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JR成田エクスプレス試乗会
「FOMAと無線LANで車内インターネット」

アクセスサーバーボックス。FOMA P2401Vと、無線LANアクセスポイント、コンテンツサーバー機能を内蔵。振動対策のためハードディスクは搭載せず、2GBのメモリを搭載する
 IPv6普及・高度化推進協議会は、FIFAワールドカップに合わせ5月27日から7月31日まで、JR東日本の成田エクスプレスのグリーン車で、FOMAと無線LANを利用して、車内でインターネット接続ができる実証実験を行なう。グリーン車の利用者は期間中、誰でも無料で利用できる。同協議会では、実証実験に先立ち、報道関係者の試乗会を実施した。

 車内でインターネット接続を提供するのは、FOMAとIEEE 802.11b準拠の無線LANアクセスポイント、車内限定のコンテンツ・サーバーを1つのボックスに収容した機器。車外とはFOMAで通信し、車内はIEEE 802.11b準拠の無線LANで通信する。設定はアクセスポイントを指定するだけで、WEPキーの指定は不要だ。車内限定のコンテンツは、最大11Mbpsの無線LAN接続のため、非常に快適だ。

 データ通信専用の「FOMA P2101V」による外部との通信は、実効速度が平均200kbps程度とのことで、これを1車両内のユーザーが分け合う形となるため、例えば同時に6人が使用したとするとスループットは30kbpsを超える程度となる。PHSの32kbps接続とおおむね同じ程度と考えてよいだろう。なお、利用できる区間はトンネル部分を除いた全区間で、全区間ではおよそ30の基地局を利用する。

 実験担当者に「いちばん難しいのは時速130kmでのハンドオーバーですか」と聞いてみたところ、実は熱と振動だという。成田エクスプレスは山の中のようなところも通るため、かなり揺れがある。このため、車内コンテンツサーバーではハードディスクを搭載せず、2GBのメモリにコンテンツデータを収録したとのことだ。熱については、実際に一般の利用者を乗せる車両では座席の上の荷物入れにサーバー機を入れるが、荷物入れにはもちろんエアコンなどはないため、かなり熱がこもるのだという。

 無線LAN内蔵のノートPCを持ち込んで実際利用してみたところでは、ふだん利用しているPHSの32kbps接続とほぼ同じ感覚だ。接続の瞬断はあったのかもしれないが、Web閲覧の際にhttpの接続要求がタイムアウトしてエラー画面が表示されるようなことはなく、瞬断があったとしても利用していて気づかないレベルだ。時速130kmで走行中の車内からの接続ながら、十分実用に使えるレベルだと感じられた。


27日からの実証実験中は、この座席の上の荷物棚にサーバーボックスが収納される 持ち込んだThinkPad s30で無線LAN接続してみた。狭い車両内なので当然だが、電波状況は良好だ。設定はアクセスポイントを指定し、チャネルを1に設定するだけと簡単

・ 特急列車内で無線LANと3G携帯を使った実験(Broadband Watch)
  http://www.watch.impress.co.jp/broadband/news/2002/04/09/naritaex.htm
・ ワールドカップにおける総務省関連のITプロジェクト(総務省)
  http://www.soumu.go.jp/s-news/2002/020405_1.html


(工藤 ひろえ)
2002/05/24 20:26

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