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文部科学省は、2008年11月21日~12月15日にかけて実施した「子どもの携帯電話等の利用に関する調査」の結果をまとめて公表した。
調査は全国が対象で、郵便発送および郵送回収方式(学校での配布)で実施された。小学6年生、中学2年生、高校2年生の合計1万448人、そしてその保護者9534人から回答を得た。
携帯電話の所有状況は、小学6年生が24.7%、中学2年生が45.9%、高校2年生が95.9%となった。携帯電話を持つようになった理由は、小学生が塾や習い事、また保護者の勧めと回答したユーザーが40%以上となる一方、中学2年生や高校2年生では、「友人が持っているから」との回答が最も多かった。
1日あたりの通話時間は、いずれの層でも10分未満との回答が7割を占めており、中でも「ほとんど通話には使わない」は4割を超えている。
これに対して、1日の平均メール数には開きが見られる。小学生は10件未満との回答が約75%を占めており、中学2年生になるとそれが40%弱にまで小さくなる。その代わり中学生では、1日30件以上メールのやりとりをするユーザーが30%と高い結果を示している。
携帯電話と就寝時間との関係では、メールの送受信件数が少ない子どもほど、就寝時間が早まる結果となった。
携帯を使ったインターネットの利用目的は、小学6年生ではメールのやりとり以外では特筆すべき結果は見られないが、中学2年生になると、メールなども高い結果を示す中、音楽などのダウンロードが31.2%、他人のプロフやブログのチェック(17.2%)やそれらの書き込み(13.8%)が目立ってくる。
さらに高校2年生では、さまざまな場面で携帯インターネットの利用が拡大し、音楽などのダウンロードが70.2%、他人のプロフやブログのチェックが63.3%、それらへの書き込みが52.6%と高い結果を示した。他の層とは異なり、プロフの公開(40.1%)やブログの公開(35.5%)も顕著な伸びをみせた。
なお、こうした子どもたちの利用目的に対して、保護者らはおおむね認識しているものの、高校生のプロフやブログの公開については、「我が子が公開していると思う」という保護者の回答は13~14%台となり、子どもらとのギャップが見られた。
家庭での携帯電話のルールについては、小学生が約50%、中学2年生が約40%と高い頻度でネットの利用禁止や利用を制限するルールがある反面、高校2年生はそれが15%に満たない結果となった。高校2年生ではルールを決めていないとする回答が54%と目立った。
携帯電話に対する評価は、現在利用しているユーザーほど良い印象を持って積極的な評価をしており、これは保護者にも同じ傾向が見られた。
携帯電話に対する子どもたちが抱く不安は、迷惑メールやチェーンメールの受信や、個人情報の漏洩が6割近い回答を得ており、次いで利用料金に関する心配事が続いた。また、ほかの層とは異なり、小学6年生ではメールや電話などを使った嫌がらせや、人間関係などのトラブルを不安視する回答が5割程度と高い結果を示した。
ただし、実際に起こったトラブルについては、小学6年生の62.9%が「特にトラブルにあったことはない」と回答している。メールやインターネットが使えるようになる子どもが増える中学生と高校生では、「チェーンメールが送られてきた」とするトラブルが60%近い結果を得た。
このほか、教育現場での取り組みについては、学校全体として取り組んでいる小学校が17%、中学校が55.3%、高校が54.9%となった。保護者と連携して取り組んでいる学校も、同じような数値を示している。
今後求める取り組みについては、子どもの側からは、有害サイトへ規制の強化を求める意見がどの層でも5割以上の回答を得ており、小学生では家庭でのルール作りを求める意見も5割を超えた。保護者側も有害サイト規制強化に対して7割の回答を得ているほか、子どもが学ぶ場を設けるといった回答も6割を超えた。
こうした子どもと保護者の回答に対して、学校側も同様の回答が高い結果を示した。ただし、危険性や注意点について保護者が学ぶ機会を求める回答が最も多く、小学校と中学校では8割を超えた。
■ URL
報道発表
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/21/02/1246177.htm
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・ 教育再生懇談会、子供の携帯利用に関する取りまとめ
(津田 啓夢)
2009/02/25 20:26
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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