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エリクソン、LTEやHSPA+など次世代通信の戦略説明会
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フレドリック・アラタロ氏
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日本エリクソンは、「携帯市場の展望と技術戦略セミナー」と題して報道関係者向けの説明会を開催した。
日本エリクソンの代表取締役社長 フレドリック・アラタロ氏は、世界的には不況に突入したが、2008年はエリクソンとしては非常に好調な年だったと述べ、世界の携帯ユーザーが40億を突破したことや、モバイルブロードバンド市場が大きく躍進したことなどを説明した。
また、世界的不況による携帯電話市場への影響について、甚大な影響が出るとは考えていないとの見方を示した。アラタロ氏は今後も携帯市場は成長するとし、ユーザー数もアジア太平洋地域、中央欧州、アフリカ、中東などで堅調に伸びると語った。
エリクソンの調査によれば、2014年の世界市場では、HSPA方式を採用する事業者が大きな割合を占め、次いで、CDMA2000 1xEV-DOや中国が採用するTD-SCDMA、LTEが続き、モバイルWIMAXは数%の採用が見込まれるという。アラタロ氏は、「LTEはかなり増えるが浸透に時間がかかる」と話した。
LTEは、NTTドコモやベライゾンなどが2010年頃を目途に導入する予定。その次のグループは2012年~13年をターゲットにしているが、アラタロ氏は、W-CDMAが普及期に入った欧州市場でのLTEへの導入時期について明言は避け、GSMが現在でも伸びているなど予測が難しいと語るに留まった。
LTEは今後普及拡大が予想されるが、端末供給などのエコシステムは普及するにつれて整備されていくことになる。アラタロ氏は、W-CDMAの拡張版であるHSPA方式は、すでに1276端末が供給されており、大きなエコス¥システムがすでに整備されているとし、さらに年内にもHSPA+(HSPA Evolution)の下り最大42Mbpsが登場すると述べた。2010年にはLTEがスタートするが、都市部をカバーするに留まり、HSPAと並行展開されるとした。国内では、CDMA2000陣営のKDDIがLTEの採用を決定した。将来的にはW-CDMA、HSPA、TD-SCDMA、CDMA2000のいずれもLTEに集約されるという。
なお、エリクソンではWiMAXに投資を行っていない。アラタロ氏はこの理由を、「WiMAXはとても能力のある技術だが、我々が投資しないのはそれが大きな市場にならないと考えるからだ」と説明した。
アラタロ氏は、日本市場について言及する中で、「日本は市場が制限されておりなかなか難しい。日本に注力するとスケール的にも痛みを伴うのが現状だ」と述べた。ただし、エリクソンは17年の長きにわたって日本で事業展開しており、技術力もあるため、グローバルベースの知識を日本に供給できるという。
このほか、エリクソンとSTMicroelectronicsの子会社であるST-NXP WirelessとのジョイントベンチャーであるST-Ericssonについても紹介。ノキアやサムスン電子、ソニー・エリクソン、シャープなどにベースバンドチップを供給しているとした。モバイル向けの半導体市場はクアルコムがトップシェアを獲得しているが、アラタロ氏は「CDMAを除くと我々が1位になる。トップクラスのプラットフォームサプライヤーだ」と話していた。
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藤岡雅宣氏
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日本エリクソンの最高技術責任者である藤岡雅宣氏からは、2月のスペインで開催された展示会「Mobile World Congress 2009」の展示内容が説明された。
基地局局設備「RBS6000」をW-CDMAで導入し、将来的にLTEに拡張できることや、2つの事業者のネットワークをつかんで下り最大42Mbpsを実現する技術、タワー型のユニークな基地局などが紹介された。
また、FMCに向けた取り組みとして、3GPPとBroadband Forumが共同で作業を行い、モバイルと固定の連携が強化されるとした。IMS (IP Multimedia Subsystem」関連では、事業者やメーカーなどが連携して提供する携帯電話向けのコミュニケーションサービス「Rich Communication Suite(RCS)」なども説明された。Skypeなどのインターネットサービスの携帯対応が進む中で、キャリアやメーカー側が提案するコミュニケーションツールだという。
■ フォトギャラリー
■ URL
日本エリクソン
http://www.ericsson.com/jp/
(津田 啓夢)
2009/03/16 15:58
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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