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クアルコムのロデニウス氏、「W-CDMAもGPRSもコストが高すぎる」
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クアルコムCDMAテクノロジーズ
ヨハン・ロデニウス氏
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クアルコムCDMAテクノロジーズのマーケティングおよび製品担当シニアバイスプレジデントのヨハン・ロデニウス氏が来日し、同社の今後のチップセットの開発ロードマップ等について語った。
同社では、CDMA2000 1xで153kbpsのデータ通信を可能にする「MSM5105」を昨年12月に、CDMA2000 1xによる307kbpsのデータ通信が可能で、BluetoothやgpsOne対応の「MSM5100」を今年3月に、MSM5100の機能に加え、CDMA2000 1xEVでの2.4Mbpsのデータ通信が可能な「MSM5500」を今年6月にそれぞれサンプル出荷している。これらのチップセットは、日本、韓国、米国の市場向けに投入される予定だが、CDMA2000 1xによる音声通話とSMS(Short Message Service)にのみ対応した「MSM5010」も開発し、南アメリカ等の市場向けに投入していく計画。
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ロードマップ
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同氏は、「3Gの普及させるには、(1)規格の策定、(2)パフォーマンスの最適化といった技術面での課題を克服した上で、さらに(3)GPSやBluetoothなどの機能の追加、(4)販売地域やを考慮した仕様のセグメント化といったマーケティング面での課題をクリアする必要がある」と語り、チップセットのラインナップを拡充していく予定であることを明らかにした。
その上で、「W-CDMAについては、まだ規格自体が固まっておらず、ハンドオーバーの処理など、動作も不安定。先の例でいう(1)の段階。GPRSについても(2)の段階。CDMA2000は(4)の段階に達している」と、同社が推奨するCDMA2000の優位性を強調した。
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コスト比較
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また、同氏はCDMA2000 1xEV、CDMA2000 1x、W-CDMA、GPRSの各通信方式について、オペレーターがデータ通信サービスを提供するにあたって、1MBにつきどれくらいのネットワークコストがかかるかの試算を提示。同氏によると、1xEVが0.022ドル、1xが0.059ドルであるのに対し、W-CDMAが0.069ドル、GPRSが0.415ドル。
同氏は「収入が少ない若い世代のほうが、マルチメディア的なサービスを使いたがり、広帯域を求める傾向がある。5年後には1ユーザーが1カ月につき費やすデータ通信量は200MBに達すると予測されるが、その場合のコストは、1xEVが4.40ドルであるのに対し、GPRSの場合は83.00ドルと高くつく。W-CDMAについては、導入コストも端末の価格も高く、利用料もそれほど安くないので、普及しないのではないか」との見通しを示した。
・ クアルコム(英文)
http://www.qualcomm.com/
(湯野 康隆)
2001/07/18 19:37
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