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携帯コンテンツの健全化を目指す「EMA」、最新の状況を紹介

MCFの岸原氏

MCFの岸原氏
 29日、都内で携帯電話・PHS向けコンテンツプロバイダの業界団体「モバイル・コンテンツ・フォーラム」(MCF)によるセミナーが開催された。携帯電話向けコンテンツの健全化を目指して発足した団体「モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)」の現状について、MCF事務局長の岸原孝昌氏が説明を行なった。

 携帯電話のフィルタリングについては、2007年12月に総務省から原則適用の方針が示され、既に新規加入の青少年ユーザーについては、フィルタリングが原則適用される形になっている。既存の青少年ユーザーもフィルタリングが6月~8月を目処に適用されることになっていたが、業界関係者やPTAなどから性急な導入を懸念する声が挙がったことなどから、総務省での検討会でスケジュールが遅れる見込みが示されていた。この点について、岸原氏は「第三者機関の設置と、フィルタリング基準の改善を行なった後に既存ユーザーへの対策が行なわれるということで、早くても年内の実施になるだろう」との見通しを示した。

 基準を策定する委員会や、携帯サイトの運用状況をチェックする委員会、審査基準などの細部を詰める作業部会などで構成されることになるEMAだが、岸原氏は、「フィルタリングの基準やサイト監視もさることながら、学校側でこれまでできなかったIT教育を行なう予定であり、この部分はPTAなどからも賛同してもらっている。結果的に子供だけの領域だった携帯サイトについて、大人も勉強できる。これまでは親より子供のほうが知識・経験が豊富なのに、親が判断するといういびつな状態。学校でも教えなければいけないが、どうフォローアップするか。きちんと法制化して予算をつけて、グランドデザインを描いていかなければいけない」と説明した。

 いち早くスタートしているコミュニティサイトに対する審査基準の検討部会の動向について、同氏は「大規模サイトを前提としていたが、コミュニティ全体に広げる。現状のフィルタリングでは、コミュニティというジャンルに分類されると一律規制だが、基準を設けてクリアしたサイトはフィルタリング対象から外れるようにしていきたい。来週の基準策定委員会で原案が出てくる予定で、カテゴリーの基準については一般からの意見も募る」と説明した。

 また、フィルタリングに加えて、ドコモが導入したiモードIDのような仕組みを使うことで、悪質なユーザーを排除するなど、予防措置的な取り組みも実施する意向を示した。全体的には基本方針、サイト監視、ユーザーからの意見への対応、そして啓発教育という4つの分野を相互に活かす流れを作っていき、携帯サイト全体の健全化を進めて、モバイルコンテンツそのものの認知度向上に繋がると期待されている。

 岸原氏は「EMA設立はコンテンツ健全化と、コンテンツ自体の社会での認知度向上のために重要なポイント。これがなければ過度の規制に繋がる可能性があった。明日も政府へのプレゼンを行なう予定だが、EMAが設立されたことで具体的な活動内容をアピールできるようになった」と、本格的に始動する前でもEMAの存在自体が役立っているとの認識を示し、聴講者であるコンテンツ事業者に対して、今後の支援を求めた。



URL
  セミナー開催案内
  http://www.mcf.to/seminar_application_form/20080529.htm


(関口 聖)
2008/05/29 18:38


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