スタパ齋藤のコレに凝りました「コレ凝り!」
ウォッチ・ホルダーの現在
2017年11月8日 06:00
腕時計を懐中時計化する時計ホルダー
本連載の前回分(該当記事)はポケットウォッチ(懐中時計)をテーマに書きましたが、やっぱり結局ポケットウォッチって市場からは徐々に減っているんでした。懐中時計大好き野郎としては残念。なんですが、「腕時計ホルダー」を使えばこの残念な状況をけっこー打破できます。文字通り、腕時計用のホルダーで、これを使うと一般的な腕時計をポケットウォッチのスタイルで使えるようになります。
こういった腕時計ホルダーを使えば、腕時計を懐中時計のように使えます。最近では時間はスマートフォンで知るという方も増え、同時に「腕に時計をするのに違和感を感じるようになった」という方も増えている気がしますが、腕時計ホルダーを使えば死蔵しがちな腕時計をポケットウォッチスタイルで再活用することができますネ。
ちょっとイイでしょ、こういう腕時計ホルダー。イイんです! 便利なんです!
ところがっ! 上の写真に写っている腕時計ホルダーは、なーんか現在入手不能。販売終了しちゃったみたいです。
……なーんか、この腕時計ホルダーというジャンルの製品も、ポケットウォッチと同様に「ユーザーが多いわけでも増えているわけでもない感じ」です。腕時計ホルダー、便利なんですが、製品数は多くないのでした。
しかし、筆者は非常に腕時計ホルダーが好き。暇さえあれば新しい腕時計ホルダーが登場していないか探すほどの、自称「ウォッチ・ホルダー・ウォッチャー」です。というわけで今回は、腕時計ホルダーの現状について書いてみたいと思います。現在でも購入できる腕時計ホルダーをご紹介~♪
バンナイズ製腕時計ホルダー×4種
まずは「腕時計ホルダー愛好家」にはよく知られる製品から。バンナイズの「ベルトに付けたりバッグに吊るせるぬめ革の時計ホルダー」(公式ページ)です。Type-A、Type-B、Type-C、Type-Dの4種類があります。コレ、2013年6月18に発売されましたが、4年後の現在もしっかり販売されている定番的な存在になっています。
余談ですが、バンナイズではバッグや小物類の連載コラム(該当記事)を書いています。そのつながりで、時計ホルダー野郎として「社長、腕時計ホルダーつくって製品化してください!」とかお願いしたら、ホントに製品化。それがこの「ベルトに付けたりバッグに吊るせるぬめ革の時計ホルダー」なんでした。……そうか、メーカーにダイレクトでお願いしてみるって手があるのか! みたいな。
使用感ですが、基本的に腕時計が露出するカタチになるので「高級腕時計を装着してどこかに吊して使う」のは憚られる感じ。ガンガン使える実用品的腕時計や、タフさが自慢の腕時計、防水で耐衝撃の腕時計などを装着して使うのがいいかも、です。
革や金具の部分は十二分に頑丈で長持ち。発売直後から使い始め、4年経過した現在でも(使い込んだため革の「味」は出てきていますが)壊れたりヘタったりはしていません。
なお、このホルダーへ腕時計を装着する方法はメーカーサイトで説明されていますが、そのときに腕時計からバンドを外す必要があります。腕時計上下のラグの部分にある「バネ棒」と呼ばれる金具を自力で外す必要が出てきます。
バネ棒は精密ドライバー(マイナス)があれば外すことができますが、専用工具(「バネ棒外し」などと呼ばれて市販されています)があれば、よりスムーズに外せます。専用工具を使えば、時計に傷を付けるリスクも抑えられると思います。
てな感じで、腕時計ホルダーを使うには、ほんの少しハードルがあるんでした。この点については、以降で紹介する腕時計ホルダーについても同様です。
なお、バネ棒でバンドを付け外ししないタイプの腕時計は、こういった腕時計ホルダーに装着できないケースが多いです。また、バネ棒と腕時計ムーブメントの間が狭い腕時計の場合、やはり腕時計ホルダーに装着できないことがあります。
米軍・特殊部隊向け装備メーカーの腕時計ホルダー
ミリタリー関連装備をつくっているアメリカのメーカー「BLACKHAWK!(ブラックホーク)」も、腕時計ホルダーを発売しています。製品名は「WATCH HOLDER」(公式ページ)。腕時計を覆うタイプで、恐らくナイロン製。対応バンド幅(ラグ幅)は20mmですので、ラグ幅20mm以上の時計なら装着できます。
入手性も良好で、たとえばAmazonでは税込1430円で売られていました(送料別のショップでしたけど)。タクティカルショップやサバイバルゲーム関連ショップなどでも、同程度の価格で売られているようです。
BLACKHAWK!の腕時計ホルダーは以前からあったようですが、現在流通している製品(ここで紹介している製品)はモール(タクティカルベストなどにある装備を装着するためのループ)への取付を容易にするスピードクリップが付属していないもののようです。
使用感ですが、腕時計ホルダー自体が少々大きめなので、アウトドアアクティビティでの利用とか、あるいはサバイバルゲームなどで使うのにマッチすると思います。フラップを閉じると腕時計表面が露出せず保護される感じは好印象。腕時計の脱着のしやすさもイイ感じです。現在のところ入手性も良く値段もそこそこ安いので、サイズ・デザイン的に違和感がないならイチオシの時計ホルダーです。
機能的な革製の腕時計ホルダー
オリジナルの革製品を数多く手掛ける「池之端銀革店(いけのはたぎんかわてん)」(公式サイト)からは、ちょっと高品位な革製の腕時計ホルダーが発売されています。「Cramp【イタリアンレザー】懐中時計 (レザー本体)【Tc-110】」(公式ページ)という製品で、対応バンド幅(ラグ幅)は20mm。TIMEXの「ウィークエンダー」という腕時計用のホルダーですが、ラグ幅が20mm以上で、バネ棒と時計ムーブメントの間がある程度広い腕時計なら装着できます。値段は税込8100円。
ちょっとお値段しますけど、フラップを閉じた状態でも時間を確認できつつ、つくりもデザインも良い感じ。スーツなんかにも合いそうな、上質な腕時計ホルダーです。
てな感じの「現在買える腕時計ホルダー」各種。って、3種類なんですけどね。もっと探せば見つかるかもしれないので、現在でもまだ探索中。ともあれ、腕時計ホルダー、便利なのでなくなっちゃわないで欲しいな~と思う昨今なのでした。