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YouTubeに対応、パケット50%以上節約と謳う「Opera Max」最新版

過剰な高画質データや先読みを抑制

 Opera Softwareは、クラウド経由でAndroidアプリの通信量を削減する「Opera Max」において、これまで非対応だったYouTubeとNetflixに対応した最新版「Ver.1.2」の提供を開始した。これらの動画サービスでも、画質を大きく損なうことなく、50%以上のパケットを節約できると謳う。

YouTubeアプリの制御に対応した「Opera Max」最新版のイメージ

 「Opera Max」の最新版では、YouTubeとNetflixの動画について、Operaのサーバーを経由して圧縮を試みる手法ではなく、端末側にてアプリを制御することで帯域を節約する「トラフィック・シェーピング」技術を採用している。

 具体的には、動画ストリーミング時に画質のダウンシフトを行う。例えば、360pの動画で十分な画質が得られる場合でも、720pなどのHD画質のデータをダウンロードしようとするような“必要以上のデータを消費する”アプリの動きを抑制し、節約を行う。

 加えて、「オーバー・フェッチ・プロテクション」として、動画データの過剰な先読みを抑制し、最後まで動画を見ないといったケースでデータの削減を実現する。

 「Opera Max」はこれまで、Androidアプリのほとんどの通信に対応し、Operaのサーバー経由する形で、パケット通信の圧縮と節約機能を提供してきた。一方、HTTPSを採用した動画のストリーミング配信サービスの圧縮には対応していなかった。

 上記の「トラフィック・シェーピング」技術は、同社がキャリア向けに提供しているソリューション「Rocket Optimizer」で2014年から採用されている手法とし、「Rocket Optimizer」はVerizon Wirelessなどが採用していることも明らかにされている。

太田 亮三