持ち運び可能でプレゼンに便利、小型平面スピーカー
持ち運べる平面スピーカー |
筆者の仕事は、原稿を書き写真撮影も行っているが、メインは広報業で、色々な企業の新製品の広報をお手伝いしている。先日、新製品のデモにスピーカーが必要となり、カバンに入れて持ち運べるスピーカーを購入した。使ってみると思った以上に便利で、さまざまなシーンで使えそうなのでご紹介しよう。
今回の製品デモに使うスピーカーの条件は、カバンに入ること、軽いこと、そこそこの音量が出ること、音質は良いに越したことはないがひとまず鳴ればOKというレベルだ。量販店の店頭で展示してある製品はボックス型が大半で、小さなものは50mm角くらい。一応条件は満たしているが、視聴してみると音質はかなり寂しい感じだ。
音質は問わないハズだが、人は贅沢なもので、いざ購入しようと思うと、もう少し高音質なものはないかと迷いだした。しかし、展示はされていなかったものの、ブリスターパックに入った平面スピーカーが目にとまり、「左右のスピーカーがマグネットで合体。持ち運びに便利」という売り文句にも引かれ購入してみた。
購入したのはTDKの「SP-XA10」という製品。サイズは80×117mm、厚みはスペック表には16mmと書かれているがノギスで実測すると18.5mmくらい、重さは二つで140gくらいだ。電源はUSB端子から供給でき、パソコンのUSB端子のほか、付属の電池ボックスから給電することもできる。
スピーカーの左右のエッジにマグネットが埋め込まれていて、向かい合わせると振動面を内側にして合体する構造だ。これで振動面が外部に出ないのでカバンに入れても安心だ。合体すると厚みは37mmくらいになる。音は高音質とは言えないが、50mmのキューブスピーカーより低音は出ている。筆者が使用しているレッツノートの内蔵スピーカーと比べればはるかに高音質だ。
低音を比較してみるとレッツノートは200Hzから下は聞こえないが、SP-XA10は100Hzくらいまで聞こえる。レッツノートでは不足気味の音量も、充分なレベルとなる。音質にこだわりがなければ、普段のパソコン用スピーカーとしても使えるし、iPodやiPhoneと一緒に持ち出せば、屋外や旅先のホテルなどでも使用できそうだ。
筆者が購入時に引かれた点は「持ち運びに便利」以外に、「nxt」というロゴが目に入ったことだ。90年代からパソコンを利用していた方は記憶に残っているかもしれないが、nxtは当時NEC製のパソコンに採用された平面スピーカーと同じ、英New Transducers Limited社のロゴだ。
当時はNECの社内ベンチャーであるオーセンティックという会社が平面スピーカーを製品化していた。久しぶりに見たnxtのロゴに懐かしさを感じた。今回購入した平面スピーカーはTDKブランドの製品だが、2007年にTDKブランドの記録メディア事業がイメーションに譲渡されたため、記録メディアではないものの、このスピーカーもイメーションの製品となっている。個人的には、業界の移り変わりをしみじみと感じてしまった。
筆者自身はデモ用に購入したが、パソコンでプレゼンをする方にも便利そう。コンセントの電源を使用しないので、さまざまなシーンで使えそうな一品だ。
厚みは18.5mmくらい。コネクタで自立する仕組み | 左から電池ボックス、専用ケーブル、スピーカー本体 |
USB端子から給電する | 電池ボックスは単4電池4本を使用 |
厚みはあるが大きさはiPhoneより少し大きい程度 |
製品名 | 製造元 | 購入価格 |
フラットパネル・アコースティックサウンドシステム SP-XA10 | イメーション | 2200円 |
2011/6/20 06:00