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シーメンス、Bluetooth対応の補聴器など4機種を発表

 シーメンス ヒヤリング インスツルメンツは、小型の補聴器「Vibe」や、Bluetooth接続ユニットと連携できる補聴器「New Life series」「Motion」「Siemens Explorer」の3機種を発表した。いずれも2月5日から発売される。


シーメンス補聴器の4つの新製品 ベルント ウェーバー社長(中央)と「Vibe」を装着したモデル

New Life series

New Life series
 「New Life series」は、Lifeシリーズの新製品で、本体を耳にかけるタイプ。軽中度の難聴者向けで、目立ちにくい小型のボディを採用し、本体は16色のカラーバリエーションがラインナップされる。音源の方向を分かりやすくする耳介の機能を採り入れた「トゥルーイヤー」機能や、12kHzまでの高音域に対応し臨場感を向上させた「サウンドブリリアンス」、好みの音量、音質を学習する「サウンドラーニング」、雑音を抑えながら小さな声の会話も聞きやすくする「サウンド&ノイズマネージメント」、両耳で利用する場合に自動調節を行う「e2e 双方向ワイヤレス通信システム」などを搭載する。3月に発売されるペン型のリモコン「ePen」(3万円)に対応する。

 価格は詳細な製品の仕様により異なり、片耳の場合は20万~40万円、両耳の場合は34万~68万円。


カラーバリエーションは16色

Motion

 「Motion」は同社補聴器の最上位機種となるモデルで、耳かけ型2種類、耳あな型3種類の5タイプを選択可能。耳あな型にもTekと連携できるタイプがラインナップされている。「トゥルーイヤー」や「サウンドブリリアンス」「サウンドラーニング」「サウンド&ノイズマネージメント」「e2e 双方向ワイヤレス通信システム」など各種の機能を搭載し、3月に発売されるペン型のリモコン「ePen」に対応する。

 製品の仕様により、軽~高度の難聴者に対応する。価格は片耳の場合、耳あな型で30万~40万円、耳かけ型で27万~37万円。両耳の場合、耳あな型で51万~68万円、耳かけ型で45万9000円~62万9000円。


Motion Motionは耳あな型も用意される

Siemens Explorer

 「Siemens Explorer」は、幼少児向けの補聴器で、成長に合わせた対応ができるのが特徴。中~重度の難聴者に向けた製品となる。幼児から十代に至るまでの成長過程に応じて、聞こえを補助するのみでなく、成長過程で必要な環境音を伝えるプログラムも組み込まれる。ボディは全体に丸みを帯びたデザインが採用され、保護者などが動作を確認できるLEDランプや目盛り付きのボリュームダイヤルなどを装備。汗や湿気から守るナノコーティングも施される。

 本体カラーは14色がラインナップされ、付属のステッカーを貼ることも可能。機能面では「サウンド&ノイズマネージメント」や自動音量調節機能などを搭載する。片耳の価格は22万5000円。


幼小児向けのSiemens Explorer 本体カラーは14色をラインナップ

Tek マルチナビゲーター

Tek マルチナビゲーター。デモ機ではシールがはられているが、P1~P5のプログラムボタンで設定を切り替えられる
 3日に発表された4製品のうち、「Vibe」を除く「New Life series」「Motion」「Siemens Explorer」は、2008年の夏から販売されているBluetooth接続ユニット「Tek(テック)マルチナビゲーター」に対応する。

 Tekに付属のBluetoothトランスミッターをテレビやオーディオと接続すれば、補聴器をワイヤレスイヤホンとして利用できる。Bluetoothトランスミッターには3.5mmのイヤホンミニジャックが装備されている。BluetoothトランスミッターとTekの間はBluetoothで接続され、Tekと対応補聴器の間はFMで接続される。

 Tek本体にはプログラム可能なボタンが5つ用意されており、外部の音を拾う一般的なモードやテレビモードなどをそれぞれ登録できる。それぞれのモードでは、外部の音とオーディオなどの音をどれぐらいの割合で混ぜるかといった調整も、店頭で変更できるようになっている。

 Tekは携帯電話とも連携でき、Bluetooth対応携帯電話のハンズフリー機器として登録できる。Tek本体には発話、終話ボタンが用意されているほか、マイクが内蔵されており、補聴器で相手の声を聞き、Tekに搭載のマイクを使って会話が行える。

 価格は、補聴器と同時購入の場合は非課税となり、5万円。別途購入する場合は5万2500円。


Bluetoothトランスミッターは3.5mmのミニジャックを装備。さまざまな機器を接続できる ペアリングした携帯電話に着信した際の様子。マイクはロゴの上に搭載されている

Vibe

 「Vibe」は、Bluetoothとの連携機能はないものの、耳のくぼみにはめて使う小型の補聴器。軽度の難聴者向けとなる製品で、ユーザー自身が17色の着せ替えカバーを交換でき、隠すのではなくあえて“見せる”デザインを採用している。機能面では、雑音を抑えながら小さな声の会話も聞きやすくする「サウンド&ノイズマネージメント」や自動音量調節機能などを備えている。

 同社最軽量の製品で、電池を含まない重さは0.8g。大きさは18.7×8mm。価格は片耳の場合15万8000円、両耳の場合は28万4000円。


Vibeは17色の着せ替えカバーをユーザーが交換できる 着せ替えカバーなどを持ち出せるケース

耳あなや耳にかけるタイプではなく、耳のくぼみに収める。カラー次第でアクセサリーのようなイメージにできる

“かっこいい補聴器”で新市場を開拓

マーケティング部 部長の武田 和浩氏
 3日には都内で記者向けの発表会が行われた。シーメンス ヒヤリング インスツルメンツ代表取締役 社長のベルント ウェーバー氏は、「補聴器はかっこいいもの、技術レベルの高いものとして、4つの新製品を出す。今までにない製品で日本の市場を拡大していきたい」と語り、「Vibe」「New Life series」など新たなアプローチとなる製品をアピールした。

 同社マーケティング部 部長の武田 和浩氏からは、補聴器のマーケットやシーメンスの今後の戦略が語られた。同氏からは、世界市場に加えて日本市場の概要なども解説され、日本の難聴者人口1900万人に対して補聴器装用者は470万人で、年間の市場は46万台規模であると紹介された。国内での普及率は24.1%で潜在的な需要、ポテンシャルは大きいとするものの、軽度の難聴者では補聴器装用が10%前後であると指摘。多様な補聴器を展開することはメーカーの役割であるとし、従来製品をより進化させていく方向性に加えて、軽度の難聴者が特に気にするという、補聴器装用に対するネガティブなイメージを払しょくする製品で「新たなマーケットを開拓していく」と2つの方向性で戦略を語った。

 なお、同社の調査によれば、同社は日本市場において出荷額で21%、出荷数で17%のシェアを獲得しているとのことだった。


2つの方向性を打ち出したシーメンス補聴器の戦略 新たな市場に対応する製品を投入


URL
  シーメンス補聴器
  http://www.siemens-hi.co.jp/

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(太田 亮三)
2009/02/03 17:23


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