本日の一品

おいしい機能×3のスマホ用共有ストレージ
(2013/6/17 06:00)
単に“共有ストレージ”としてしまうのはもったいない。スマホ界のビクトリノックスのようなマルチツール、というのはちょっと言い過ぎかもしれないけども、キングストンから発売された「MobileLite Wireless」は、スマホユーザーなら持っていたい複数の機能がコンパクトに収められたアイテムだ。
できることは大きく分けて3つあって、1つは無線で接続して使える共有ストレージの機能。スマートフォンから本製品にWi-Fiでワイヤレス接続でき、カードスロットに装着したSDカード内の画像や動画などのファイルを、スマートフォンの専用アプリ「Kingston MobileLite」から閲覧できる。iOS版とAndroid版の2種類が用意されていて、最大3ユーザーが同時に接続してファイル共有可能だ。
さらに、モバイルバッテリーとしても使える。1800mAhのバッテリーを内蔵しており、共有ストレージ用として稼働させられるだけでなく、このバッテリーをスマートフォンのような機器への給電に利用することもできるのだ。大容量バッテリーになってきた最近のスマートフォンを満充電するには少し足りないけれど、緊急用としてはとっても助かる。
そして、本製品「MobileLite Wireless」は、PC用のSDカードリーダーにもなってしまう。同梱のUSBケーブルでPCに接続すれば、装着しているSDカード内のデータをすぐさま読み書きできる。これは、SDカードリーダーの機能がないデスクトップPCや小型ノートPCのユーザーにとってもうれしいはず。microSD変換アダプタも同梱されているから、スマートフォンに装着しているmicroSDカードの中身をカードごと他の人とやりとりしたいときにも役立つだろう。
しばらく前に同じくキングストンの「Wi-Drive」という製品をレビューしたことがあるが、「MobileLite Wireless」はこの兄弟製品と言ってもいいかもしれない。ただ、後から生まれただけあって、やっぱり本製品の方がいろいろな部分で改善されているようだ。
「Wi-Drive」ではスマートフォンと1対1でWi-Fi接続するしかなく、その接続を解除しない限りスマートフォンがインターネットにアクセスできなかった。今回の「MobileLite Wireless」ではこの点が改善され、最初だけ1対1で接続する必要はあるものの、専用アプリ上で本体設定を行うことで、いつも使っている宅内無線LANなどのアクセスポイントを介して通信できるようになる。スマートフォンのWi-Fi設定をいちいち切り替えることなく、インターネットにアクセスしたり、本製品でファイルを共有したりできるのは、筆者としては一番うれしかった部分だ。
SDカード内の音楽ファイルをアプリ上で直接再生し、曲を流しながらそのまま他のファイルを閲覧する、ということもでき、友達に「ちょっとこの曲聴いてみて」なんて気軽に紹介できるのもいい。まあ筆者にはそんな友達はいないが……。「Wi-Drive」同様にスマートフォンへファイルをコピーするのも可能なので、たくさんの写真や動画を受け渡しするのもOKだ。
ファイル共有とバッテリー充電という、スマートフォンで必要とされがちな“おいしい”機能を取り揃えた「MobileLite Wireless」は、お出かけの多い人やスマホ友達の多い人ならぜひ持っておきたいところ。筆者の場合だと、取材時にデジカメで撮影した画像をスマートフォンの画面で確認したり、急にその場でデータをやりとりする必要が出てきたときなど、活躍の場がかなり多いこともあり、今後も手放せない一品になりそうな予感がプンプンしている。
製品名 | 製造元 | 購入価格 |
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MobileLite Wireless | キングストンテクノロジー | 6800円 |