ニュース
温泉ハッカソン「SPAJAM 2014」表彰式、最優秀作品が決定
モバイルプロジェクト・アワード2014の表彰式と合同で開催
(2014/7/15 20:26)
モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)は、温泉地で短期集中型のアプリ開発を行うハッカソンとアプリコンテストを合わせたイベント「スマートフォンアプリジャム 2014」(SPAJAM 2014)の表彰式を開催した。合わせて、MCF主催で7月7日に結果が発表された「モバイルプロジェクト・アワード2014」についても、同じ会場で表彰式を開催した。
15日に都内で開催された合同表彰式では、まず「モバイルプロジェクト・アワード2014」の表彰式を開催。続いて、MCF主催のアプリコンテンストである「SPAJAM 2014」の表彰式が開催され、企画部門、ハッカソン部門の最優秀賞などが明らかにされた。
「SPAJAM 2014」審査結果発表
「SPAJAM 2014」の本選大会の結果については、この日初めて明らかにされた。温泉地に2泊3日で集まり開発を行った注目のハッカソン部門のテーマは、「日本文化を好きになる」。同部門で最優秀賞に輝いたのは、ビーコン内蔵の提灯で観光・防災情報を配信する、チームMizukiの「Pieces of Japan」に決定した。最優秀賞の受賞者にはシリコンバレーツアーなどが進呈されている。優秀賞は、パイレーツ・オブ・イチミヤン ~ポセイドンのめざめ~ が開発した「バトルメンコ!」、朝風呂ブラザーズが開発した「ナニコレ?」の2作品。審査員特別賞にはGONBEの「なんでやねん」が選ばれている。
また、企画部門は「2020年のアプリ」をテーマに55作品から3作品がノミネートされ、最優秀賞に輝いたのは工藤尚弥氏、太田久美子氏、眞貝維摩氏が企画した「e-Year」になった。ノミネートされ優秀賞となったのは、中道寿史氏が企画した「HeliPhone Camera」、郷古拓実氏と柳田雄也氏が企画した「簡単!着せ替えネイルアプリ」の2作品。
「SPAJAM 2014」の実行委員長を務め、ハッカソンにも参加したガンホー・オンライン・エンターテイメント 代表取締役CEOの森下一喜氏は、「第2回が開催されるなら、実行委員ではなく開発者として参加したい。それぐらい楽しかった」と挨拶の中でイベントの模様を振り返った。
表彰式を終えた後の講評では、「どのアプリも非常に高く評価している。プレゼンテーションでうまくアプリが動かないといったこともあったと思う。それでも、全体を俯瞰して見ると、楽しんで作っているのが印象的だった。異業種の人と一緒に盛り上げていく中で、交流もあったと思う。こうした機会をバックアップしていきたい」とイベントを後押ししていくという意気込みを語った。
森下氏はまた、「個人的な意見だが、プログラマー的な嗅覚として、(チームMizukiの)五十嵐君に目をつけている(笑)。次回は(開発者として)参加してみたいが、ぜひ五十嵐君と組んでみたい」と会場の笑いを誘うとともに、2泊3日の本選大会を一緒に盛り上げてきた参加者同士の繋がりも窺わせる講評となった。
「モバイルプロジェクト・アワード2014」は2部門に最優秀賞
合同表彰式では、「SPAJAM 2014」の審査結果発表に先立って、「モバイルプロジェクト・アワード2014」の表彰式も開催され、審査委員からの講評や受賞者の感想が述べられた。
年によっては該当なしという場合もある最優秀賞については、モバイルコンテンツ部門で「モンスターストライク」(ミクシィ)が、モバイルハードウェア部門では「GALAXY Gear」(サムスン電子ジャパン)が受賞した。
審査委員としてモバイルコンテンツ部門を講評したMCF 専務理事の岸原孝昌氏は、「使い古された言葉だが、キーワードはイノベーションとグローバル。これを、過去の成功に囚われずに実現した。モンストのビジネスモデル、アプリの成功はご存知の通り。ミクシィが、リアル・ネットワークを介して普及させた」と評価。受賞後のコメントでモンストスタジオ プロデューサーの木村弘毅氏は、「モバイルは移動することが特徴だが、職場や学校で会うときに持ってきているのも特徴」とその視点を紹介し、「ゲームを通して、笑顔になれるようなサービスを提供できたのではないか」と語った。
同じく最優秀賞が登場したモバイルハードウェア部門の講評は、ITmedia Mobile 編集長の田中聡氏から行われた。田中氏は、「GALAXY Gear」が増加するウェアラブル端末の先駆けになったと指摘。「スマートフォンのGALAXYに負けないほど多機能で、ウェアラブルの楽しさ、可能性を感じたところを評価した」と解説した。サムスン電子ジャパンの担当者は受賞後のコメントで、「今後もウェアラブル市場は成長していく。今はほかのメーカーを含めてウェアラブル元年で、革命が起こっている。先駆者として、イノベーションだけでなく、便利さや楽しさも届けていければ」と意気込みを語った。