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ドコモ、インドのTata Teleservicesに2640億円出資へ
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TTSL社長のサルダナ氏(左)とドコモ社長の山田氏(右)
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TTSL社の成長性
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NTTドコモは、インド最大規模の財閥であるタタ・グループの持株会社、Tata Sons Limited(タタ・サンズ)と、同グループの通信事業者Tata Teleservices Limited(TTSL)と資本提携に合意した。
今回の合意により、ドコモはTTSL普通株式の26%を約1307億ルピー(約2640億円)で取得する。取得時期は2009年1月~2月になる見込み。またインド証券取引委員会(SEBI)の規定に基づき、ドコモとタタ・サンズは、タタ・グループの通信事業者Tata Teleservices (Maharashtra) Limited(TTML)の株式20%を共同で取得する。TTMLの株式取得額は、現時点では未定となっている。
タタ・グループは創業140年のインド最大規模の財閥で、グループ企業には自動車メーカーや鉄鋼メーカーなどがある。その中でTTSLは、創業から3年6カ月と若い企業。これまでCDMA方式でサービス展開してきたが、2009年1月からはGSM方式でサービスを提供する予定となっている。インドの携帯市場は、国土を23の“サークル”に分け、それぞれの地域で周波数を割り当ててサービス展開している。TTSLは20サークルでCDMA事業を展開し、8サークルでGSMの周波数帯を取得している。なお、グループ会社のTTMLはムンバイ周辺のサークルで事業展開しており、TTSLとTTMLでインドのほぼ全域をカバーする形となっている。
インドでは複数の携帯電話事業者が存在し、9月時点でのユーザー数は3億1530万人。そのうちTTSLのユーザー数は、9月時点で約3000万人で業界6位となる。
インド株式市場が閉まった後、12日19時(日本時間)より東京で記者会見が行われた。ドコモ代表取締役社長の山田隆持氏は、「TTSLは今後、高い成長が期待できる企業で、インドにおけるベストパートナー。今回は短期リターンではなく、長期的なTTSLとインド市場の成長によるリターンを目指す」と提携先にTTSLを選択した背景を説明した。
提携が与える効果について同氏は「中長期的には、ローミング収入の拡大や法人向け事業、端末の共同調達などが期待できる。26%という取得率は、インドでは経営重要事項への拒否権が保有できる比率で、今後はTTSLとの間で事業協力委員会を設置し、当社から3名程度の役員を送って、積極的に事業運営に関与していく」とした。
TTSL社長のアニール・サルダナ氏は、提携について「これまでユーザーに提供していなかった新サービスをリリースできると思う。ドコモに対してはバリューシステムを高く評価しており、高い技術力に期待している。魅力的なサービスは数多くあるが、まず思いつくのはiモード」と述べ、日本で展開しているサービスをインドでも転用することに意欲を見せた。ただし、TTSLのARPUは現状、音声92%、データ8%となっており、音声通話以外の用途は未成熟な状況。山田氏は「iモードがインドで親しんでいただけるかどうか。使ってもらえるならしっかりと入れていきたい。付加価値サービスとして、おサイフケータイや音楽配信など、いろいろと転用していきたい」と、iモードのようなサービスが普及するかどうか、慎重な見方を示しながら、将来的な付加価値サービスの展開に期待感を示した。
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ドコモから見たTTSLの優位性
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TTSLから見たドコモの優位性
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■ フォトギャラリー
■ URL
ドコモ プレスリリース
http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/page/081112_00.html
(関口 聖)
2008/11/12 21:46
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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