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2009年夏モデルを発表する孫社長
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ソフトバンクモバイルは19日、都内で記者向けに2009年の夏モデル新商品発表会を開催した。ソフトバンクモバイル 代表取締役社長の孫正義氏が登壇し、新商品ラインナップの概要や新サービスを解説した。
孫社長は発表会の冒頭、2009年の夏モデルとして19機種、61色をラインナップしたことを明らかにし、これらで「携帯の新しい生活をエンジョイしていただきたい」と発表会の幕開けを告げた。なお、機種の詳細については別記事を参照されたい。
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AQUOS SHOT 933SH
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mirumo 934SH
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SOLAR HYBRID 936SH
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孫氏からは、今夏のラインアップの中でも特に注目される「AQUOS SHOT 933SH」「mirumo 934SH」「SOLAR HYBRID 936SH」が紹介された。
1000万画素のCCDカメラを搭載するシャープ製のハイスペック端末「933SH」については、「このあいだ買ったデジタルカメラよりも高性能だ。スイベル式ですばやくカメラを起動でき、シャッターチャンスを逃さない」と紹介、動く被写体に追随するオートフォーカスやシーンの自動認識機能、振り向きシャッター機能などにも言及。カメラ機能の充実ぶりをアピールした。
液晶パネル背面に「メモリ液晶」を搭載した「mirumo 934SH」については、「従来のサブ液晶と比べて500分の1の電源消費で済む。待受時間、ずっとつけっぱなしでもOKで、反射型で屋外でもきれいにみられる。時刻とかほんのちょっとしたことだが、使ってみると便利だと分かる」と常時表示型液晶のメリットを協調。カメラ機能についても、933SHと同等の機能が搭載されているとした。
液晶パネル背面にソーラー充電パネルを搭載し、屋外でも充電できるシャープ製の「SOLAR HYBRID 936SH」については、「慌てて充電器を買いにコンビニにかけこんだ経験が私にもある。シャープだからこそできたソーラー充電パネル。その最先端を携帯に採り入れた。防水性能も実現し、キャンプ、ビーチにかかせないモデルになるだろう。外出の多い営業にも便利」とこれまでにない幅広いシーンで活躍できる様子を紹介した。
新機軸となる通信モジュール内蔵のデジタルフォトフレーム「PhotoVision HW001」では、「母の日のプレゼントの一番人気はデジタルフォトフレームだそうだ。通信機能を標準搭載しており、遠くにいる両親に送ってもいい。普通のデジタルフォトフレームなら搭載した写真に飽きてくくるが、「PhotoVision」なら携帯で取った写真をワンクリックでメール添付で転送できる。受け取る側は全自動で、ノータッチで写真が更新される」と説明し、同氏が注力したという簡単に写真を更新できる仕組みを解説した。孫氏は、「このデジタルフォトフレームを使い始めているが、想像するよりも、使ってみると感動する。キャンペーン中は月額490円で使える。日本中の家族に使ってもらいたい」と述べ、通信機能を利用した新たな商品展開に期待をよせた。
■ 音楽・動画コンテンツの使いやすくする新サービス
孫氏からは、コンテンツ関連の施策についても解説された。同氏は「今年はモバイルインターネットの、コンテンツの時代。これは世界の潮流。新たに、音楽と連携するサービスとして『かんたんミュージック』を開始する。メールで届くランキングトップ10の楽曲は試聴でき、ワンクリックで購入できる」と、メールを起点とした簡単に着うたなどの楽曲が購入できる仕組みを紹介。多くのレーベルの楽曲が対応することも合わせて紹介された。
動画コンテンツに関しては、「選べるかんたん動画」として、ジャンルごとにまとめられた動画サービスが発表された。「ワンセグで見逃してしまった好きな球団の試合も、翌日にハイライトを見られる。インターネット上では探すのが大変で、携帯電話から探すのは不可能に近い。ソフトバンクだけでみられるオリジナルコンテンツで、2つの登録までは利用料は無料。すべてのプロ野球球団の試合がハイライトで見られる。サッカーもテレビではほとんど見られないが、ソフトバンクなら見られる」と解説。スポーツジャンルならテレビのニュース番組より手厚いハイライトが見られる点をアピールし、お笑いや格闘技など短時間の動画を中心にさまざまなジャンルのラインナップをアピールした。
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かんたんミュージック
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選べるかんたん動画
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■ 新しいハード・ソフトを積極的に展開
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質問に答える孫社長
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発表会の終盤となる質疑応答の時間では、国内の携帯電話販売台数の落ち込みを受けて、海外展開の可能性が問われた。孫氏は、「携帯電話事業そのものの海外展開は考えていない」とするものの、チャイナモバイル、ボーダフォン、ベライゾンと共同で設立したジョイント・ベンチャーで「新しいモバイルインターネットとしてのサービスを、全世界に展開していきたい」と海外展開の方針を改めて示した。
写真や動画などのダウンロード・アップロード容量を拡大する施策については、「写真のアップロードは1MBに拡張した。ネットワークを見ながら、徐々にスペックを上げていくことになる」として、慎重な姿勢をみせながらも、順次拡張施策を実施していく意向が明らかにされた。
“グーグルフォン”などとして取りざたされている、Android端末が登場するとの噂について(その後ドコモが発売すると発表)、iPhone市場との競合状況を問われた孫氏は、「スマートフォンは、続々と増えていく。グーグルフォンはアメリカでも発売されているが、アメリカではiPhoneが一番。国内でもiPhoneが売れている。むしろ尻上がり的に伸びている状況で、一時代的な、物珍しいものではない。新しい時代・ジャンルを作り出す息の長い商品だ」として、スマートフォン市場におけるiPhoneの存在の大きさをアピールした。
一方で、iPhoneで利用できるコンテンツと一般のYahoo!ケータイで利用できるコンテンツが分離している点に質問が及ぶと、孫氏は「営業の施策ではなく、たまたままだ対応できていない。時間の問題で、将来的に技術的な問題が改善されれば実現していきたい」と前向きな姿勢を明らかにした。
同氏は最後に、「やや暗い世の中だが、逆に、我々は明るく賑やかに、攻めの姿勢でやっていく。攻めの体制を継続できるよう頑張りたい」と意気込みを述べ、積極的に事業展開を行う姿勢を示した。
■ URL
ニュースリリース
http://www.softbankmobile.co.jp/ja/news/press/2009/20090519_08/
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・ ソフトバンク、夏モデル19機種を発表
(太田 亮三)
2009/05/19 19:09
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