本日の一品
画面のキャストに対応!これからもっと面白くなる「Chromecast」
(2014/7/23 06:00)
5月28日に日本で発売された「Chromecast」。機能面での期待感があったのはもちろんのこと、比較的安価だったこともあって、ネットでも、量販店などでも、発売直後はChromecastフィーバーに湧いた。が、「対応アプリが少ない」という指摘や、「Apple TVの方ができることが多い」みたいな声があり、多少の混乱があったのは今となってはすでに懐かしい。
そんなChromecastが、7月に入って“画面のキャスト”にも対応した。Android端末の画面をそのままChromecast経由でテレビなどに映し出すことができる、いわゆるミラーリングと呼ばれる機能だ。それまでは数少ない対応アプリのコンテンツや、PC版「Chrome」で開いているWebページを映し出せるだけだったのが、“画面のキャスト”によって、ほぼどんなアプリやコンテンツもChromecast経由で鑑賞できるようになった。
今のところ“画面のキャスト”に対応するのはNexusシリーズなど一部機種に限られるけれど、ちょうどNexus 10を所有していたのでさっそく試してみた。
オンラインヘルプでは、端末とChromecastの接続設定が完了した後、Chromecastアプリ上で“画面のキャスト”を選ぶ、と説明されている。が、少なくともNexus 10上では、画面右上から引き出せるクイック設定内に“画面のキャスト”ボタンが出現するようになっていて、すぐに画面を映し出せる。
“画面のキャスト”ではホーム画面はもちろん、他のあらゆるアプリの画面もそのままテレビなどに表示できる。端末上で画面操作すると、遅れてテレビ画面に反映されるが、そのタイムラグはごくわずか。画面の動きが多いとやや画質の荒れは目立つものの、それでも端末上で再生した動画の鑑賞にも十分耐えうる。ただし、レスポンス速度が重要なアクションゲームには向かないだろう。さすがに手元の端末画面でプレーした方がよい。
“画面のキャスト”が可能になったのはうれしい。でも、ことAndroidにおいては、実は個人的にはそれほど重要な機能だとは思っていない。画面の外部出力の手段が少ないiOS端末ならともかく、AndroidではMHL対応のUSBポートや、HDMI端子を備えている端末が多い。いざとなったらケーブル接続すれば、無線よりよほど高画質に、タイムラグなく画面を映し出せるからだ。もちろんワイヤレスの手軽さは利点ではあるけれども。
モバイル端末向けの主なChromecast対応アプリは、YouTubeやドコモのdビデオ、auのビデオパスなどとまだ限られているとはいえ、動画サービスで言えば、あとはdアニメの対応やニコニコ動画あたりの公式対応がなされれば十分ではないか、と思う。契約しているのにあまり使っていなかったdビデオを最近頻繁に見るようになったのも、Chromecastのおかげだ。つまり、Chromecastには最初の段階からすでにかなりの部分で満足している。
強いて不満を挙げるとすれば、自宅テレビにChromecastを接続していると、地上デジタルなどの放送映像にノイズが入ることがある、という点。背面のHDMIポートに接続するとテレビが満足に見られなくなるほどで、テレビ本体の側面にあるHDMIポートに移動してようやく軽減された。そういうこともあり、使わない時は電源を抜いている。
ところで、Chromecastに何もキャストしていない時に次から次へと表示される待受壁紙は、どれもハイクオリティな画像ばかり。余談だが、特定のURLにアクセスすればパソコンからでも同じスライドショーを閲覧できるので、Webサイトの内容を壁紙やスクリーンセーバーとして表示するアプリケーションと組み合わせれば、いつでもリッチな気分でパソコンを使えるようになる。
それはともかく、このChromecastの待受壁紙を別の画像に変える機能も7月末以降に予定されているとのことで、大変期待している。クラウド上や端末内の画像を指定できるようになれば、リビングのテレビをプライベートな巨大フォトフレームとして使えるだろう。また、これからどんどん増えるであろう対応アプリ次第では、今までにない使い方も生まれてくるかもしれない。Chromecastの今後がすごく楽しみなのである。
製品名 | 購入場所 | 購入価格 |
---|---|---|
Chromecast | Google Play | 4536円 |