ライトやケータイを自転車に取り付けられる多目的ホルダー


一見するとまるで腕時計の替えベルトだ。タグに使用法のイラストが描かれている

 先日購入した自転車にはダイナモライトが装備されていた。電池不要の便利なライトだが、自転車の速度が落ちると暗くなり、停止すれば消灯するのが今ひとつ気に入らない。そこで手持ちの懐中電灯をハンドルに取り付けようと、固定用ホルダーを探し、目に付いたのがエスサンの「イージーインストール SS-H12」である。メーカーのWebサイトの画像を見ると、携帯電話を取り付けるための製品のようではあるが、懐中電灯にも流用できそうなので購入することにした。

 「イージーインストール」は一体成形された樹脂製で、全長約15cm、幅2cmあまり。中央から両端に向かって2つの細長い穴があけられている。まるで腕時計の替えベルトのようだ。材質は明記されていなかったが、手触りはキッチン用品などでお馴染みのシリコンゴムに近い。とても柔軟で伸縮性と耐久性が高く、30cm程度まで引き伸ばせるようである。

 使い方はシンプル。ハンドルに巻き付けた上で一端を反対側の穴にくぐらせ、交差させる。懐中電灯などは2つの穴に通し、ゴムの張力で固定するのである。表裏に2カ所ずつ配置された出っ張りがハンドルを挟みつけるように密着するため、見た目以上に安定性が高い。筆者が試した範囲では、重量150g程度の懐中電灯なら走行中に角度が変わることもなく、しっかりと固定できた。バランスに偏りがなければ、もう少し重いものでも耐えられそうである。

 さて、本来の用途である携帯電話についてはどうだろう。ストレート型ケータイで試してみたところ、ディスプレイやボタンにベルトがかからないよう注意する必要があるだけで、固定自体にはまったく問題がなかった。スマートフォンではタッチパネル面を2本の帯が横断することになるので、操作が制限される可能性はあるが、ナビとして地図を表示させる程度なら大丈夫そうである。

 「イージーインストール」はさまざまな使い方が考えられる便利な自転車用品だ。しかし、注意すべき点もある。十分な強度があるとはいえ、キズがついたり大きな力が加わったりすれば、切れてしまうこともあり得る。特に携帯電話やスマートフォンを固定する場合は、携帯ストラップの輪をハンドルに予め通しておくなど、何らかの落下防止対策と併用することをお勧めしたい。


両端部の厚さは2mm足らずだが、強度は十分。非常に柔軟で30cm程度まで引き伸ばせる自転車のハンドルに小型の懐中電灯を取り付けてみる。意外なほど安定性が高い
懐中電灯のような細長い形状のものなら一方の輪が切れてもすぐには落下しない携帯電話などではベルトの位置を工夫する必要がある。使い勝手よりもバランスを優先した方が安心できそうだ

 

製品名製造元購入価格
イージーインストール SS-H12エスサン735円

 

 

(サイトウシゲキ)

2012/1/10 06:00