「MEDIAS ES」でNASのコンテンツにアクセス

2012年4月24日 06:00
(関口聖)

 以前よりも格段にスムーズに操作できるようになったと、前回お伝えした「MEDIAS ES」で、最近いろいろ試しているのが、入浴中の楽しみ方だ。

 そこまでしなくても……と思われるかもしれないが、洗髪を泣き叫んで嫌がる1歳児の気をそらす瞬間にも使えて、防水スマホは実に便利。もちろん平日に、仕事で疲れた心身をリラックスさせるアイテムとしても使える。こうしたときコンテンツをメモリカードに保存して再生、というのは1つの手法で、かつての携帯電話と比べれば非常に手軽になったのだが、それでは定期的にパソコンと接続し、コンテンツを入れ替えることになる。そこで宅内のNASへのアクセスを試してみることに。

 こうしたとき定番アプリの「ES ファイルエクスプローラー」は、パソコンの操作に慣れた人なら、さくさくNASの共有フォルダにアクセスできる。同アプリは、楽曲を複数選択して再生することもでき、ネットワークプレーヤーとしても利用できる。

DiXiM Player

 一方、最近のドコモのスマートフォンには、DTCP-IP対応の「DiXiM Player」というアプリがプリセットされている。DLNAサーバーとしての機能に加えて、クライアントアプリとして利用でき、DLNA独特のフォルダ階層はあるが、そのユーザーインターフェイスは「ES ファイルエクスプローラー」よりもわかりやすい。最近、お風呂での音楽再生はもっぱらこちらのアプリを使っていて、パソコンなどで作成したプレイリスト(M3U形式)を活用することも多い。

 「DiXiM Player」がDTCP-IP対応ということで、テレビで録画した番組を「MEDIAS ES」で視聴できるかどうか、というのは気になっていた点の1つ。我が家にはエコポイント全盛期のころに購入した東芝製の「REGZA Z9000」があるのだが、結論を先に言うと、「Z9000」で録画した番組は視聴できない。

 「MEDIAS ES」の取扱説明書には、「DLNA対応機器がコンテンツデータのアップロードに対応している必要があります」と記されており、おそらく「Z9000」は“アップロード”に非対応なのだろう、と推測。このあたりは、僚誌AV Watch「清水理史の『イニシャルB』」の過去の記事を読むとよくわかるが、一応DLNAのWebサイトで、機器ごとの対応機能を調べられる。また、NECカシオのWebサイトに、DLNA接続確認機器リストが掲載されている。ただ、NECカシオという会社の成り立ちが影響しているのか、NEC製のパソコンと日立製テレビの情報しか掲載されていないのは、ちょっとつらい。

 映画やドラマ、とくに海外製のものを楽しむならば、ストリーミングサービスの「Hulu」のほうが使い勝手は良い印象だが、CSのほうが、より早く最新の海外ドラマを視聴できるので、現時点ではまだ乗り換えられない。今夏発売されるソニー・コンピュータエンタテインメントの「nasne(ナスネ)」のほうが便利に使えそう、というのが正直なところだったりするので、またその頃に、あらためて試してみたい。


メールが来たら、腕でピピッ

メールが来たら、腕でピピッ

2012年4月10日 06:00
(法林岳之)

 昨年末からNTTドコモのメイン端末として、OPTIMUS LTE L-01Dを使ってきたけど、3月に入り、同じくXiに対応したNECカシオ製スマートフォン「MEDIAS LTE N-04D」に機種変更した。この機種は昨年10月に発表されたNTTドコモの2011年冬~2012年春モデルのXi対応スマートフォンの内、唯一、発売が年明けの今年2月に予定されていたモデル。ほぼ予定通り、今年2月15日に発売されたんだけど、Mobile World Congress 2012への出張を控えていたりして、結局、機種変更は3月にずれ込むことになった。やっぱり、機種変更して、1週間後に海外で使うっていうのは、ちょっとリスクが大きい気がして……。

MEDIAS LTE N-04D(手前)とBluetooth Low Energy Technology対応G-SHOCK「GB-6900」。黒が欲しかったんだけど、発売初日の午前中に売り切れたそうで、赤を購入。ちょっと、いや、だいぶハデだけど、思いの外、女性にウケがいい気が……

 機種変更でN-04Dを選んだ理由は、OPTIMUS LTE L-01DですでにXi契約に切り替えていたため、どうせ買うなら、次もXi対応スマートフォンと考えていたこと。もう1つの必須条件として、おサイフケータイが利用できるモデルを選ぶと決めていたからだ。ARROWS X LTE F-05Dも考えたけど、すでに昨年末から家族が使っていたし、スペックとユーザーインターフェイス以外の部分で気になるところがあったので、今回は見送ることにした。ちなみに、今回の機種変更はOPTIMUS LTE L-01Dに不満があったわけではなく、むしろ、こういう仕事をしていなければ、そのまま使い続けたかったと言えるほど、満足度の高いモデルだったことを強調しておきたい。

 さて、機種変更したMEDIAS LTE N-04Dだけど、実は発表当時から試したかったことが1つあった。それはこの機種がBluetooth 4.0の「Bluetooth Low Energy Technology」に対応していて、G-SHOCKと連携できるとされていたからだ。何を連携するかというと、音声着信やメール受信などがあったとき、Bluetoothで接続されたG-SHOCKがピピっと鳴るというしくみだ。

 これまでも腕時計とBluetoothで接続し、着信情報などを表示するものは存在したけど、腕時計を数日に一回、充電しなきゃいけなかったりして、あまり実用的じゃなかった。これに対し、Bluetooth Low Energy Technologyは、その名の通り、消費電力が非常に少なく、数分の一から数十分の一の消費電力で通信ができる。対応するG-SHOCKとして発売された「GB-6900」の電池寿命もカタログスペック上は約2年となっており、話半分と見積もっても約1年くらいは問題なく使えるだろうと考えたわけだ。

 着信の通知対象になるのは、音声、SMS、SPモードメール、Gmail、Eメールで、個別に設定することもできる。すでに2週間くらい、使っているけど、外出時でも着信に気づくことが多く、なかなか重宝している。ちなみに、GB-6900とBluetoothで接続中もBluetoothヘッドセットはちゃんと使えるし、設定も「スマートフォン連携アプリ for Android」が提供されているので、初心者でも比較的、わかりやすいはずだ。

メールが届くと、ピピっという着信音の後、どのメールが届いたかがディスプレイに表示される Bluetoothのペアリングをしてしまえば、面倒な設定は「スマートフォン連携アプリ for Android」で設定できる。ちなみに、MEDIAS LTE N-04Dは本体のみでキャプチャーを撮ることができない

 一方、肝心のMEDIAS LTE N-04Dの方はどうかというと、OPTIMUS LTE L-01Dに比べ、電池の持ちが心許ないものの、とりあえず、大きなトラブルもなく、使えている。ただ、使っていくほどに、いろいろと気になるところが出てきてるんだけど、その話はまた次回。


「MEDIAS ES」で快適になりました

「MEDIAS ES」で快適になりました

2012年4月3日 06:00
(関口聖)

 この1年、メインのスマートフォンとして「MEDIAS」シリーズを利用してきた。昨年のうちはほとんど初代「MEDIAS」で過ごし、冬からは「MEDIAS PP」を使った。初代は薄さやおサイフケータイなどに対応したことが魅力で、「MEDIAS PP」は大容量バッテリーがこんなにもスマホを使いやすくするのか、という印象が強い。ただ、どちらもアプリによってはもたつく場面があり、たとえばFacebookやLINE、pogoplugといった常駐系アプリは結局アンインストールしてしまった。

 そこで今春発売の「MEDIAS ES N-05D」を使い始めた。冬春モデルとは一緒に発表されず、初心者を対象にしたドコモの新サービス「スマートフォンあんしん遠隔サポート」対応機種、として案内されたこともあって、本誌読者の皆さんもあまり注目していなかったかもしれない。ただ、1.5GHz駆動のデュアルコアCPU、ユーザー領域のストレージが2GB、RAMが1GBで、裏面照射CMOSセンサー「Exmor R for mobile」の810万画素カメラ、720×1280ドットのディスプレイ、そして防水・防塵やおサイフケータイなどにも対応するなど、春モデルのなかでは「Xi」を除き、ハイエンドなスペックに仕上げられた機種。

 実際使い始めてみると、これまでのMEDIASシリーズで感じたもたつきが今のところ見られず、各種アプリをさくさく利用できている。たとえばspモードメールアプリもさくっと表示して、さくっとメールを作成できる。1年前に初代「MEDIAS」を購入した人にとっては、使い勝手がほぼそのままで、より快適に利用できる機種としてオススメだ。もっともユーザーインターフェイスなどではあまり違いがないので、機種変更時に味わえる新鮮さとはちょっと縁遠くなるかも。

 この快適さが、ハイスペックなデバイスの採用によるものか、NECカシオのチューニングによるものか、まだ取材していないので、はっきりとしたことは言えないが、さまざまなアプリを自由に使えるスマートフォンの魅力をあらためて感じる。ただ、バッテリーについては「MEDIAS PP」より少し減り、シングルコアからデュアルコア、ディスプレイも高精細になったこともあってか、どんどん消費するように感じている。ただ、これは「MEDIAS PP」と比べて、ということで、他のスマートフォンとあまり変わりないだろう。

 ちょっと誉めすぎ? な現時点での印象だが、たまに突然再起動したりするなど、あれれ? という場面はある。これまでの経験で、Androidスマートフォンは、使っていくうちになんだか動作の軽快さが薄れるような印象もあるので、今後、どういった使い勝手になっていくか、注目したいところだ。