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金沢で「Xperiaのヒミツ」が熱く語られる、au×ソニーモバイルの限定ユーザーイベント

 auとソニーモバイルは11月8日、共同で展開している「au × Xperiaオーナーズパーティー」を石川県金沢市で開催した。

倍率30倍以上の人気イベント

 「au × Xperiaオーナーズパーティー」は、auのXperiaユーザーを対象にしたパーティー。2015年10月に東京のソニーシークレットエリアで開催したのを皮切りに、各商戦期に合わせ、これまで3回、開催されており、今回が4回目。第1回は東京のみの開催だったが、今年2月の第2回は東京、名古屋、大阪の3カ所、今年6月の第3回は福岡、札幌、仙台、広島、東京の5カ所で開催された。

金沢駅近くのホテルで開催されたau×Xperiaオーナーズパーティ。会場には抽選に当選した40名のXperiaユーザーが招待された

 第4回となる今回は、「Xperia XZ SOV34」の発売に合わせ、11~12月にかけて、5カ所で開催され、金沢が1カ所めの開催地になる。この後、高松、名古屋、大阪の順に開催される予定となっている。au × Xperiaオーナーズパーティーは誰でも参加できるパーティーではなく、応募者から抽選で選ばれた人だけが参加できる形式を採っている。応募についても条件があり、今回はauを49カ月以上、継続して契約中で、現在、auのXperiaを利用している18歳以上のユーザーを対象としている。約300倍という高倍率だった第1回の頃に比べ、開催地が増えたこともあり、抽選の倍率も少し改善されたが、それでも今回も全5カ所に約7700件の応募があり、当選倍率は平均で約32倍という狭き門だったという。もっとも倍率が高かったののは東京の67.5倍で、金沢は約半分の約32倍で、応募者の30人に1人しか選ばれなかった計算になる。

開発者がXperiaの魅力を解説

イベントの冒頭、KDDI株式会社 コンシューマ北陸支社長の大竹庸介氏が挨拶を行い、抽選の倍率が約32倍だったことが明らかにされた

 イベントの冒頭、KDDI株式会社 コンシューマ北陸支社長の大竹庸介氏が壇上に立ち、「このau × XperiaオーナーズパーティーはKDDIとソニーモバイルで共同で企画し、お客様に感謝の気持ちを伝えたいという思いからスタートしたauだけの企画です。昨年のXperia Z5からスタートし、今回は4回目、初の北陸開催を実現することができました」と挨拶を行った。ここで大竹氏から今回の当選倍率が32倍、当選確率が3%であることが紹介されると、会場からはちょっとしたどよめきが起こった。大竹氏は「今日は『だから私はauのXperia』と思っていただけるように、おもてなしをさせていただきたいと思います」と挨拶を締めくくった。

Xperiaの開発技術者が紹介された。カメラやディスプレイなど、さまざまな担当の技術者たち10名が勢揃い

 続いて、司会者から今回のイベントに参加する総勢10名のXperiaの開発技術者が紹介された。カメラ、ディスプレイ、オーディオ、ベースバンドチップ、メカ、RFなどのエンジニア、品質管理担当、テクニカルマネージャー、プロダクトプランナー、マーケティングマネージャーの総勢10名が参加している。スペシャルゲストとして、XperiaのテレビCMにも出演しているフォトグラファーの東真子氏が紹介される。

XperiaのCMにも出演しているフォトグラファーの東真子氏がスペシャルゲストとして登場

 そして、Xperiaの開発技術者が参加者のそれぞれのテーブルに着き、au × Xperiaオーナーズパーティーでもっとも多くの時間が割かれる「開発技術者」との歓談タイムがスタートした。一般的に、こうした製品を体験するイベントでは、冒頭に開発者が製品のプレゼンテーションなどを行ったうえで、歓談する形式が採られることが多いが、au × Xperiaオーナーズパーティーでは、後述する過去のイベントでの参加者の反応などを踏まえ、いきなり開発技術者が参加者と歓談するという形式を採っているという。

タブレットを使いながら、Xperia Earの魅力を説明。参加者も熱心に聞き入っている

 各テーブルに着いた開発技術者は、タブレットを使いながら、自分の担当する技術や機能をわかりやすく説明し、参加者も熱心にその説明に聞きながら、時にはわからないこと、もっと知りたいことなどを積極的に質問したり、楽しく談笑していた。参加者は元々、Xperiaユーザーであり、Xperiaを使ってきたからこそ、興味を持てる部分がたくさんあるようだ。一定時間が経過すると、開発技術者は他のテーブルに移動し、参加者はさまざまな技術や機能を担当する開発技術者と歓談できるように構成されていた。

ソニーの人と飲んでるときにスタートした企画?

 参加者が開発技術者たちと熱心に歓談している間、au × Xperiaオーナーズパーティーの取り組みについて、KDDI株式会社 コンシューママーケティング本部コンシューママーケティング1 部長の渡辺和幸氏と前述の大竹氏に、話を聞くことができた。

お話をうかがったKDDI株式会社 コンシューマ北陸支社長の大竹庸介氏(左)、KDDI株式会社 コンシューママーケティング本部コンシューママーケティング1 部長の渡辺和幸氏

 まず、そもそもの話として、どうして携帯電話事業者とメーカーがこうしたイベントを展開することになったのだろうか。この点について、渡辺氏は「元々、ソニーのみなさんと飲んでいるときに、話が持ち上がったのがきっかけなんですよ」と意外な答えが返ってきた。「第1回のイベントでユーザーの方々に体験していただいたソニーシークレットエリアなんですが、実は私たちもひと足先に体験させていただいていて、その内容の面白さに驚いたんです。その中で、これをKDDIの社員だけが体験しているというのはもったいないという声が出てきて、ソニーの関係者のみなさんと食事をしているとき、『あのシークレットエリアのツアーを一般のXperiaユーザーが体験できるようにできないでしょうか』と持ちかけたところ、ソニーの方からも『それは面白そうな取り組みですね。関係各方面に働きかけてみます』という答えをいただき、この企画がスタートしたのです」と企画がスタートした舞台裏を明かした。

Xperia XZの魅力のひとつであるカメラの説明には参加者も身を乗り出して聞き入っていた
一般ユーザーはあまり目にすることがないボディの部品なども見せながら、わかりやすく説明をしていた

 今回で4回目を迎えるau × Xperiaオーナーズパーティーだが、実は参加者の反応や感想を見ながら、構成や内容が少しずつ変わってきているという。渡辺氏は「当初はパーティーの途中に演奏を挟んだりしていたのですが、現在は今回のような形式に落ち着いてきています」という。この“今回のような形式”というのは、イベントが始まると開発技術者が参加者のテーブルに着き、いきなり歓談をはじめるという形式もそのひとつだという。「実は、過去に開催したイベントで、歓談中に参加者のみなさんがお食事ができるように、食事や飲み物などもご用意させていただいたのです。ところが、イベントが始まると、参加者の方々は開発者のみなさんと約2時間ほど、ぶっ続けで熱心に話をされていて、ほとんど食事に手が付けられなかったということがありました。参加者のみなさんは自分が使っているXperiaはどういう思いで作られているのかを知ることができ、開発者のみなさんもユーザーの方々のXperiaに対する思いを直接、知ることができる。これはソニーにとってもKDDIにとってもメリットがあることだと判断し、現在のようなスタイルに落ち着いてきたのです」と渡辺氏は説明してくれた。つまり、前述のように、イベントで製品のプレゼンテーションをしたうえで歓談するのではなく、参加者が開発技術者と存分に話ができるように構成されているのは、こうした両者の思いを結びつけたという判断があったようだ。ちなみに、今回のイベントは約3時間だったが、開発技術者との歓談には約35分と約45分の2回のパートが用意され、全体の半分近い時間が割かれていた。

会場内にはXperia XZやXperia Earを展示するブースも用意された

 「Xperia XZ」はauだけでなく、他の携帯電話事業者でも販売されているが、こうしたオーナーズパーティーは差別化の要因になっているのだろうか。この点について、渡辺氏は「毎回、イベントではアンケートを採っているのですが、イベント前の段階ではXperiaに対するロイヤルティは当然、100%に近く、auに対してはそれほど高くないのですが、イベント後にはauに対するイメージもXperiaと同じように、かなりポジティブな答えをいただけるようになっています」と答えていた。大竹氏も「今回の金沢のオーナーズパーティーも最後にアンケートを書いていただきますが、その反応は楽しみですし、参加された方がSNSやお友だち、ご家族などを介して、クチコミを拡げていただけることも期待しています」と、イベントの反応に期待を寄せていた。

イベントでは最新機種のXperia XZの魅力などについてもプレゼンテーションで説明が行われた

近く他のユーザーイベントをアナウンスする予定?

 これまで携帯電話会社やメーカーがそれぞれ独自にユーザーイベントなどを企画して、展開してきたが、このau × Xperiaオーナーズパーティーでは携帯電話会社であるKDDIとメーカーであるソニーモバイルがいっしょに企画している。この意図はどこにあるのだろうか。「もちろん、先ほども説明したように、参加される方々と開発に携わるみなさんの思いを結びつけられるというのもありますが、KDDIは携帯電話事業者ですので、お客様ががどのような端末をお使いなのか、何歳の方なのか、どれくらいの期間、契約されているのかといった情報を持ち合わせています。これを活かすことで、実際にXperiaをご愛用されているユーザーを選ぶことができ、その方たちに直接、アプローチができます。これはメーカーの方が単独で企画されるイベントではなかなか実現できないことですよね。だからこそ、KDDIが取り組む意義があると考えています」と渡辺氏は答えた。

懐かしいフィーチャーフォン時代のソニー及びソニー・エリクソンの製品も展示されていた

 「また、こうしてイベントの参加された方がSNSなどを通じて、内容を拡散してくれる波及効果も期待できます。私たちも応募されて、当選されなかった方が内容を確認できるように、実は毎回、専門サイトにレポートを掲載しています。今後、『Xperiaの新製品が発表されたから、auのイベントがそろそろ告知されるかな?』と思ってもらえるようになるといいですね」と続けた。ちなみに、ユーザーへの告知についてはWebページでの掲載のほかに、auと契約するスマートフォンにインストールされている「auお客さまサポート」アプリの通知も活用しているという。今回のイベントはすでに開催された金沢も含め、すでに応募が締め切られているが、今後のイベントに興味があるようであれば、auお客さまサポートのアプリの通知もぜひチェックして欲しいという。

歴代のau向けXperiaシリーズも展示されていた
サプライズ企画として、参加者全員にソニーのウェアラブルデバイス「SmartBand」と交換用革バンドがプレゼントされた

 auでは今回のau × Xperiaオーナーズパーティーのほかに、京セラ製の「TORQUE」のオーナーズイベントも実施している。今後、こうしたイベントは他メーカー製のユーザー向けにも拡大していくのだろうか。この点について、渡辺氏は「できれば、やりたいですね。すでに4回目ですが、それでもまだ累計で約500人の方しか、お招きできていないので、他メーカーはもちろん、もう少し違った切り口でのイベントも企画していきたいと思います。今日はまだお話しできませんが、近く発表がある予定なので、ご期待ください」と、今後の展開にも期待を寄せていた。

参加者にはお土産も

 金沢で行われたau × Xperiaオーナーズパーティーは、参加者と開発技術者の歓談、フリータイムなどを経て、最後は参加者全員で記念撮影をして、無事に終了した。参加者にはXperiaのTシャツやカステラなど、さまざまなお土産が用意され、喜んで持ち帰っていたようだ。

お土産に入っていたカステラには「au×Xperia」の文字
最後は参加者と開発技術者も揃って、全員で記念撮影
終了時には受け付けスペースに参加者へのプレゼントが用意された
参加者にはTシャツやSmartBand、カステラ、GooglePlayのクーポンなどがプレゼントとして配布された。中央のイヤホンは参加者で争奪戦がくり広げられたという