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NTTドコモのiモード端末「P503i」の一部の端末に、あるタイミングで着信できなくなる可能性があるという不具合が見つかった。ドコモでは、P503iの販売を一時中止するとともに、対象となるユーザーの特定作業を進めており、特定が終わり次第、ユーザーにダイレクトメールなどで告知する。
今回P503iで発見された不具合は、同一基地局下で一定時間が経過すると、着信できる状態と着信できない状態に一定間隔で切り替わるというもの。充電器を接続している場合は回避される問題で、着信以外の動作に影響はなく、特定の機体番号を持つP503iでのみ発生する。
機体番号とは、生産ロットやユーザーの電話番号とは別に各携帯電話に割り振られている番号で、基地局ネットワークが特定の携帯電話に電話をつなぐための識別子として用いられている。ユーザーがそれを調べることはできず、また、どの時点で出荷された端末に問題がある、などかについては特定できていない。
今回の不具合の原因について、ドコモでは「端末が基地局から着信情報を受信するタイミングがずれるため」としている。これはネットワークと機体番号とP503iの、いわば相性の悪さから発生するもので、ドコモではP503iの全出荷台数約80万台のうち、不具合が発生するのは最大で約10万台と見積もっている。
ドコモでは同不具合に対して「恒久的対策」として8月20日までに基地局側の制御信号を改善する計画。基地局側の改善により、P503i側を修正することなく、不具合は回避されるという。
また、8月20日以前に不具合を回避するために、ドコモでは対象となるユーザーに対して個別にダイレクトメールを送り、不具合を訂正するための端末内情報の書き換え作業を受け付ける。作業受け付けは7月24日からを予定しており、作業時間は20分程度となっている。ただし、問題となる機体番号とユーザーの特定作業に時間がかかるため、ユーザーが不具合の対象となるかどうかを問い合わせられるフリーダイヤルは7月17日より開始される。
なお、これに伴いドコモでは7月11日~7月23日(予定)まで、P503iの新規契約および機種変更の販売を一時見合わせる。
・ NTTドコモによるお知らせ
http://www.nttdocomo.co.jp/new/contents/01/whatnew0710.html
(白根 雅彦)
2001/07/10 17:32
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