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デュアルカメラで“刺激的な写真体験”を~「ZenFone 4」シリーズ発表会

 ASUSは8月17日、台湾・台北にて、「ZenFone 4」シリーズの発表会を開催した。発表会には、アジアを中心とした報道陣のほか、一般客も参加。一般参加者は屋外のライブビューイングを見るために、長蛇の列をなしていた。ZenFone 4シリーズのプロモーションには、韓国の俳優コン・ユが起用されており、来場者の中にはZenFone 4シリーズではなく、俳優を目的にしていた人もいた模様だ。

台湾・台北でZenFone 4シリーズが一挙に発表された

 発表会では、ASUS 会長のジョニー・シー氏が登壇。ZenFone 4シリーズは「刺激的な写真体験ができるよう、デザインされている」と語り、シリーズ全モデルがデュアルカメラに対応していることを明かした。新たに発表されたのは、「ZenFone 4」「ZenFone 4 Pro」「ZenFone 4 Selfie」「ZenFone 4 Selfie Pro」「ZenFone 4 Max Pro」の5機種。このうち、Selifeが型番につく2機種はフロントカメラが、残り3機種は背面に搭載されたカメラがデュアルカメラとなる。

ジョニー・シー会長は、全機種がデュアルカメラ搭載であると力説

 なお、「ZenFone 4 Max」も発表されたが、これは7月にロシアで発表された機種で、台北では再度グローバルに向け紹介された形となる。この上位版として発表された「ZenFone 4 Max Pro」は、発表会での扱いは名称が明かされるだけにとどまり、具体的な機能などには触れられなかった。

 シリーズのラインナップも整理された格好で、中心となる「ZenFone 4」に加えて、セルフィー(自撮り)に強い「Selfie」、バッテリー容量の多い「Max」という派生モデルをラインナップ。その上位モデルとして、名前の後ろにProがつく端末が用意された。詳細は各端末の記事に譲るが、たとえば「ZenFone 4」と「ZenFone 4 Pro」であれば、CPUなどが強化されているほか、ZenFone 4は標準カメラと広角カメラを切り替えるのに対し、ZenFone 4 Proではデュアルカメラを2倍ズームとして使うといった違いがある。

 シー会長に続いて、ASUSのデザインディレクター、Jen Chuang氏が登壇。「ZenFone 4 Selfie」と「Zenfone 4 Selfie Pro」の2機種が紹介された。この2機種は、フロントカメラを強化しており、前者はメインカメラが2000万画素、後者は1200万画素のカメラセンサーを搭載。「Zenfone 4 Selfie Pro」の1200万画素のカメラセンサーでは、DuoPixelテクノロジーによって、最大2400万画素相当で撮影が可能となる。

フロントカメラがメインカメラという位置づけの「ZenFone 4 Selfie Pro」
スペックを抑えた「ZenFone 4 Selfie」も用意

 フロントに柔らかな光を出す、Softlight LED Flashも搭載。高い画素数を生かし、「ZenFone 4 Selfie Pro」は4K動画で自撮りできるのも特徴だ。2機種ともデュアルカメラに対応しており、ワイドアングルカメラに切り替えて、120度の広角撮影を楽しめる。ASUSは、この機能をグループで撮影するウィーフィー(wefie、複数人でのセルフィー)用としており、幅広いシーンで活用できることをアピールしていた。

ワイドアングルカメラに切り替えることで、ウィーフィーの撮影も可能になる
Jen Chuang氏は、ZenFone 4 Selfieシリーズをセルフィーとウィーフィーに優れた機種と紹介

 続けて、グローバルのマーケティングを担当するMarcel Campos氏がステージに上がり、ZenFone 4、ZenFone 4 Proを紹介した。端末自体の紹介に先立って披露されたのが、ZenFoneシリーズに搭載される「ZenUI」の進化。ZenFone 4シリーズは、最新のユーザーインターフェイスとなる「ZenUI 4.0」を搭載する。

ZenFone 4、ZenFone 4 Proの2機種を披露したMarcel Campos氏

 ZenUIの特徴は、シンプル化を行ったこと。搭載されるプリインストールアプリを大幅に減らし、「ユーザーに選択の自由を与えた」(Campos氏)ほか、通知パネルのデザインも、すっきりした印象のデザインになった。また、1つのアプリで2アカウントを使い分けることが可能な、「Twin apps」という機能にも対応。

 なお、ZenFone 4シリーズのうち「ZenFone 4 Max」と「ZenFone 4 Max Pro」は、当初はZenUI 4.0を搭載しないが、今後のアップデートで対応するとしている。

ZenUIが4.0になり、よりシンプルになった
1つのアプリで2つのアカウントを使い分けることが可能になる「Twin apps」にも対応

 また、Campos氏によると、ZenFone 4シリーズはすべて、Androidの次期バージョンである「Android O」へアップデートが保証される。これに加えて、ZenFone 3シリーズもZenUI 4.0とAndroid Oに対応していく方針が明かされた。

ZenFone 4シリーズだけでなく、ZenFone 3シリーズもZenUI 4.0とAndroid Oに対応する

 ソフトウェアの方向性が示された後、Campos氏は「ZenFone 4」と「ZenFone 4 Pro」を披露。カメラだけでなく、搭載するチップセットや、「DTS Headphone:X」に対応するサウンド機能など、両機種の特徴が全方位に渡って紹介された。なお、端末の詳しいスペックや特徴については、別記事を参照いただきたい。

標準カメラとワイドカメラの2つを搭載したZenFone 4
ワイドアングルに切り替えると、標準カメラでは写せなかった背景まで、あますことなく撮影できる
ZenFone 4 Proは、デュアルカメラを疑似的な光学ズームとして活用する
ポートレートモードで背景をぼかせるのも、ZenFone 4 Proの特徴

 発表会の終盤では、シー会長が再びステージに上り、恒例となっている端末価格を叫ぶ一幕もあった。シー会長によると、「ZenFone 4 Pro」が599米ドル~、「ZenFone 4」は399ドル~。「ZenFone 4 Selfie Pro」が379ドルで、「ZenFone 4 Selfie」は279ドルとなる。「ZenFone 4 Max Pro」についての言及はなかった。価格紹介のあと、ZenFone 4シリーズのキャラクターを務める韓国俳優のユ氏がステージに登場。ユ氏を目当てに集まった来場者からは、黄色い声援が飛び交った。

ZenFoneの発表会では恒例となったシー会長による価格発表
公式キャラクターのコン・ユ氏も登壇。会場からは黄色い声が上がった