本日の一品

スマホのお供に、ポケットサイズのポータブルワイヤレスサーバー

大きさ的には一回り厚い折り畳みケータイ

 スマートフォンとの付き合いが深くなればなるほど出てくる問題がある。ストレージの容量が足りなくなったとか、バッテリーの駆動時間が物足りないとか、今まで持っていたコンパクトデジカメをどうしよう、といった問題だ。

 今回紹介するソニーのポータブルワイヤレスサーバー「WG-C10」は、ポータブルバッテリーと同様の手のひらサイズながら、前述のような問題をすべて解決してくれる、なかなか優れものなのだ。ソニーの製品らしく、デザインにもこだわっていて、物欲を満たしてくれる。

 まず「WG-C10」はモバイルバッテリーである。本体にはUSB AポートとUSB micro Bポートがあり、USB Aポート(出力)を通じて機器を充電し、USB micro Bポートを通じてこの製品自体を充電する。内蔵バッテリーの容量は2210mAhだ。

 一方で、「WG-C10」はワイヤレスストレージである。本製品には無線LANとSDカードまたはメモリースティックデュオ用のスロットが内蔵されており、さらに前述のUSB AポートにUSBメモリーを挿しても、ワイヤレスストレージとなる。SDカードはSDXCまで、メモリースティックはPRO-HGデュオまで対応している。SDXCに対応するので、将来的に大容量のSDXCカードが安くなれば、気軽にストレージ容量をアップグレード可能だ。

 スマートフォン専用アプリ「PWS MANAGER」を起動し、無線LANによってスマートフォンと「WG-C10」をつなぐと、カードスロットに挿入されたSDカードなどの画像を閲覧したり、保存したりできる。「PWS MANAGER」は、一回ざっと使ってみれば簡単に操作できた。スマートフォンの無線LANを使うと、インターネットに繋がらなくなるように思うが、本製品自身にも無線LANでインターネットにつなぐための設定項目があり、本製品を介してスマートフォンやタブレットからインターネットに繋ぐことができるのだ。PCやMacでも、USBケーブルをつなぐか、エクスプローラーに設定されたIPアドレスを入力することで、同じように本製品内のファイルを操作することができる。

 こうした機能から、スマホで撮ったり作成したりしたファイルをバックアップする、またはデジカメで撮った画像を本製品経由でスマートフォンに転送して、FacebookやTwitterなどにサクッとアップするという使い方ができる。また無線LANを利用することから、最大8台のPC・スマートフォン・タブレットで、ファイルをシェアすることもできる。会議でこれをポンッとおいて、会議参加者がそれぞれのデバイスで本製品に入った資料を見るということができるわけだ。

 スマートフォンやタブレットのお供に、あるとうれしい一品である。

充電しながらの無線LANによるファイル転送も可能
直観的に使えたアプリ「PWS MANAGER」
製品名製造元購入価格
ポータブルワイヤレスサーバー「WG-C10」ソニー6980円

山谷 剛史