小さくておしゃれな無線LANルーター「Wi-Fi HOME SPOT」


Wi-Fi HOME SPOTの本体はコンパクトなクリアボディー
WANとLANポートがありルーターとしての機能もある

 ケータイ各社が、増え続けるスマートフォンのデータ通信トラフィックのオフロード策として、キャンペーンなどで家庭用の無線LANルーターを提供している中、KDDI(au)はドコモやソフトバンクと違って、オリジナルの無線LANルーター「Wi-Fi HOME SPOT」をレンタルで提供している。

 本来、レンタル料は月額525円なのだが、auのパケット定額(ISフラット)を申し込んでいれば月額105円。さらに、2012年8月31日までのキャンペーンで申し込めば、ずっと105円引き(永年無料)となり、無料でレンタルできる。筆者はauのスマートフォンを契約していることもあって、レンタルの申し込みをしてしまった。

 コンパクトで高いインテリア性。そしてauは5GHz帯の無線LANの利用を積極的に進めると公言したとおり、5GHz帯のIEEE802.11a/nに対応している。これらはドコモやソフトバンクの無料でプレゼントされる無線LANルーターにはない特徴で、auのWi-Fi HOME SPOTはau加入者しか手にすることができないというレア度(?)もあって、無線LANルーターマニアとしては、一度は使ってみたかったのだ。

 入手したWi-Fi HOME SPOTの使い方は、ふつうの無線LANルーターと特に変わりはなく、auのスマートフォン専用というわけでもない。無線LAN区間のセキュリティ設定は、WPSによる自動設定が可能で、Windows 7がインストールされたノートパソコンなら自動で設定可能。auのスマートフォンならばau Wi-Fi接続ツールからWi-Fi HOME SPOTの設定をタッチして、Wi-Fi HOME SPOTの本体ボタンの長押しで接続設定が完了する。

 外見の良さだけでなく、無線LANルーターとしても十分に機能する。ネットワークを自動判別し、既存のLANに接続すればルーター機能が解除され無線LANアクセスポイントとなり、ルーター機能が2重になることもない。ルーターとしての設定もひととおり揃っている。

 また、外見がリビングなどに置いても違和感のない点がうれしい。今まではパソコンのある部屋に無線LANルーターを置き、それで問題はなかったが、スマートフォンが増えてくると、家族がいるリビングに無線LANルーターを置いたほうが電波状態の面で使い勝手が良くなる。そのためにもこのコンパクトでおしゃれな外見は大きなメリットとなる。

 これはかなり良い無線LAN機器なのでは? と思っていたが、ひとつだけ残念な点があった。無線LAN区間の最高速度は150Mbpsだったのだ。IEEE802.11n対応ルーターは300Mbps対応が多いので、それに比べると、ノートパソコンでNASとの間で大容量データをやりとりするような場合では少し速度が遅くなる。

 良いことづくしではないが、auのスマートフォンを使っているなら、安価に使えて5GHz対応、しかも小型。レンタルしておいて損のない無線LANルーターではないだろうか。


WPS設定中はオレンジ色に点滅する設定が完了すると一定時間、グリーン色に点灯し、しばらくたつと消灯する
auのスマートフォンからアプリ「au Wi-Fi接続ツール」で簡単に設定できる。この画面を出した後は本体のボタンを押すだけだ設定が完了するとWi-Fi HOME SPOTと通信を開始する

 

製品名製造元購入価格
Wi-Fi HOME SPOTKDDI月額525円(レンタル)

 

(江須田)

2012/8/30 06:00