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ドコモとIBM、MPEG-7使った携帯電話動画配信技術を開発

 NTTドコモと日本IBMは、共同開発した携帯電話向けの動画配信関連技術を発表した。

 両社は2000年12月より、移動通信環境でのマルチメディア・コンテンツ配信技術の研究を共同で行なっている。今回発表されたのはその共同研究により開発された動画のダイジェスト化技術と、移動通信環境でのストリーミング配信技術の2つの要素技術。いずれも基礎技術の開発段階で「第3世代以降の移動通信サービス」をターゲットとしており、商品化の具体的な時期などは未定となっている。

 動画のダイジェスト化技術では、今秋の規格化に向けて現在策定中の動画データ規格「MPEG-7」が用いられる。MPEG-7はこれまでのMPEGシリーズと異なり、動画の圧縮形式ではなく、動画の属性を記述するためのメタデータの規格。ドコモとIBMが開発したダイジェスト化技術では、このメタデータ内のインデックスを元に、動画の自動編集が行なわれる。

 たとえばサッカー試合の動画のMPEG-7には、どのタイミングにシュートが決まったか、いつコーナーキックが打たれたか、など試合の流れが記述される。この試合の動画をダウンロードするとき、ユーザーが自分の都合にあわせて「40秒」などと動画の時間を指定すれば、MPEG-7で記述された情報を元に、優先するべきシーンが自動編集されて配信される。

 自動編集時には「コーナーキックの場合は、その後の時間が重要」など、編集のルールを決定できる。また、ユーザーが「シュートのシーンだけを重点的に編集して欲しい」など、自分の嗜好を指定して動画を配信させることも可能。

 ダイジェスト化された動画の配信を受ける場合、まずユーザーはMPEG-7データとともに、Javaプログラムをダウンロードする。MPEG-7内のデータは、スポーツ映像とニュース映像では全然違う構造を持つことになるが、MPEG-7の解釈はJavaプログラムが行なうので、配信内容ごとに柔軟に対応できるとしている。

 またIBMでは、MPEG-7のメタデータを作成するオーサリングツールを開発した。自動ではなく、作業者がインデックスポイントを指定する必要があるが、映像時間の1.5倍程度でMPEG-7データを作成できるという。

 移動通信環境でのストリーミング配信技術としては、通信速度が変動したり、通信が切断する環境での動画配信を行なうためのフレームワークを確立した。携帯電話が圏外になるとデータ配信を一時停止し、圏内に戻るとデータ配信を再開するなどのセッション管理や、転送速度が下がった際に動画の滑らかさを重視するか、画質を重視するかをユーザー要求に合わせるなどの技術が盛り込まれている。


・ ニュースリリース(NTTドコモ)
  http://www.nttdocomo.co.jp/new/contents/01/whatnew0918.html
・ ニュースリリース(日本IBM)
  http://www-6.ibm.com/jp/NewsDB.nsf/2001/09181


(白根 雅彦)
2001/09/18 18:42

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