KDDIと全国民放FM53局、レミオロメンの特別ライブを同時生放送


「MEET THE MUSIC 2010」

 全国FM連合に加盟する53社の民放FM放送局とKDDIは、音楽キャンペーン「MEET THE MUSIC 2010」を実施する。3月21日に開催されるレミオロメンの特別ライブが、全53局による同時生放送で届けられるほか、KDDIの携帯電話ユーザー向けにはライブへの特別招待枠も用意されている。

 今回実施されるのは、全国FM連合に加盟する53社とKDDIが共同で実施する、音楽をテーマにしたキャンペーン。これまで「MEET THE MUSIC」キャンペーンとしては、2008年に石垣島で桑田佳祐の特別ライブが実施されたほか、2009年には和歌山県でコブクロの特別ライブ、忌野清志郎のライブが実施され、いずれも全国のFM局で放送を行っている。3回目となる「MEET THE MUSIC 2010」ではレミオロメンが登場、3月21日午後7時から1時間、六本木「ビルボードライブ東京」で特別ライブを開催する。ライブの模様は53局で同時に生放送される。

 キャンペーンでは、auの携帯電話ユーザーからライブのリスナー・レポーターを募集する。対象となるのは中学生、高校生と同伴者の2名1組、合計54組108名。専用のWebサイトでは2月4日~22日に受け付けを行う。

 このほか、ライブのパブリック・リスニングイベントが予定されているほか、ライブの生放送終了後にはライブ音源による携帯電話向けの着うたやメイキング映像、電子写真集の配信も予定されている。

 

「リスナーの想像力の中に訴えられる」

エフエム東京 常務取締役の黒坂修氏

 4日には都内で記者向けにキャンペーン発表会が開催された。全国FM連合幹事社であるエフエム東京 常務取締役の黒坂修氏は、民放FM53局で同時生放送を実施してきたこれまでの特別番組を振り返り、「石垣島のライブでは地元をあげて応援してもらい、ほかのコンサートにはみられないリスナーの温かさがあった。FM放送はリスナーの想像力の中に訴えられると改めて実感した」とFM放送の良さを訴えた。

 同じく全国FM連合幹事社でJ-WAVE 常務取締役の斎藤日出夫氏は、「若い世代へのアプローチを念頭に選んだ」という今回のキャンペーンでレミオロメンを起用した理由について、レミオロメンのメンバーがFMに親しみを持っていること、着うた世代に支持されていること、春にふさわしい楽曲が多いこと、10周年など話題性も豊富であること、の4つのポイントを挙げた。会東京・六本木のミッドタウンにある「ビルボードライブ東京」でのライブについては、「上質な体験という意味でも、これまでのレミオロメンのライブにはないスペシャルアレンジで、音質にこだわった内容になる」とライブの方向性に言及した。

J-WAVE 常務取締役の斎藤日出夫氏3月21日に特別ライブを実施

 KDDI コンテンツ・メディア本部長の雨宮俊武氏は、「限られた範囲でヒット曲が生まれている現在だが、FMではマイナーな楽曲も含めて年間300万回も楽曲がオンエアされている。音楽を大切にするKDDIにとって、FMは重要なパートナー」と語り、FMを引き続きサポートしていく姿勢を示すとともに、「ライブ放送ではラジオの前がアリーナになる。今回のライブは、今のところCD、DVD化は無いと聞いている。ぜひ放送を聞いてもらえれば」と一夜限りのライブ放送をアピールした。

 なお、KDDIの雨宮氏によれば、FMラジオ対応端末は約1000万台。KDDIの2010年春の携帯電話ラインナップでは、「SH005」と近日中に発売予定の「SH006」がFMラジオに対応している。

KDDI コンテンツ・メディア本部長の雨宮俊武氏音楽と出会う場として、FM放送は重要なパートナーとした

 

レミオロメンが特別ライブへの意気込みを語る

レミオロメンはステージ上で10分間の生放送にも出演

 発表会にはレミオロメンのメンバーも駆けつけ、発表会中にステージ上で行われたラジオの生放送にも出演。FMに対する思いやライブへの意気込みを語った。藤巻亮太はFMについて「一番新しい曲が流れる場所。刺激があり、リアルタイムで化学反応が起こる場所」と語ると、前田啓介も「より早く、一番最初に聞けるのがラジオだった。(活動拠点だった)山梨から東京に移動する時に聞くことが多く、いろんなことを教わった」と、FM放送に親しんでいる様子を語った。神宮司治は「初めて聞く曲でも即興で演奏を合わせてみたり」とアーティストならではのユニークな接し方を披露した。

 一夜限りとなる特別ライブについては、「ライブでは初めての曲やセットリストになると思う」(前田)、「ニューアルバム(花鳥風月)がリリースされてから初めて演奏する機会。どのようになるかワクワクしている」(神宮寺)、「音の良い場所で、FMの音の良さとのコラボレーションにもなる。若い人たちに音楽を面白いと思ってもらい、自分たちの曲も再解釈してもらえれば」(藤巻)とそれぞれ意気込みを語った。

 なお、気になるライブの内容については、詳細は今から練るとしたものの、「花鳥風月」にフォーキーな楽曲が含まれることからストリングスを加えたアレンジや、アンプラグドのような生音重視のアレンジも検討されていることが明らかにされた。

 



(太田 亮三)

2010/2/4 16:07