「930SH」は、800万画素CCDカメラを搭載したシャープ製の折りたたみ型モデル。11月下旬以降に発売される予定。30日に行われた冬モデル発表会会場では、CCDカメラによる高感度撮影やスピーディな撮影機能が紹介されていた。
■ CCDセンサーを採用しながら「普通の携帯らしく」
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ブルーグリーン
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今回採用されたCCDセンサーは、CMOSセンサーと比べ、暗い場所での撮影や動いている被写体の撮影に強いとされている。ガラスレンズやメカニカルシャッターを採用し、35mmフィルムカメラ換算で29mm相当、ISO2500までのISO感度設定や4秒間シャッターを開放する長時間露光撮影機能が利用できる。
担当者によれば「CCDセンサー部はコンパクトデジタルカメラで用いられているものと同じデバイス。国内にもデジタルカメラブランドを冠した携帯電話はあるが、930SHのカメラ機能は、そういった機種にひけをとらない」と胸を張る。それでいて、カメラ機能を強調するデザインではなく、一般的な折りたたみ形状を採用したのは「カメラ機能を目的にするユーザーに加えて、何気なしに購入した人にも驚きを与えたかったため」だという。
3インチディスプレイ、800万画素CCDセンサーと、携帯電話にとっては比較的大きめの部材を搭載する一方、一般的な携帯電話としての雰囲気を演出するため、ディスプレイ周辺は狭額縁化(ディスプレイ周辺をコンパクトにすること)をはかり、幅は48mmに抑えた。また、800万画素カメラは、キー側ボディの裏面に配置されているがCCDセンサーが配置された部分を避けて、テンキーや操作キーが配置されている。大きめのCCDセンサーが内蔵される影響で、ボディは長くなってしまうところだが、テンキーの配置間隔をわずかに狭くするなどの工夫で、ボディの長さは105mmにした。
ハイエンドのカメラ機能を搭載しながら、「普通の携帯電話」風にすべく、持ちやすさ、ボディサイズ、デザインを追求したことが930SHの開発で最も難しかった点だったという。
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ブラック
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ピンク
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ホワイト×シルバー
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シルバー×バイオレット
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■ ハードウェアの特徴
メインディスプレイは、3インチ、フルワイドVGA(480×854ドット)で最大1677万色表示のNewモバイルASV液晶、サブディスプレイは0.8インチ、96×16ドットの白1色有機EL。
覗き見防止の「新ベールビュー」機能を搭載し、乱反射を抑えるリフレクトバリアコートが施されている。またワンセグ視聴時には、30fpsで再生する「なめらかフレーム補間」や、録画中に再生する「追っかけ再生」などが利用できる。
3軸加速度センサー(モーションコントロールセンサー)搭載で、写真撮影時に天地の方向を認識して保存し、閲覧時には見やすい方向で表示する機能や、端末を裏返して着信音やバイブの振動をストップできる「クイックサイレント」に対応する。
Bluetooth、赤外線通信(IrDA)、世界対応ケータイ(GSM)、3Gハイスピード(下り最大3.6Mbps)、microSDHCカードスロット(最大4GB)、11万画素CMOSサブカメラを装備する。なお、GPSには非対応。
ボタン部は、「824SH」などに採用されているアークリッジスリムキーとなる。数字ボタン下部にはカメラボタンを配しており、長押しすると撮影画像のレビュー画面が呼び出せる。
■ “ブログツール”搭載、主な対応サービス
新たに搭載された「ブログツール」は、撮影した画像をすぐにブログやSNSなどに投稿できる機能。あらかじめ、投稿用のメールアドレスやサイトのURLを登録しておけば、撮影後すぐにメールを作成して投稿できる。類似の機能は、他社の携帯電話でも用意されているが、「ブログツール」では、メールタイトルや本文、画像サイズをあらかじめ指定しておける。
また、オンラインのユーザー参加型辞書「Wikipedia」などを検索できる「スマートリンク辞書」もサポートする。このほか、音楽再生機能やPCサイトブラウザ、デコレメール、着うたフル、おサイフケータイ、PCメール、ダブルナンバーに対応する。新サービスのモバイルウィジェットは利用できない。
大きさは約48×105×15.2(カメラ部16mm台)mmで、重さは約110g。国内(W-CDMA網)での連続待受時間は約300時間、連続通話時間は約230分、ワンセグ連続通話時間は約4時間30分。ボディカラーはブルーグリーン、ブラック、ピンク、ホワイト×シルバー、シルバー×バイオレットの5色展開。
■ フォトギャラリー
■ URL
ニュースリリース
http://www.softbankmobile.co.jp/ja/news/press/2008/20081030_10/
(関口 聖)
2008/10/30 15:46
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