【スマートフォン&タブレット2011秋】

スマートフォンやタブレット対応のモバイル関連ソリューション


 10月12日~14日にかけて、東京ビッグサイトにおいて「スマートフォン&タブレット2011秋」というイベントが開催されている。「スマートフォン&タブレットの専門展」という触れ込みだが、展示の中心は法人向けソリューションとなり、実際のところは、クラウド&モバイルソリューション展といった印象だった。モバイル関連の話題をお届けする。

 なお、メインセミナー会場では、Androidの次期プラットフォームと目される「Ice Cream Sandwich」(コードネーム)についてのトークセッションが行われており、「本当は今日、Ice Cream Sandwichについて発表され、その内容を話すつもりだったが、モトローラとサムスンの発表が延期になり話せなくなった。27日になるのではないか」などと語られていた。

NTTドコモ、ウィルコム

 NTTドコモブースでは、タブレットやスマートフォンとクラウドサービスを連携させた法人向けソリューションが紹介されていた。

 仮想デスクトップサービス「モバイルセキュアデスクトップ」のデモは、スマートフォンを使って、会社や自宅のパソコンの画面を表示させ、スマートフォンとHDMIケーブルで接続された小型のプロジェクターを使って外出先でプレゼンテーションを行うというものだった。スマートフォンと会社や自宅のパソコンはドコモのデータセンターを経由して接続されている。利用料は月額7500~1万円。

 また、企業導入されているスマートフォンの遠隔管理/監視ソリューション「スマートフォン遠隔制御サービスや、1IDあたり月額315円から導入可能なグループウェアソリューションなども紹介されていた。

 このほか、発表済み未発売のタブレット端末なども並んでいた。ウィルコムもブースを出展しており、「イエデンワ」や「SOCIUS」といった端末が紹介されていた。


ARROWS Tab LTE F-01D
GALAXY Tab 10.1 LTE SC-01D

富士通、日立、サイボウズ

IT Policy N@vi
患者日誌ソリューション

 富士通ブースでは、Windows パソコンやAndroid端末をクラウド上で統合管理できるソリューション「IT Policy N@vi」が参考出展された。業務利用しているパソコンとAndroid端末を統合し、Web上で資産管理できるというもの。遠隔制御などの機能はサービス開始時点では用意されない。10月末にもリリースされ、年明けにも本格サービスが開始される予定。

 また、タブレット端末を看護などに役立てるソリューションなども参考出展されていた。タブレット端末を利用し、入院患者などの体調など報告できるもの。従来の患者日誌は、まず紙に書いてそれをナースステーションなどにあるパソコンでデータ入力する必要があるが、タブレット端末を利用することでデータを自動的にサーバーに転送できる。

 日立ブースでは、日立システムズがタブレットやスマートフォンから社内のグループウェアやメールなどにセキュアにアクセスできるモバイルソリューション「ConnectONE」を紹介していた。

 このソリューションは、専用のアプリでIDとパスワード、端末固有の識別番号などで認証した上で、社内のメールやグループウェアにアクセスできる。アプリを閉じると表示していたデータのキャッシュも含めて全て削除されるため、端末側にデータを残さずに社内網のデータが確認できる。50IDから導入可能で、金融機関などでも採用されているという。

 このほか、グループウェアを展開するサイボウズでは、スマートフォン向けアプリ「サイボウズ KUNAI」が紹介されていた。グループウェア利用者向けのモバイル用アプリで、iOS、Android BlackBerry、Windows Phoneなどマルチプラットフォームに対応している。KUNAI自体は無料アプリだが、法人向けの端末管理パッケージ(有償)なども用意されている。


ConnectONE
サイボウズ KUNAI

エプソン販売、PFU、ロジテック

 エプソン販売のブースでは、スマートフォンやタブレット端末から直接印刷できるプリンタ「スマートレシートプリンター」を展示していた。

 「スマートレシートプリンター」は、スマートフォンやタブレット端末を利用して、Web経由もしくはWi-Fiでパソコン無しで印刷できるレシートプリンタ。通常のプリンタはドライバーをパソコンにセットして利用することになるが、このプリンタ自体にWebサーバー機能が用意されており、Web経由でパソコンを介さないプリントが可能。モバイル機器と印刷機を直接Wi-Fi接続してプリントも可能。

 エプソン販売では、飲食店などでの利用を想定しており、テーブル毎に設置されたタブレット端末などで注文すると、オーダー情報が厨房にあるプリンタに印刷されるというものだ。システムインテグレーターと提携して、ソリューション展開していく方針という。



 また、PFUのブースでは、ドキュメントスキャナ「ScanSnap」シリーズのiPhone/iPad連携機能を強化モデルなどが展示されていた。プリンタ自体は「S1500」「S1500M」という既存モデルだが、新開発のiOS用アプリ「ScanSnap Connect Application」(無償)に対応し、ScanSnapで読み込んだデータをパソコン経由で簡単にiPhone/iPad側に転送できるようになった。ブースでは一連のデモが確認できる。


ScanSnap

 このほか、エレコムブースでは、ロジテック製のAndroidタブレット用ワンセグチューナー「LDT-1SA01」が展示されていた。今回は参考出展となり、近日発売予定という。

LDT-1SA01

 

(津田 啓夢)

2011/10/12 17:45