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ドコモの2014年冬春モデルがハイレゾオーディオに対応

 NTTドコモが発表した2014年冬春モデルのスマートフォンでは、ハイレゾオーディオ対応という共通の特徴が挙げられている。

ハイレゾオーディオとは

 ハイレゾは「ハイレゾリューション」の略で、ハイレゾ音源やハイレゾオーディオなどと言う場合、仕様としてCD以上の音質を備えた音楽ファイルや、その再生環境のことを指している。

 具体的には、24bit/48kHz以上の楽曲ファイルがハイレゾ音源などと呼ばれ、MP3などのCDをもとにした圧縮音源はもとより、音楽CDに収録される際の楽曲データの仕様(16bit/44.1kHz)よりも音質を向上させた形式になっている。音楽CDとしては収録できない規格のため、「e-onkyo」や「mora」などの配信サービスを通じて提供されるのが一般的になっている。

 配信サービスで販売されているハイレゾ音源は、一般的に、ファイル形式はFLAC形式(.flac)が多く、一部にはWAVE形式(.wav)や、DSD形式(.dsfなど)もある。PCMであるFLACなどでは、24bit/48kHzや24bit/96kHzといった仕様で配信されることが多く、一部は24bit/192kHzといった仕様で配信されている。

 PCMではないDSD形式では1bit/2.8MHzや1bit/5.6MHzといった仕様で配信されているが、パソコンや一部のポータブルプレーヤーで再生するのが中心になっている。

 ソニーをはじめ大手AVメーカーはハイレゾ対応のプレーヤーやDAC、スピーカー、ヘッドホンなどを次々とリリースしている。また、さまざまなメーカーからハイレゾ音源対応のポータブルミュージックプレーヤーも発売されている。

スマートフォン単体でハイレゾオーディオの再生に対応

 ドコモでは、2014年冬春モデルのスマートフォン全機種でハイレゾオーディオ対応を実現。タブレットの2機種も対応した。また、「docomo select」としてソニーのハイレゾ対応ヘッドホン「MDR-10RC」もラインナップに加えている。

MP3とハイレゾ音源の音質イメージ

 ハイレゾ再生はこれまでメーカーが個別に対応することはあったが、ドコモの今回のラインナップでは全機種でスマートフォン単体によるハイレゾ再生を実現し、3.5mmのヘッドホンジャックからの再生でも、再生時にファイルを16bitにダウンコンバートしないハイレゾ対応となった。機種により、最大でPCMの24bit/192kHzまでの仕様をサポートする。USB経由で外部のDACにハイレゾデータを送出できるかどうかは、メーカーによるとしている。

 ドコモでは期間限定でキャンペーンを実施する予定で、対応するスマートフォンのユーザーに向け、FLAC形式のハイレゾ音源の楽曲が無料で提供する。楽曲は複数種類が用意される予定で、ハイレゾ音源配信サービスの「e-onkyo」やタワーレコードの音楽レーベルと協力してラインナップを用意する。

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太田 亮三