本日の一品
結ばなくてもほどけない平成の風呂敷「イージーラッパー」
2016年10月3日 06:00
筆者はタブレットやデジタルカメラなどのガジェットを頻繁に持ち歩く生活をしているが、どちらかと言えば専用ケース派で、ユニークなケースを探しだして購入したり、時にはあつらえたりすることも多い。
ケースといえば、古くから日本人が愛用しているものに「風呂敷」がある。奈良時代頃から1千年を越え脈々と続く風呂敷は、ある時は大切なモノを包む包装紙になり、またある時は形を変えて手提げカバンやトートバッグのような使い方もできる、きわめて汎用性の高い便利アイテムだ。
さまざまなシーンで活躍できる風呂敷ではあるが、内容物を確実にホールドしようとすると、包んだ風呂敷が解けないように、端と端で結ぶのが一般的だ。安定感が一方で、解く手間ができるのと、結び目が盛り上がって余計なスペースをとってしまったり、不必要に空間をとってしまい収まりの悪くなったりすることもある。
そんな手間のかかる結ぶというプロセスを省略できる“平成の風呂敷”が今回ご紹介する「イージーラッパー」だ。見た目は日本伝統の風呂敷にそっくりだ。
現在、販売されているサイズは、Sサイズ(280×280mm)、Mサイズ(350×350mm)、Lサイズ(470×470mm)、Xサイズ(710×710mm)の4種類。カラーは迷彩、ブラック、桜迷彩などが販売されているようだ。筆者は風呂敷の柄としては珍しい迷彩のLサイズを購入した。
実際にデジタルカメラ「ライカQ」を包んでみたが、アッという間にラッピングできた。不思議なのは、イージーラッパーの「グレー色の内側」と「迷彩色の表面」が合わさると、ごくソフトにくっつくことだ。
「ライカQ」を包んだイージーラッパーを袋状にして、注意深くぶら下げてみても全く問題なく、手提げ感覚で持つこともできた。もちろん、こういう持ち方はメーカーの推奨ではなく、あくまで筆者が行った単なる実験であることはご理解いただきたい。
この仕掛けは、先人であるベルクロとよく似た構造をしている。内側の繊維素材は、束になった大きなカール形状をしている。一方、表面素材は一本一本が細い縮れた形状をしている。この両方の素材が面で押し付けられると、お互いが絡み合い粘着性を発揮するのだ。
もともとカメラユーザーを前提としたイージーラッパーではあるが、今回の筆者が購入した目的は、大型重量級のiPad Proを持ち運ぶ時のケースとして活用することだ。
イージーラッパーでiPad Proを包装してみると、iPad Pro専用ケースをはるかに凌駕する軽量性と取り回しの容易さ、安心感が得られた。収納が面倒なApple Pencilも、イージーラッパーの内側素材と表面素材の間に綺麗に収めることができた。
包み込むときわめて安定して、かつ自然に粘着する。そして粘着した両者を引き剥がす時も、バリっという音もせず快適だ。カメラのラッピングはもとより、タブレットやモバイルノートには超おすすめだ。筆者はiPad ProやまたThinkPad X1 Carbonを持ち運ぶケースとして、イージーラッパーを重宝している。
製品名 | 販売元 | 購入価格 |
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イージーラッパーロール(カモフラージュ、L:470×470mm) | ジャパンホビーツール | 3880円 |