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シャープ、フルワイドVGAで2画面制御対応の液晶コントロールIC

LR388D8

「LR388D8」とフルワイドVGA液晶を搭載した開発基板
 シャープは、フルワイドVGA(480×864ドット)の液晶画面を2つまで制御できる液晶コントロールIC「LR388D8」を開発した。7月末に1個2400円でサンプル出荷が開始され、10月末に量産を開始する。

 今回開発された「LR388D8」は、携帯電話に搭載されるベースバンドCPUと液晶ディスプレイの間に搭載される液晶コントロールIC。表示用メモリは同社従来製品の1.7Mbitから16Mbitに大幅に増加され、フルワイドVGAまでの異なる2つの映像を2つの液晶ディスプレイに表示できる。サブ液晶側をテレビ出力に変更することもでき、その場合は内蔵のNTSC/PALエンコーダで出力される。表示メモリは柔軟に割り当てることが可能で、メイン画面の中に子画面を表示させるといった表示も行える。

 べースバンドCPUはクアルコムのMSM7500に対応する。高速シリアルインターフェース「MDDI」(Mobile Display Digital Interface)の1.0/1.1に準拠することで、最大400Mbpsで接続される。シリアル方式のMDDIに対応することで折りたたみ型端末のヒンジ部分の信号線数を大幅に削減できるほか、低消費電力化やノイズの低減にも貢献するという。液晶コントロールICと液晶ディスプレイの間は、シャープ独自のシリアルインターフェース「SVDI」(Sharp Video Display Interface)で接続される。

 このほか、IrSimple、SDカードのインターフェースを内蔵しており、携帯電話の部品点数を削減できる。

 同社では、VGAなど画面の高解像度化が進み、高精細な表示が求められることで、ハードウェアで高速に処理できる液晶コントロールICの役割が拡大すると見ており、タッチパネルインターフェースでの活用や、テレビ画面との連携など、複数画面制御が活用できる利用シーンに向けて展開を行っていく構え。


LR388D8と周辺のシステム構成 従来製品との比較

写真中央のICが、開発基板に搭載されたLR388D8 液晶ディスプレイの表示と、テレビ画面出力のデモ。異なる映像が出力されている

ワンセグ表示画面のサンプル。右側に番組表、下部にテロップエリアを設けるなど、複雑な構成も液晶コントロールICで可能 子画面にように別の画像を重ね、移動や拡大・縮小が可能


URL
  ニュースリリース
  http://www.sharp.co.jp/corporate/news/080723-a.html


(太田 亮三)
2008/07/23 16:47


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