【Mobile World Congress 2015】

撮る・聴く・観るにこだわったレノボスマホ、モトローラ端末も出展

 レノボは、「Mobile World Congress 2015」に合わせ、カメラ機能にフォーカスした「VIBE Shot」を発表。低価格帯のモデルとしては、音響にこだわった「A7000」もラインナップする。同社のブースに、これらの実機が展示された。

「VIBE Shot」

 VIBE Shotは、背面に16:9の裏面照射型CMOSセンサーを搭載したスマートフォン。撮影機能にこだわったモデルで、背面はコンパクトデジカメのようにデザインされている。側面には、専用のシャッターボタンを備え、長押しするとカメラが起動する。光学式の手ブレ補正にも対応している。LEDフラッシュは、3色のカラーに対応しており、自然な色合いで撮影することが可能だ。

コンパクトデジカメのようなデザインの「VIBE Shot」

 さらに、撮影モードの切替スイッチを搭載。オートで撮影を行う「スマートモード」のほかに、手動で各種パラメーターを変更できる「プロモード」を利用できる。プロモードでは、露出、ISO感度、シャッター速度、ホワイトバランスなどを手動で変更することが可能。画面左に表示されるボタンをタップすると、画面右に設定メニューが現れるユーザーインターフェイスで、本格的な撮影を楽しめる。

側面にはシャッターボタンのほか、モード切替スイッチも備える。ただし、初夏発売とまだ時間があるためか、動作は安定していなかった

 スマートフォンとしての性能は、ミッドレンジの中では上位クラスといったところ。チップセットはクアルコムのSnapdragon 615で、オクタコア、64bit対応。メモリ(RAM)は3GBで、32GBのストレージを搭載しており、最大128GBのmicroSDカードも利用できる。OSには、Android 5.0を採用するが、ユーザーインターフェイスはレノボ独自の「VIBE UI」で、ホーム画面とアプリトレイの区分を廃したものになっている。価格は349ドル(約4万1800円)、初夏の発売を予定しているという。

Android 5.0を採用、独自の「VIBE UI」を搭載する

「A7000」

 対する「A7000」は価格を169ドル(約2万円)に抑えた、廉価な端末。メディアテック製の1.5GHz、オクタコアCPUを採用しており、5.5インチ(720×1280ドット)のIPSディスプレイを搭載するモデルだ。廉価端末ながら、性能はミッドレンジ相当で実機を操作した際も、サクサク動いた。

169ドルと低価格な「A7000」

 最大の特徴は、世界初の「Dolby Atmos」に対応したこと。Dolby Atmosは立体音響技術で、音の移動を表現できる臨場感を出すことができる。音響効果は、専用ヘッドホンを使う必要なく得られる。レノボのブースでは、一般的なヘッドホンを装着した状態でA7000を出展。気軽に最新の音響を確認することができた。

「Dolby Atmos」に対応する

モトローラの「Moto E」

 また、レノボはGoogleからモトローラを買収し、傘下に収めている。同社のブースを間借りする形でモトローラの端末も展示されており、最新機種も確認できた。

 Mobile World Congressに合わせてモトローラから発表されたのが、低価格モデルの「Moto E」。149ドル(約1万7800円)と低価格ながら、LTEに対応しているのが特徴となる。4.5インチのディスプレイを搭載したコンパクトモデルで、専用の「バンド」を周囲に装着して“着せ替え”も楽しめる。3色セットのバンドは、19.99ドルで販売中だ。

低価格モデルの「Moto E」
バンドを装着して、着せ替えを楽しめる
このほか、周辺機器として「Miracast」でスマートフォンと接続できるプロジェクターを発表した

石野 純也