みんなのケータイ
IFAに行ったらAndroid Wearに助けられた
すずまり
(2014/9/30 06:00)
恥ずかしながらパスポートの再取得からスタートしたIFA取材。なんとか帰ってこられました。予告通り、道中ずっとメイン端末としてNexus 5を使い、左手首にGear Liveを巻いて過ごしました。Android Wearはどんな働きを見せてくれたのか? 結果、まだまだ不器用だけど、結構便利だと思うに至りました。
デバイスが発売になった当初、いろんな記事を拝読し「今はほぼGoogle Nowか。通知用のデバイスに2万円って……通知だけにそんな払えないよね」と思っていたのです。しかし、要所要所でその存在感を示してくれました。
まず成田へ向かう道中、搭乗予定の便は成田から予定通りですよと知らせてきました。メインカレンダーがGoogleカレンダーなので、そこに予定を入れておいたからでしょう。スマホを鞄の中に入れっぱなしだったら、タイムリーに気づかないかもしれませんが、手首なら軽いバイブがあるのですぐ気づけました。
さらに、タイムゾーンが日本のままだったので時間はおかしいですが、ウィーンで乗り継ぎ予定の便も時間通り飛びますよ、と知らせてきました。しばらくするとベルリンの気温は今17度ですと。
「予定通りでよかった。でもベルリンちょっと肌寒そうだ。今の上着で大丈夫かな」と思いました。もし変更があったときちゃんと教えてくれるのかはわかりませんが、このとき、ただの通知だと侮ってはいけないのかも、と感じたのです。
本領を発揮してくれたのがIFAの展示会場でした。とにかく広大な会場で、ホール間をシャトルバスが走るほど。そこをカメラとメモ帳を持って歩き回っていますから、取材に夢中になっている間、鞄の中のスマホのことは忘れています。喧噪も激しく、当然連絡にも気づきません。
そんな中で、今回行動を共にしたライターの太田百合子氏や、おなじみのベテランライター陣と連絡を取り合うのに使われたのがFacebookのメッセンジャー。そのメッセージが逐一手首にやってきました。長文はスマホで見ないとわかりませんが、単文でしたらすぐにわかるのでありがたい。いつの間にかはぐれていたときも、飛んできたメッセージで気づいて合流できました。
このほかに、予定やタスクの通知はもちろんですが、開始時刻に間に合うようにするには、何時何分までに出かける必要がある、と現在地からの所要時間を踏まえて先に教えてくれました。土地勘がゼロなので、これはありがたい。
Gmailは全文読めました。時差がある中、早く気づきたいメールもありますので助かりました。ホテルに戻ると近くにバス停があることがわかったり、一度訪れた駅までの所要時間が通知されたりしました。
いずれも日本にいても体験できることであり、スマホがあればわかることばかりですが、特に今回のようなシチュエーションでは、通知にずいぶん助けられました。ずっと見つめているわけでもなく、気がつくと時間が過ぎているということはよくあります。その点時計型ならすぐ気づけます。機能、デザイン、価格、もろもろ踏まえてまだ手を出せるレベルではないと思われても致し方ないのが現状ですが、確実に役立つシーンがあると渡独の期間を通じて実感した次第です。
なお、今のところ主力機能が通知のせいか、寝る前に充電しておけば、バッテリーが切れて困ることはありませんでした。「時計」ではなく、時計機能もある時計型のデバイスだと考え方を改めたので、1日1回の充電はヨシとしています(昔のスマホを思えば……)。
折しもIFAでは多数のスマートウォッチが登場しました。手放せない1本に出会える日も近い?! 引き続き注目したいと思います。
ちなみに、フェイスは丸か四角かと悩むわけですが、文字情報が入ると考えさせられます。今回展示会場で見たLGの「G Watch R」に表示されていた情報、(現在は)丸だと文字が切れてしまうんですね。Apple Watchが四角くなったのもこういう部分が影響したのだろうなと思います。