MM総研調査、2011年度の携帯国内出荷で富士通が首位に


 MM総研は、2011年度(2011年4月~2012年3月)通期の国内携帯電話端末の出荷状況を調査し、結果を発表した。メーカー別シェアでは、富士通がトップに躍り出ている。

 同調査によれば、2011年度の総出荷台数は4274万台(前年比13.5%増)。2年連続の増加で、4000万台を超えるのは、5076万台を記録した2007年度以来4年ぶりとなる。このうちスマートフォンは2417万台となっており、全体の56.6%を占める。

 メーカー別のシェアでは、富士通が776万台(シェア17.9%)で首位となった。2位はアップルで725万台(同17.0%)、3位はシャープで719万台(同16.7%)、以下、パナソニック407万台(同9.5%)、ソニーモバイル381万台(同8.9%)、京セラ369万台(同8.6%)、NECカシオ301万台(同7.0%)となっている。

 スマートフォンのメーカー別シェアでは、アップル(30.0%)、シャープ(17.5%)、富士通(13.4%)の順となり、以下、ソニーモバイル、サムスン、NECカシオと続く。OS別ではAndroidが69.0%、iOSが30.0%となっている。

 メーカー別シェアで富士通がトップとなった理由について、MM総研では、東芝との事業統合やスマートフォンのラインナップ拡充に加え、「らくらくホンシリーズ」の需要が堅調に推移した結果と分析している。

2011年度通期 国内携帯電話出荷台数シェア(出典:MM総研)2011年度通期 国内スマートフォン出荷台数シェア(出典:MM総研)

 2012年度以降の見通しも示されており、MM総研では、2012年度4060万台、2013年度4100万台、2014年度4210万台、2015年度4095万台、2016年度4265万台と予測。このうちスマートフォンについては、2012年度2790万台、2013年度3080万台、2014年度3340万台、2015年度3355万台、2016年度3555万台と、次第にウェイトが高まると見られている。

 ただし、2012年度においては、LTE端末に対する世界的な需要の盛り上がりにより、一部の主要部品が供給不足となる可能性があるため、これが年度を通じて市場に影響を及ぼす不確定要素となり得る、としている。




(湯野 康隆)

2012/5/9 16:00