本日の一品

fitbit zipで活動量を計測。転送しなくていいって楽!

ワイヤレス アクティビティトラッカー 「fitbit zip」

 本格的にダイエットを始めた数年前から活動量計の類を活用しはじめ、これまでいくつか試してきたが、最近ではスマートフォンと連携できる製品を探していた。すでにいくつか製品は発売されているが、データを転送する操作が必要なところが気になっていた。機器からスマートフォンへ転送できるという機能だけでも、メモで計測値を書き写すといった手間が省けるのは事実だが、機器が増えると転送する操作も面倒に……。

 実際に、現在も活動量計、睡眠時計、基礎体温計の3つを使用中だが、機器側をスタンバイし、スマートフォンでアプリを起動し、転送ボタンをタップするという操作が必要。3つともなると、さすがに面倒な気持ちになってくるのである。数日放置してもデータが消えることはないので、まとめて転送すればいいのだが、一度先延ばしにすると、気がついたときには10日以上も転送を忘れていたなんてこともあり、自分のズボラぶりが心配になってしまうのである。どうせなら転送操作そのものも不要にしていただきたい! 勝手に保存して欲しい! と痛烈に感じていたところに現れたのが、今回紹介する「fitbit zip」と、後日続けて紹介予定の「fitbit one」である。

 この2製品、指先でチョイとつまめるほどの小ささでありながら、歩数や距離、消費カロリーといった日々の活動を記録できるのだ。さらに「fitbit one」では、就寝時に装着しておくことで、睡眠時間やサイクルの記録、バイブレーション目覚まし機能により、音を立てずに指定時刻に起床することもできる。測定された活動データは、Bluetooth 4.0をサポートしたiPhone 4S以降、iPad第3世代以降、および、USBハードウェアキーを装着したパソコン(Windows XP、Vista、7以上、Mac OS 10.5以上)に、自動的に転送してくれる。

 早い話、装着しているだけで、電池交換や充電以外他に特別な操作をすることはなく、スマートフォンの専用アプリ(無料)や、公式サイトの「ダッシュボード」を開けば、最新のデータが同期され、過去分を含めて閲覧が可能になるというわけである。端末だけでも、当日の測定データの確認は可能だ。

 「ダッシュボード」では、食事のメモや体重などの入力も可能になっており、友達をフォローすることで、お互いの運動量などを競い合い、刺激しあいながらダイエットに励む、といったことも可能だ。

 データ管理には、無料のユーザー登録が必要で、1アカウントにつき管理できる「fitbit」は1つのようだ。今回は「fitbit zip」と「fitbit one」の2つを同時に試してみたため、それぞれにアカウントを作成し、「fitbit one」はiPhone用のアプリ、「fitbit zip」はAndroid用のアプリで……と思っていたのだが、あいにく現在までAndroid版アプリはリリースされず。「fitbit zip」は付属のUSBハードウェアキーを経由して、パソコンと同期させてみることにした。

 というわけで、ここからは「fitbit zip」についての使用感についてお届けしたい。

 「fitbit zip」は、トラッカー(本体)、クリップカバ-、電池、USBハードウェアキー、電池交換ツールで構成されている。トラッカーは防滴仕様で、重さはわずか8g程度。電池交換ツールでトラッカーの裏蓋を開け、電池をセットすれば準備完了。クリップカバーに入れたら、ポケットなどに挟んでおけばよい。これが本当に小さくて、かわいい。筆者の使用したボディカラーはライムだが、そら豆みたいでキュート。クリップカバーに入れるのがもったいないくらいだ。

 本体にボタン類は一切なく、画面をコツコツと指先で叩くと、顔、時計、歩数、移動距離、消費カロリーの順で表示が切り替わり、最新の測定データが見られる。このときの時計が意外と便利。筆者は腕時計をしていないが、時間を知りたいときは、スマートフォンを出すまでもなく、画面をコツコツと2回叩けばわかる。せっかくなので、腕時計として利用できるカバーが欲しいくらいだ。

 「fitbit zip」のデータをパソコン経由で取り込むには、アカウントを作成し、利用中の「fitbit zip」の紐付けが必要だ。パソコンのUSBポートに、付属のUSBハードウェアキーをセットしたら、サイトにアクセスし、専用ソフト「Fitbit Connect」をダウンロードしてインストールする。あとは画面の指示に従っていけば設定は完了。これで、「fitbit」がUSBハードウェアキーから6メートル以内にあれば、測定データは自動的にFitbit.comに同期される。ちなみに、パッケージ内には詳しい取扱説明書がないため、始める前には、ぜひ公式サイトの説明をチェックしておこう。

 かれこれ1カ月以上装着してまず感じたのは、とにかく楽だということに尽きる。パソコンに「Fitbit Connect」を常駐させておく必要はあるが(スマートフォンのアプリと連携させている場合は不要)、筆者のライフスタイルなら問題ない。いつのまにかデータは同期されており、 http://www.fitbit.com/ の「ダッシュボード」にアクセスすれば、運動量が一目瞭然である。

 当初、びっくりしたのは「アクティブな時間」という項目。通勤の移動がない在宅ワーカーなので、ある程度は仕方ないとはいえ、静止状態の長いことときたら! それまでも運動量としての歩数は気にしており、最低でも1日5000歩は歩くようにしようと思っていたが、そうしたダラダラ歩きで歩数を稼ぐのはいかがなものかと反省するに至った。

 サイトでは、自動的に記録・集計される「ダッシュボード」の活動以外に、「記録」として、食事、運動、体重、日記、心拍数、血圧、血糖値なども管理できる。いずれも自分で入力する必要があるため、ズボラな筆者は、まだ活用するに至っていない。しかし、医療機関などからそれらの管理を勧められている方は、日々入力していくことで、活動の成果と照らし合わせて振り返ることができるようになるのだろう。食事データは、カロリー計算や登録が面倒かもしれないが、とりあえず食べたものを記録するメモ機能があるので、レコーディングダイエットのツールとしても活用できそうだ。

 自分の生活を可視可して、生活習慣を見直すいいきっかけになると思う。まずは装着して、過ごしてみる。そこからだろう。

普段はクリップカバーに入れて利用する
カバーの裏側に強力なクリップがついている
トラッカー本体は、そら豆のようである
トラッカー本体を横から見たところ
左から、設定用URLを記した案内用紙、本体、クリップカバー、電池交換ツール、USBハードウェアキー、電池
電池交換には電池交換ツールを使う。1か月を経過した現在もまだ電池は持っている
装着例
「Fitbit Connect」をパソコンにインストールして、設定する
ダッシュボードにアクセスすると、日、週、月、年単位での活動量が分かる
「アクティブな時間」は必見。1日のほとんどがアクティブではないライフスタイルが明らかに!
結構意識して歩いたつもりだったが、やはり歩き足りないな、と反省
製品名製造元購入価格
fitbit zip(ライム)fitbit5480円

すずまり