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【ドコモ定例記者会見】2002年度のFOMA加入者数目標は138万
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海外投資先の特損処理により利益はわずか8億円
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NTTドコモ 代表取締役社長 立川敬二氏
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NTTドコモは5月8日、2002年3月期連結決算を発表、過去最高の売上高、経常利益をあげたことを明らかにした。だが、海外投資先の株価下落などを理由に減損処理を行なったことで、当期利益はわずか8億円に留まった。
2002年3月期の売上高は、前年比10.4%増の5兆1715億円、営業利益は、前年比29.0%増の1兆28億円、経常利益は24.2%増の8533億円と、極めて好調な結果となった。
だが、同社が投資しているオランダのKPN Mobile、英Hutchison 3G、台湾KG Telecom、米AT&T Wirelessの株価下落によって、8128億円の特別損失の計上を強いられたほか、持分法による投資損失1258億円を計上したことで、9000億円規模の減損処理となり、当期利益は、前年の3655億円から8億円と激減した。
立川敬二社長は、国内での収益体質が安定していることから、「2002年度も引き続き増収増益でいきたい」とし、2002年度の計画を売上高5兆3740億円(3.9%増)、営業利益1兆450億円(4.2%増)、経常利益9710億円(13.8%増)、当期純利益5110億円とした。さらに、「2002年度は、欧米市場がよほど落ち込まない限り、2001年度のような特損はない」「利益を元に戻すことに努力したい」などと述べている。
2002年度のFOMA加入者数目標は138万
立川社長は会見の中で、2001年度を振り返り、「FOMAサービスの開始、音声中心の携帯電話の成長鈍化、ARPU(1契約者あたりの月間平均収入)が鈍化するなど、携帯電話市場がひとつの転換点を迎えた」と位置づけた。
同社の発表によると、音声ARPUは、2000年度には7770円だったものが、2001年度には6940円に下降。第4四半期は6430円にまで下落している。それに対して、iモードARPUは、2001年度の880円から2002年度は1540円に上昇している。
「音声ARPUは、年率5%で自然減していくのに加えて、料金の値下げ措置を予定しており、これも減少につながる」として、期間限定の料金引き下げや、ゆうゆうコールなどの措置が、今年のARPUの減少に影響するとした。
一方、FOMAの3月末までの加入者数が9万人に留まったことについても触れ、「加入者数は、期待よりは少なかったが、もう少し前向きに捉えたい」とし、「法人ユーザーにおけるビジネスプロセスの改善や、新規事業をクリエイトしてもらうといった企業での新たな使い方を提案している段階である。今年度内には全国カバー率が90%に達し、下期に向けて販売数量が増えるだろう。上期はサービスの充実を図り、下期は端末の充実を図る。さらに3年度目となる来年度には多くの販売数量を見込んでいる」と楽観的な見方を示した。2002年度のFOMAの契約数計画は138万。3年度目には600万加入を目指す。
一方で、「PDCからの移行を多く見込んでいるが、FOMAならではのサービスが考え出すことができなければ移行しない。2002年度はFOMAの129万の純増に対して、PDCは171万、あわせて300万の純増を計画しているが、FOMAのサービスが考えつかなければ、PDCの比率が増えるだけ」と、キラーコンテンツ不在の実状を懸念するコメントも飛び出した。さらに、FOMAとPDCの比率について、「2005年にはトラフィック量でフィフティ・フィフティになるだろう」と予測している。
無線LANはFOMAの利用の減少にはつながらない
4月15日から開始している無線LANのモニターサービスについては、「FOMAと無線LANを組み合わせることで便利になる。カード型のFOMA端末およびPHS端末に、無線LANの機能を搭載することで、無線LANのあるところはそれを使い、FOMAを使うべきところはFOMAを使うようにする。それぞれを補完する形で、ユーザーが意識せずに使えるようになる」とその利点を解説。FOMAに与える影響も「モニター試験の状況を見て、実用化に反映したい。無線LANとFOMAは使う場所が違うのでパケットの減少にはつながらない」との見通しを示した。
また、ドイツで3月16日、オランダで4月18日に開始したiモードサービスについては、「現地の会社から加入者数の発表がないので状況はわからないが、前評判はよく、欧州でもiモードは普及するだろうと期待している」とコメントし、ドイツにおける出足不調などの報道の事実には触れなかった。
・ NTTドコモ
http://www.nttdocomo.co.jp/
(大河原克行)
2002/05/08 19:23
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