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au、テレビでLISMOが利用できるSTB「au BOX」

 KDDIおよび沖縄セルラーは、auのLISMOサービスが利用できる月額315円のセットトップボックス「au BOX」を発表した。11月1日にサービスが開始される。

 「au BOX」は、テレビを利用して、LISMOの音楽および映像サービスやCDのリッピング機能、ブラウジング機能などが利用できるセットトップボックス(STB)。パソコンを所有していない、または家族と共有のパソコンしか持たない10~30代のユーザーをターゲットにした製品となる。

 本体はモトローラ製。1GBのフラッシュメモリを搭載し、このうち約200MBをコンテンツ保存用に利用できる。音楽CDをATRAC3plus(64kbps)でエンコードした場合、約110曲保存できるとしている。CD/DVDプレーヤーを装備し、オフラインでも再生プレーヤーとして利用可能。アンプ内蔵スピーカーを搭載し、本体に保存された楽曲の再生、および携帯電話を接続して着うたフルを再生できる。DiMAGIC社の音響ソフトを装備する。

 外部インターフェイスは、自宅のブロードバンド回線(ISPフリー)との接続用に有線LANポート×1を搭載する。USB2.0ポートは2つ用意され、携帯電話との接続はUSBポートを利用する。テレビへの映像出力用にAV出力端子(S端子付き)、映像記録用などのAV入力端子、音声入力端子などを備える。アナログライン入力が可能で、シリコンオーディオなどを接続すればスピーカーの代わりにもなる。

 au BOXは常にスタンバイ状態(待機状態)となるため、電源ボタンを押すとすぐに起動する。本体のOSなどは明らかにされていない。内部はファンレス設計で、待機状態でもノイズは少ないという。

 大きさは266×80×221mmで、重さは約1.6kg。操作は同梱される赤外線リモコンで行う。リモコンはテンキーなどを搭載しており、携帯電話のインターフェイスに則したもの。電源はACアダプタを経由で自宅のコンセントから給電する。

 LISMO Music&Video対応機種で利用できるが、申し込みはCDMA 1X WIN端末でも可能。au BOXとの同期はできないが、CD/DVDプレーヤーなどとして利用できる。



ACアダプタ

本体操作部 CD/DVDプレーヤーはオフラインでも利用できる 端末上部

外部インターフェイス リモコン モトローラ製

au BOXでできること

 音楽機能はLISMOプレーヤーのようなインターフェイスを採用。携帯電話で購入した着うたフル、音楽CDからリッピングした楽曲などが再生および保存できる。au携帯と連動するパソコン向け音楽配信サービス「mora for LISMO」などにも対応する。リッピング機能は、ソニーのHDDコンポ「ネットジューク」で提供されているものと同等で、au BOXに保存された後、携帯電話に転送される。携帯電話だけでなくウォークマンにも転送可能。

 また、映画が丸ごと1本楽しめる「LISMO Video」やビデオクリップ動画をテレビで再生可能。LISMO Video Storeに対応しており、画面上で購入し、テレビでVODストリーミング再生が可能。au携帯へ長時間映像の転送も行える。テレビで全画面表示も可能だが、動画データ自体は携帯電話向けに最適化されたサイズのものと高画質版を選択して再生することになる。LISMO Video Storeの利用料は、auの毎月の基本利用料などと合算して支払える。

 また、KDDIが光ファイバーサービスとして提供中の多チャンネルテレビ「ひかりone TV」のユーザーは、「au BOX」を同サービスのSTBとしても利用できる。「ひかりone TV」のユーザーは、auの携帯電話を持っていなくてもau BOXを申し込める。

 さらに、デジタルビデオカメラや自宅のHDDレコーダーなどに記録した動画を、携帯用に変換(3G2形式)して取り込める「auケータイムービー」機能も用意される。200MBのコンテンツ保存領域とは別に、256MBの専用保存領域が用意される。最長2時間記録可能だが、こちらは保存してすぐに携帯電話へ転送する用途に利用する。

 また、Operaブラウザを搭載し、au BOX向けにカスタマイズされたau oneのポータルサイトが利用できる。URLを直接入力したパソコン向けのWebサイトも閲覧可能。ただし、ブラウザ上での動画再生には対応していないため、YouTubeやニコニコ動画などは利用できない。


メインメニュー 音楽機能のメニュー ライブラリ一覧

楽曲再生画面 mora for LISMO ランキングから購入できる

購入画面。試聴も可能 携帯から取り込み LISMO Video Store

利用料は毎月315円

 au BOXは、機器レンタルの形で利用する。利用料は月額315円。auの携帯電話を契約する際やEZwebから申し込みが可能で、申し込みから2~3日で配送される。

 au BOXは個人での利用を想定したものとなり、1台の携帯電話とひもづけて利用することになる。複数台で利用する場合はau BOXに登録されている携帯電話を切り替える必要があり、切り替えた場合には設定は引き継がれず、保存されていたデータは消去される。パソコン向けソフト「LISMO Port」と同様に、機種変更などの場合はデータは引き継がれる。

 なお、解約する場合は、手数料として5250円かかる。13カ月以上利用した場合、手数料は無料となる。


作品一覧 購入画面 再生画質を選択

試聴可能作品 マイビデオ ひかりone TV

キャンペーン

 au BOXの開始に伴って、さまざまなキャンペーンなどが展開される。

 KDDIまとめて請求を利用中のau BOXユーザー向けには、「ADSLセット料金」が用意される。現在利用中の固定電話(メタルプラス、NTT)に対し、ADSLサービス(ADSL one10/au one net ADSLレギュラーコース[e])がインターネット利用料、モデムレンタル料込みで月額1575円で提供される。固定電話とADSL利用料を合算すると、メタルプラス電話の場合に月額3150円となる。

 さらに、「LISMO Video Store」の作品から毎月数タイトルを105円で提供するキャンペーンを展開。こちらは2008年11月1日~2009年3月31日までの期間限定となる。

 「LISMO Video Store」では、8月に横浜日産スタジアムで行われた「au by KDDI presents サザンオールスターズ真夏の大感謝祭30周年記念LIVE supported by WOWOW」から、ライブ映像を配信する。配信期間は2008年11月初旬~2009年1月中旬。「LISMO Video Store」では、永田琴や長澤雅彦監督によるオリジナルショートムービーなども無料で配信される。

 このほかプレゼントキャンペーンとして、11月1日~12月31日の期間中にau BOXを申し込むと、ウォークマンなどのソニー製品が抽選で当たる企画も用意される。期間中にau BOXを申し込むと自動的にエントリーされる。


文字入力では予測変換も
au oneポータル 文字入力では予測変換も Web検索機能

CDリッピング画面 取り込む楽曲を選択できる ウォークマンにも転送できる

auケータイムービー 設定画面 au BOXは1台の携帯電話とひも付けて利用する

■フォトギャラリー



URL
  ニュースリリース
  http://www.kddi.com/corporate/news_release/2008/0925b/
  ニュースリリース(キャンペーンについて)
  http://www.kddi.com/corporate/news_release/2008/0925/
  ニュースリリース(モトローラ)
  http://www.motorola.com/mediacenter/news/detail.jsp?globalObjectId=10200_10129_23&pageLocaleId=36
  モトローラ製品情報
  http://www.motorola.jp/broadband/vip1830/
  ニュースリリース(Opera)
  http://jp.opera.com/pressreleases/ja/2008/09/25/

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(津田 啓夢)
2008/09/25 11:09


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