ケータイ Watch
最新ニュースIndex
【 2009/06/26 】
携帯フィルタリング利用率は小学生で57.7%、総務省調査
[17:53]
ドコモ、スマートフォン「T-01A」を28日より販売再開
[16:47]
ソフトバンク、コミュニティサービス「S!タウン」を9月末で終了
[15:51]
ソフトバンク、ブランドキャラクターにSMAP
[15:34]
カシオ、携帯での閲覧にも対応した画像変換ソフト
[14:56]
テレビ朝日、iモードで動画配信「テレ朝動画」を開始
[13:54]
ファーウェイ、東京に「LTEラボ」開設
[13:22]
SoftBank SELECTION、iPhone 3GS向けケース3種発売
[13:04]
「G9」の文字入力に不具合、ソフト更新開始
[11:14]
アドプラス、iPhone 3G向けコンバージョンレンズ
[10:41]

Gartner調査、経済失速を受け世界の携帯市場の成長鈍化

 調査会社のGartnerは、2008年第3四半期までの世界の携帯電話市場の動向を発表した。

 2008年第3四半期の携帯電話販売数は3億900万台以上となり、同社の調査によれば、前年同期比で6%増となった。成長率は、昨年同期の16%増の半分に満たない、1桁台にまで落ち込んでいる。

 第3四半期のメーカー別のシェアは、約1億1800万台を販売したNokiaが38.2%でトップとなり、続くSamsungは約5290万台を販売、シェア17.1%を獲得した。以降、Sony Ericssonが17.1%(約2485万台)、Motorolaが8%(約2463万台)、LG Electronicsが7.8%(約2407万台)と続いている。

 Nokiaは、成熟市場と成長市場の両方で買い換え需要が冷え込んだ影響を受け、わずかな成長に留まった。しかし、Gartnerのアナリストは、第4四半期は新端末の投入などによってシェアがわずかに持ち直すと予測。スケールメリットを活かした展開に向けて良いポジションにいるとしている。第3四半期に大きく成長したSamsungについては、「Tocco」や「OMNIA」といったタッチスクリーン端末が人気とした。

 世界的に景気が失速する中、3位争いをする3社にも動きが見られる。Sony Ericssonは前年同期のシェアを下回ったものの、順位は4位から3位に上がった。Gartnerでは、Sony Ericssonについて、ハイエンド市場での弱点と欧州市場での買い換えサイクルの長期化の影響を受けたと分析している。欧州、中東、アフリカにおいて攻撃的な価格戦略でアジア太平洋に在庫を抱えたにもかかわらず、Motorolaよりもはるかに小さいギャップでしのいだ。ただし、Windows Mobile搭載の「Xperia X1」に部品不足が報告されている点や、音楽機能が充実した端末がすでに多数投入されている点など不安材料を挙げている。

 前年同期の13%からシェアを大きく下げたMotorolaについては、機種数が少なく、2009年も厳しいとの見方を示している。LGについては、端末が現在の経済情勢に合っているため堅調とする一方で、インド市場での主要な契約の損失がネガティブなインパクトを受けるとしている。

 このほか、地域的な分析結果も明らかにしている。日本市場は、940万台が販売され、前年同期比28%の減少となった。Gartnerのアナリストは、最新の機能を搭載したハイエンドモデルよりも、スタンダートモデルを求める傾向が強まっており、端末のアップグレードに関する興味が薄れていると分析している。

 経済失速にも係わらず、日本を除いたアジア太平洋市場の売上げはプラス成長し、前年同期比13.8%増の1億1670万台が販売された。ただし、端末の買い換えサイクルは、4~8カ月まで伸びており、シンガポールや韓国、香港、台湾、オーストラリアといった市場で衰退か横ばいの状況となっている。インドや中国といった新興成長市場が好調な売れ行きに貢献した。

 北米は前年同期比4.5%増の4700万台、西欧は前年同期の4720万台を上回り、4350万台が販売された。東欧や中東、アフリカ地域は5780万台を販売し、前年同期比13.1%増となったほか、ラテンアメリカは不安定な経済を反映して5.5%成長に留まった。

 Gartnerのアナリストは、経済情勢がどのぐらいの期間影響を与えるのか結論を言うのは早すぎるとした上で、2009年の携帯電話市場の成長率を一桁台と予測している。



URL
  ニュースリリース(英文)
  http://www.gartner.com/it/page.jsp?id=813812


(津田 啓夢)
2008/11/26 15:17


ケータイ Watchホームページ

ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
Copyright (c) 2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.