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KDDI田中社長、SUPER GT第2戦でau TOM'S RC F応援

チームは予選13位から驚異の追い上げで4位に

 5月3日~4日、静岡県・富士スピードウェイにて、国内最高峰のカーレース「2016 AUTOBACS SUPER GT Round 2 FUJI GT 500km RACE」が開催された。GT500クラスの名門チームであるTOM'Sに、今年からKDDIがメインスポンサーになり「au TOM'S RC F」としてレースを戦っている。5月4日の決勝日には、au TOM'S RC FのピットにKDDIの田中孝司社長が陣中見舞いに訪れた。

 実は、田中社長は学生時代に富士スピードウェイでの走行経験があるといい、1コーナーでスピンした思い出深い場所だという(ちなみに今、その1コーナーにはKDDIの看板が掲げられている)。久しぶりの富士スピードウェイでのレース観戦に「なかなかいいね。ワクワクしちゃう」と終始、興奮気味。チームへのスポンサードは1年ごとの更新となるようだが、サーキットの盛り上がりには大満足のようで「継続的に支援することになるだろう」と田中社長は語る。

au TOM'S RC F
チーム関係者によるマシンの説明に耳を傾けるKDDIの田中孝司社長(中央)

 そもそも、KDDIがGTのチームであるTOM'Sをスポンサーする理由について田中社長は「クルマが通信でつながる、コネクテッドカーの世界が広がりつつある。これからのIoTというのは、クルマが主役の一つになる。クルマが国境を越えていく。そういう世界になっていきますので、これからお楽しみに」と含みを持たせながら語った。

 モータースポーツの世界では、世界最高峰のF1において、クアルコムがメルセデスチームをサポート。日本国内でも、スーパーフォーミュラのチームにNTTドコモが長年、支援を行うなど、サーキットは「通信とクルマ」の実験場として活用されている。

伊藤大輔選手(左)、ニック・キャシディ選手(右)と持参したスマホで記念撮影

 すでにクルマに通信機能を搭載し、それぞれの車体を遠隔で管理することは一般的になりつつある。エリクソンなどでは、製品にeSIMを内蔵することで、世界各国のキャリアと個別に契約することなく、グローバルで場所をトラッキングするだけでなく、現地で通信が行えるソリューションが整いつつある。

 KDDIとTOM'Sで具体的な実験計画などは未定であり、また、KDDIによるクルマと通信における新サービスなどの詳細については、田中社長は「あまり言えない」と口を濁す。いずれにしても、KDDIが「クルマと通信」の分野に本気になり始めているのは間違いないようだ。