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「iフォーマット」は、歩行者・自動車ドライバー向けに、地図データや経路検索・誘導、スポット情報などをサーバーからカーナビや携帯電話・PDAに配信する、通信型ナビゲーションシステムの規格。ネットワーク型のサービスであるため、常に最新の地図データの供給が可能なほか、経路計算やスポット情報検索などもリアルタイムでサーバーから配信される。 フォーマットはインクリメントＰの策定によるもので、同社がこれまでカーナビメーカー各社に提供してきたカーナビソフトや、「MapFan」ブランドによるネットワーク型サービスで蓄積してきた技術やノウハウを活かし、Ver.1.0の仕様として開示された。 表示データはベクトル形式で描画されたもので、画面の拡大・縮小や回転、3Dなどの基本的な表示機能をはじめ、住所の階層検索なども利用できるという。データサイズは既製の地図データ格納フォーマット「KIWI」の1/3～1/5に軽減されており、表示端末に一定のキャッシュデータを保存するため、レスポンスの速さや低通信料金での利用が期待できるという。 同時に設立が発表された「iフォーマット・フォーラム」は、iフォーマットの普及、およびPDAや携帯電話などのモバイル向け位置情報事業やテレマティクス事業（車載端末向け情報配信サービス）などの発展支援を目的とした非営利組織。関連企業間での意見交換や情報収集活動を行なっていくという。 幹事会社を務めるのは、インクリメントＰをはじめ、クラリオン、ザナヴィ・インフォマティクス、パイオニア、三菱電機の５社で、会長にはインクリメントＰの取締役IT事業部長・須藤三十三氏が就任する。このほか、10月12日時点ではアクセス、アルパイン、カシオ計算機、ケンウッド、沖電気、鳥取三洋電機、パスコ、日立製作所（順不同）の８社が参加表明している。会費は幹事会社が年間50万円、一般企業は年間20万円で、フォーラムの活動・運営費用に充てられるという。 iフォーマットによるナビゲーションシステムは、カーナビや携帯電話・PDAでの利用が想定されているが、携帯電話の場合はGPS機能搭載端末のJavaやBREWなどのアプリケーション上で動くナビアプリとしての利用が想定され、コンテンツプロバイダーなどを通じてユーザーに供給される見込み。 今後のスケジュールは、今回公表されたVer.1.0で基本的な機能を実現し、2002年春頃にメーカーによる実際的なサービスを提供、同年夏頃に音声認識などに対応したVer.2.0のリリースを予定しているという。
・ インクリメントＰ http://www.incrementp.co.jp/ ・ クラリオン http://www.clarion.co.jp/ ・ ザナヴィ・インフォマティクス http://www.xanavi.co.jp/ ・ パイオニア http://www.pioneer.co.jp/ ・ 三菱電機 http://www.melco.co.jp/ （松下 麻利） 2001/10/12 20:10 | ||||||
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