インテル、スマートフォン向けプロセッサ「Atom Z600」シリーズ


 米インテルは、省電力技術などを盛り込み、スマートフォン向けとなるAtomベースのプラットフォーム(開発コード名:Moorestown)を開発、出荷を開始した。CPUは「Atom Z600番台」(開発コード名:Lincroft)となる。

 今回開発されたプラットフォームは、システム・オン・チップ(SoC)で設計されたAtom Z600番台のほか、Intel Platform Controller Hub MP20(開発コード名:Langwell)、電力供給とバッテリー充電機能を統合したMixed Signal IC(MSIC)が搭載される。Atom Z600は3Dグラフィック機能や動画のエンコード/デコード機能などが統合されている。

 新プラットフォームは消費電力を100mWまで低減するとそのことで、インテルでは、前世代の製品と比べ、待機電力は1/50以下、音楽再生時の消費電力は1/20以下、Webブラウジングや動画再生では1/2~1/3以下の消費電力になるとしている。利用シーンに応じて電力状態を管理できるほか、必要に応じて性能をアップさせるインテル バースト・パフォーマンス・テクノロジーなどと組み合わせて利用できる。グラフィックス性能は2倍~4倍に向上し、JavaScript処理は4倍以上高速化され、1080pのHD動画再生、720pのHD録画をサポートする。

 高性能なスマートフォン向けには最大1.5GHz、タブレット端末や他のモバイル機器向けでは最大1.9GHzで駆動する。Wi-FiやW-CDMA(HSPA)、WiMAXといった通信方式に対応するほか、ソフトウェアプラットフォームではAndroid、MeeGo、Moblinをサポートする。

 

(関口 聖)

2010/5/6 18:01