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経済産業省は15日、携帯電話が原因と疑われる事故などの事例を公開した。
同省では、消費生活用製品安全法によって、ガス機器や石油機器などに関連する事故をすぐに公表することになっている。「ガス機器・石油機器以外の製品に関する事故であって、製品起因が疑われる事故」として今回公表されたのは、携帯電話が原因と疑われる低温火傷の事故だった。
事故の内容は、ズボンのポケットに携帯電話を入れて仕事をしていたところ、右太ももが熱く、低温火傷状態になっていたというもの。該当の機種はNEC製の「N901iS」で、2007年12月に製品名などを明らかにしない形で公表されている。
経産省の事故後の調査では、ジーパンのポケットに入れていた場合、待受状態で36.1度、通話状態で42度になったという。通話中の状態でポケットに入れた場合、皮膚との密着状況や周囲の環境によっては低温火傷になる可能性があるとしている。
ただし、事故があった際に通話中であったかは不明で、製品自体に異常な発熱は認められなかったことから、経産省では「携帯電話と低温火傷の因果関係は必ずしも認められないものの、ポケットには携帯電話しか入っておらず、携帯電話が熱源だったと思われる」としている。
また、担当者は「多発性があるというわけでなく、製品の欠陥でもない」と話しており、注意喚起という意味合いでの公表ではなく、あくまで制度に則した対応としている。
このほか、独立行政法人の製品評価技術基盤機構(NITE)でも携帯電話のバッテリー部などが原因と思われる事故(軽傷)が報告されている。経産省では、今回公表された事故との関連性はないとの立場をとっている。
NECでは今回の事故について、検査を行ったが異常な発熱は見られず、製品には問題ないとしている。該当のN901iSに同じような事故の報告はないという。
■ URL
報道資料(経済産業省)
http://www.meti.go.jp/press/20080715007/20080715007.html
製品評価技術基盤機構
http://www.nite.go.jp/
(津田 啓夢)
2008/07/16 11:49
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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