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読者が選ぶ ケータイ of the Year 2003 [2003/12/26]
俺のケータイ of the Year 2003 スタッフ編 [2003/12/26]

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俺のケータイ of the Year 2000 [2000/12/27]

俺のケータイ of the Year 2003

筆 者 編


 ケータイ Watchの筆者が選んだケータイ of the Yearです。使い方や好みによって、ベストケータイは人それぞれ。このコーナーでは、そうした個人的な見地から、2003年のベストケータイを選んでいます。読者のみなさまの投票で決定された「読者が選ぶ ケータイ of the Year 2003」もぜひご覧ください。

【筆者の選出機種一覧】
法林岳之
au
A5403CA
スタパ齋藤
au
A5501T
篠崎ゆき
NTTドコモ
SH505i
白根雅彦
au
W11H
伊藤大地
NTTドコモ
P2102V

俺のケータイ of the Year 2003 編集部スタッフ編はこちら


 法林岳之: au 「A5403CA」

A5403CA

 2003年のケータイ市場は、いろいろな新しいサービスやトレンドが生まれた。しかし、それ以上にインパクトが大きかったのが「メガピクセル級のカメラ付きケータイ」だ。2001年以降、ケータイ市場はカメラ付きケータイが話題を集め続けているが、今年は5~7月に掛けて、J-フォン(現ボーダフォン)からシャープ製端末「J-SH53」、NTTドコモからは三菱電機製「D505i」とソニー・エリクソン製「SO505i」、シャープ製端末「SH505i」、auからはCASIO製端末「A5401CA」が相次いで発売され、ハイエンドモデルは完全にメガピクセル級が主流になった。

 ただ、カメラがメガピクセル級になったとは言え、ケータイの画面は大きくてもQVGAサイズでしかない。そのため、最大サイズで撮っても拡大して表示する以外に、メガピクセルカメラの威力を実感できないわけだ。もちろん、デジタルズームなどの効果はあるが、端末上では本来の性能を発揮できないワケだ。

 そこで大切になってくるのがカメラの使い勝手や画像編集機能だ。今年、連載でも何度となく触れてきたが、カメラ付きケータイは「ケータイ」であって、デジタルカメラではない。高画質に撮れるに越したことはないが、カメラ付きケータイでは過去のユーザーのニーズから鑑みても「待受画面への設定」や「メールへの添付」は必須条件であるはずだ。そのため、メガピクセル級以上のカメラ付きケータイでは、カメラ機能の使い勝手や画像編集が重要なポイントになる。たとえば、最大サイズで撮影し、メールに添付できるサイズにリサイズしたり、必要なところを切り抜くことができれば、ケータイでのカメラの楽しさもグンと拡がるはずだ。ただ単に「デカいサイズで撮れます」「プリントもできます」では、ケータイにメガピクセル級以上のカメラを搭載する意味がないと見ている。

 ところが、多くのメガピクセル級のカメラ付きケータイは、これらの要件を満たすことができず、年末商戦向けに登場したモデルでも未だにサポートされていない機種が散見される。技術的にはなかなか難しいのかもしれないが、来年以降は各社ともメガピクセル化の意義をもう一度、考えてもらいたいところだ。

 その一方、年末商戦向けには、いよいよカメラを2メガピクセル化し、オートフォーカス機構まで搭載した端末が相次いで登場している。ボーダフォンのシャープ製端末「V601SH」、NTTドコモのシャープ製端末「SH505iS」、auのCASIO製端末「A5403CA」の3機種だ。この3機種はカメラ付きケータイとして、現時点で最も完成度が高く、筆者が求めてきたカメラ付きケータイの要件もきちんと満たしている。この3機種の従来モデルである「J-SH53」「SH505i」「A5401CA」も含め、筆者が選ぶ「俺のケータイ of The Year」の候補として最もふさわしい端末と言えるだろう。

 最終的に、どの機種を選ぶのかは悩みに悩んだが、従来モデルでカメラ付きケータイの基本的要件に加え、いち早くズーム再生やパノラマ撮影、カップリング撮影など、カメラのエンターテインメント機能を搭載し、年末に登場したモデルではパソコンと連携しやすい環境を提供したことを考慮し、今年はCASIO製端末「A5403CA」を筆者の「俺のケータイ of The Year」として選ぶことにした。auのラインアップではBREW端末やCDMA 1X WIN端末など、強力なライバルも存在するが、やはり、バランスの良さと完成度の高さでは一歩抜きん出ており、現時点での筆者イチ押しの端末だ。

 また、V601SHとSH505iSは次点ということになるが、V601SHのモバイルビデオや電子ブック、ICレコーダーなどのSDカード周りの機能、SH505iSの縦横どちらでも撮りやすいカメラ機能やスピーディラボと呼ばれる画像編集機能、小技の効いたユーザーインターフェイスなど、A5403CAをしのぐ面も数多くあり、実は3機種とも「俺のケータイ of The Year」に選びたいというのが正直な感想だ。3機種はそれくらいの僅差であり、いずれもオススメの端末であることは間違いない。

 スタパ齋藤: au 「A5501T」

A5501T

 最強に多数の携帯電話を購入した年は1998年。22台も買っている。そしてこの年が俺の携帯電話ブームのピークであった。その後は購入台数が年々減り、1999年が15台、2000年が17台、2001年が7台、2002年が6台、そして今年2003年は3台なのであった。

 すなわち、携帯電話熱が右肩下がりで冷め傾向の俺っス。

 そんな俺の2003年的フェイバリットは、auのA1301S。今時の携帯電話事情からすれば、別にどーってコトない地味な機種とも言えよう。俺的には、ソニエリのジョグダイヤルの利便と着せ替えの楽しさで使い続けている感じだ。他にもドコモのWRISTOMOがサイバーでジョリーグッドと思うが、電話機的利便がもーちょっと高まってくれないとメイン端末として常用って感じじゃぁない。

 以上、こんなのが「俺のケータイ of The Year」で……はないッ!! 実は、この原稿を依頼された直後に、凄まじい端末と出会って速攻購入!! そしてソレを使った瞬間非常に感激して久々に携帯電話熱がチョー高まった!! その一台こそが俺の2003年ラヴラヴ端末に決定ーっ!! すなわちauは東芝製端末のA5501Tッ!!

 A5501Tハラショー!! A5501Tマーヴェラス!! A5501T最高ッ!! このすげーイカシてる端末については、もーチョイ使い込んで、来年早々にでもケータイ Watchでレビューしたい。

 さておき、ナニがイイかってEZナビウォーク。携帯電話でありかつナビゲーションシステムなのである。徒歩で使えばGARMINのeTrex Vista日本版を上回るかもしんない精度・追従性(だけど山登りには危ないから使えないネ;携帯電話圏外だし)を発揮し、クルマで使ってもけっこーイケる実用性があったりして、マジかよコレってホントにケータイなのかよやったぜ東芝そしてau!! てな喜びが得られた。

 前にもEZナビウォークみたいなサービスありましたけど、結局ありゃ遅くて全然ダ(略)った。が、EZナビウォーク on A5501Tは最強に実用的!! 素晴らしい!! 日本の携帯電話はやっぱり最強に凄い!! ……でもパケ代高いかもっ!!

 自分でも「もう飽きちゃったカモ」と思いつつあった携帯電話だが、久々に脳髄直撃モンのショックを与えてくれたA5501TおよびEZナビウォーク。「やっぱり携帯電話はオモシロイんだ!!」と新たな光明を見せてくれたってコトで、コレを「俺のケータイ of The Year」としていきたいッ!!

 篠崎ゆき: NTTドコモ 「SH505i」

SH505i

 今年は自分の携帯電話を、N501i以来ずっと使い続けてきたNシリーズからSHシリーズに変更した年でした。使い方に慣れなくて最初はすごく困りましたが、慣れるととても使いやすいことが分かってきて、愛着も沸いてきました。

 私が「ケータイ of the Year」に選んだ「SH505i」の良いところは、周りの誰よりもカメラの写りが良くて、誰よりも撮った写真をメールで送るのが簡単だったこと。友達と夜景モードで撮ったりしても、私の携帯が一番写りが良いので、結局それをみんなに送って……、ということになります。SH505iに変えてからはそれが自慢です。女の子同士で携帯電話を買い換える話をしていてもデザインや色の話題しか出ませんが、画面が大きくて、音もいいし、デジカメにも負けない画素数ということで、みんなの中でもSH505iの性能面での評判は抜群でした。

 カメラで撮った写真のサイズを簡単に変えられるところも難しくなくて私には向いていましたし、電卓が一発で使えるところなども良くて、今では裏技(ショートカット)をたくさん使ってます。iモードサイトで楽しいことを見つけてくるのもいいですが、この1台でいろいろ楽しめたのが今年の違ったところです。

 とにかく私は今年、SH505iに機種変更して、すごく前進したように思います。それまではNシリーズしか眼中に無かったので、頭が固くなっていました。Nシリーズの中で、可愛い色やデザインを期待していました。NシリーズはNシリーズでその通りになってくれたのですが、一旦使いはじめてみるとSH505iがもっともっと女の子に普及して欲しかったとも思います。もうちょっと可愛い色を出して欲しいというのが今の私の願い。デザイン的にも、やっぱりまだこのカメラまわりの形に抵抗がある女の子は多いので、来年はデザインにも期待したいと思います。

篠崎ゆき:impress TV 出演/スーパーウィング所属)

 白根雅彦: au 「W11H」

w11h

 今年のケータイのトピックスというと「オートフォーカスまで積んじゃった2メガピクセルカメラ」や「最後にやってきた3GことVGS」、「デザイン一点突破のINFOBAR」、「そういえばパワーアップしてるJava」などなどいろいろあったが、私は今年一番のトピックスとして「auのCDMA 1X WIN登場」を挙げ、その対応端末第1弾のW11Hを「ケータイ of the Year」に選びたい。1X WINの定額制データ通信オプション「EZフラット」は、なんというか形容しがたいが、私には後頭部にいきなりニャンコが乗っかってきたくらいのショックがあったのだ。

 auの1X WINはCDMA2000 1xEV-DOというデータ通信に特化した技術を使っている。通信速度が最大2.4Mbpsと大幅に向上したほか、大幅に通信コストが削減されているのが特徴だ。こうした技術の上に実現された定額制を含む1X WINのサービスは、auが宣伝文句に使っている「ブロードバンドケータイ」と言うにふさわしいものだ。1X WINならばダウンロードを待たされるストレスからも、通信料金を気にし続けるストレスからも解放される。このストレスフリーなユーザーエクスペリエンス、これこそがブロードバンドだろう。

 ただ、正直いってまだ1X WINは未完成な部分があると思う。1X WINを生かすサービスが、まだ出揃っていないのだ。新コンテンツサービスのEZチャンネルはシステム的にはよくできているが、コンテンツがいまいち揃いきっていない。動画コンテンツは映画のトレーラーを集めた無料サイトがあるなど面白いが、それらは従来コンテンツの延長線上にしかない。「最強のコンテンツは対人コミュニケーション」という鉄則に従えば、たとえばパソコン互換のインスタントメッセンジャーや、多人数参加型ゲーム(いわゆるMMORPG)など、1X WINでしかできない「斬新なキラーアプリ」がまだあるはずだ。来夏あたり、BREW+1X WINの端末が登場する際には、そうしたキラーアプリが登場することをぜひ期待したいところだ。

 では、そういう「斬新なキラーアプリ」のないW11Hはどうでもいい端末なのか、といわれると、それも違う。やはり定額制は大きい。テキストメールのやり取りから通信を使ったゲームのプレイ、動画のダウンロードまで、これまでは料金へのストレスを感じながら利用していたサービスが、すべて定額になる。従来の使い方の延長線上に過ぎないが、定額制になったことによるストレスフリーの利用環境は桁違いだ。このブロードバンド体験をしたい人にとって、W11H(およびその変形バージョンのW11K)は現在唯一にして最強のケータイだろう。

 伊藤大地: NTTドコモ 「P2102V」

P2102V

 今年、携帯電話業界の動きの中で一番印象深かったのは、3Gの本格化だ。昨年から今年にかけて一気に爆発したauのCDMA2000 1x、今年後半になって追撃態勢が整ったFOMA。3Gが来る来ると言われ続けて久しいが、2003年は「いよいよ来た!」と言える年だったように思う。

 そういった意味で、3Gケータイのなかからベストの1機種として、私はP2102Vを挙げたい。なんといってもこの端末はまず、ヒンジ部が回転してビデオカメラのような形状になるのが大きな特徴だ。今後、ケータイでムービーを撮る、観る、さらに今流行りのDVDレコーダーとの連携をも考えたとき、横長の画面で見たいと思うのは当然のこと。ケータイという本来の意義を踏まえた上で新しい使い方にも対応させた、この機構は斬新だ。発表直後、ドイツで行なわれたCeBITでも、この形状は「CamStyle」と呼ばれ、多くの来場客の注目を集めていたことが記憶に新しい。

 また、「FOMAは重い、電池が持たない」とよく言われたが、このP2102Vの世代の端末で、ようやくPDC並の大きさ、重さ、通話時間を達成した。さらにこれまでマニア指向だったFOMA端末において、ライトブルーやピンクなど一般ユーザー層に受け入れられるカラーバリエーションを出してきたことも大きい。エリア、電池の問題をよく理解した人だけが使う端末、というところから進化したことを印象づける出来事だった。

 私は同じパナソニックのDVDレコーダー「DIGA E200H」で録画したサッカー欧州チャンピオンズリーグなんかをMPEG-4で目一杯楽しんでいる。動きの多いスポーツは厳しいかなと思っていたが、いやいやどうして、けっこう「観れる」画質だ。ケータイオンリーで録画画像にチャプターを打ったりできればより利便性が上がるだろう。

 ケータイはこれまで、音声通話、メール、Web、アプリ、テレビ、ラジオと絶え間ない進化を続け、便利になってきた。今後は、家電や非接触ICチップなど、他のモノとの連携がどんどん進むだろう。もはや「電話」と呼んでいいのかという気持ちもある。来年の今頃、私はケータイで何をしているだろうか。今から楽しみだ。



2003/12/26


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