いという方は、ぜひECM-HW2をチェックしてみてほしい。



URL
  「ハンディカム HDR-CX12」製品情報(ソニー)
  http://www.sony.jp/products/Consumer/handycam/PRODUCTS/HDR-CX12/
  「ワイヤレスマイクロホン ECM-HW2」製品情報(ソニー)
  http://www.ecat.sony.co.jp/camera/handycamacc/acc/index.cfm?PD=33237&KM=ECM-HW2

2009/03/09 11:02

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