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矢野経済研究所予測、2001年度出荷はcdma2000 1xが70万、FOMAが30万台
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矢野経済研究所は12日、移動体通信市場調査結果を発表。携帯電話/PHSサービスの加入動向、端末出荷動向、IMT-2000規格の携帯電話の出荷見込みをまとめている。調査結果によれば、2001年度の加入者純増は2285万人、また2001年度の端末出荷台数は前年比マイナス5.4%の4590万台の見込み。2001年度のW-CDMA方式の出荷は30万台、cdma2000方式の出荷は70万台と予測されている。
調査は、2001年6月から8月にかけて、各キャリア、携帯電話端末メーカーおよび移動体通信関連企業など計32社に面接取材を行なった結果をまとめたもの。矢野経済研究所では調査詳細をまとめた「2001-2002 モバイルコミュニケーション総市場」と題したマーケットレポートを発刊、価格は10万円で、同社のWebサイトから購入申込みできる。
2001年度の携帯電話・PHS加入者数については、ドコモが純増537万6千(前年比80.5%)で4140万、auは純増144万3千(前年比174%)で1242万8千、J-フォンが純増195万(前年比107%)で1194万になると予測。対前年比では、auが「au」ブランドの浸透や端末の安定供給で大幅増となり、またJ-フォンも「写メール」対応のカメラ搭載端末で好調を維持すると見ている。一方、PHSサービスでは、法人需要を背景に手堅く契約を獲得するドコモは19万の加入者増が見込まれるのに対し、DDIポケットとアステルグループでは地方ユーザーを中心とした携帯電話への乗換えが進み、両社合わせて33万7500の純減。全体では14万7500の純減となると予測している。
出荷動向では、2000年度は大幅な出荷台数増加を記録したが、企業間格差が拡大し、折りたたみ端末で人気を呼んだNECが1位の松下通信工業との差を縮め、シャープがJ-フォン端末トップブランドとして4位に躍進。2001年度は市場の飽和が近いと見られることから、供給過剰への警戒から出荷台数は前年比94.6%の4590万台にとどまる見通しだが、端末の高性能化で端末価格が上がっているため、出荷金額では前年を上回ると予測されている。2001年の下半期にはJ-フォンからCCDのカメラ搭載端末が相次いで発売され、auは位置情報サービスgpsOne対応端末を投入、ドコモも211iシリーズ、504iシリーズの投入を計画。ドコモのW-CDMAやauのcdma2000サービスも予定されるなど、話題が多く市場は賑わうだろうとしている。
IMT-2000規格の携帯電話市場については、2001年度にはドコモがFOMA(W-CDMA)サービスを開始、auもcdma2000 1xサービスを開始し、それぞれ対応端末が出荷される。FOMA対応端末ではすでに松下通信工業とNECが対応端末を発表しているほか、松下通信工業からさらに1機種、三菱電機からビジュアルタイプが市場投入される見通し。さらに東芝、ソニーの追随が見込まれるが、2002年度にずれ込む見通しだという。一方、KDDIについてはcdma2000 1xのサービスそのものが年末移以降にずれ込む可能性が高いものの、準備は進んでおり早期の全国展開が予想される。端末製造ではクアルコムのチップ「MSM」シリーズの採用により開発負担の低減が図れるため、現在cdmaOne端末を製造しているメーカー各社が対応端末を発売する見通しだという。このため、端末ラインナップはFOMAより早く出揃い、2001年度はcdma2000 1x対応端末が最大70万台程度、FOMA端末は30万台程度の出荷を予測している(図版提供:矢野経済研究所)。
・ ニュースリリース(PDF)
http://www.yano.co.jp/press/pdf2001/010912.pdf
・ 矢野経済研究所
http://www.yano.co.jp/
(工藤 ひろえ)
2001/09/12 17:46
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